<Vol.22>セラピストの”センス”は何で決まる?
「この人、上手だなぁ」
そう感じるセラピストに出会う瞬間があります。
圧の感覚もちょうどいいし、押して欲しいところをきちんと押してくれる。その結果として施術後にグンと体が軽くなる。
人は予想を超える”上手さ”に出会うと「センスがいい」という評価を下しがちです。
じゃあこのセンスって何なの?と聞かれると、意外と答えられないこともあります。
今回はこの「センス」について考えてみたいと思います。
<センスを作り出す要素>
これはどの業界にも当てはまることですが「センスの良さ=持って生まれた才能」ではありません。
(もちろん世界と戦うトップアスリートや一部の有名企業家などには、多少の先天性も必要かもしれませんが…)
少なくともこのセラピスト業においては「持って生まれるべき天才的な感覚」など必要ありません。
施術センスは以下の3要素に分けられます。
①どこをほぐすべきかという知識
②イメージ通りに体を動かせる運動神経
③施術を受けてきた数(経験)
このどれかが欠落していたら、センスの良さは生まれません。
逆を言えば、これらの要素を十分満たしていけば「センスのある施術」になってくるということです。
<①どこをほぐすべきかという知識>
まずは「知識」の部分。
これはもう言わずもがなですよね。
「どこをほぐせばラクになるのか」を知ることは、施術のスタート地点でもあります。
「施術は何のために行うのか」
「施術をすると体にはどんな変化が起こるのか」
「筋肉のつながりとは何か」
「どの部分が原因となっているのか」
こういった原理をきちんと理解しているか否かでは、施術スキルに差が出るのは必然です。
知識があると”予想”ができます。
「もしかしたらこの人、この辺りもつらいのかも…」
筋肉関連の知識があるだけでも、解消できることはたくさんあります。
だからこそしっかりと勉強することが大切です。
(*その一助にご活用ください→「トップセラピスト養成講座(全50記事)」)
<②イメージ通りに体を動かせる運動神経>
どれだけ知識があっても、手が動かなかったらいい施術はできません。
知識ばかり持っている”頭でっかち”はNGです。
スポーツをしていた人や、ダンス・ヨガ・ピラティス経験者というのは、自分の体を自分の思った通りに動かせる能力に優れています。
それゆえに短期間でも、施術が上手になることがあります。
施術で大切なのは、筋力や体重や体格ではありません。
最も大切なのは、いかに細やかに体や手を使いこなせるかです。
ダンスやヨガ・ピラティス、それにピアノや料理などは、セラピストにとって重要なスキルが詰まっています。
ぜひ隙間時間に取り組んでみてはいかがでしょうか。
<③施術を受けてきた数(経験)>
そして3つ目は「数」の要素です。
施術を受けた「数」。
そうなんです、これはもう「数」に尽きます。
上手い施術を受けることも大切ですし、下手な施術からも学ぶことはたくさんあります。
まずは100人。
セラピストの道で勝負しようと思うのであれば、自己投資として「数」を受けてみましょう。
そうすることで「やられたら嬉しいこと(あるいは嫌なこと)」が経験的にわかってきます。
この財産にはとても大きな価値があります。
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この①〜③をとにかく繰り返していくことで、施術のセンスは磨かれていきます。
本は高くて買いたくないし、休日はゴロゴロ寝ていたい、それに施術を受けるお金はもったいない。。
そんなことを言っていたら、いつまで経っても上手になりません。
向上心のないセラピストほど、徐々に「エゴの強い施術」になっていく傾向があります。
自分の成功体験、感覚、知識。
すべてが自己完結する世界の中で生きていると、根拠のない自信ばかりが身についてフットワークが重くなります。
そして一度重くなったフットワークを軽くするのは大変です。
「謙虚な姿勢で何事にも前向きに」
結局のところ、この向上心こそがセンスを磨く上で最も大切な要素なのかもしれません。
1日1日を大切に過ごしていきましょう。
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