<Vol.164>セラピストと治療家の違い
先日こんな質問を受けました。
「セラピストと治療家というのは、何が違うんですか?」
どちらも人の体と向き合う仕事ですが、セラピストのコンセプトは「癒し」であり、治療家のコンセプトは「治し(改善)」です。
表面的な定義はそれで説明できたとしても、もう少し本質的な部分で違いがありそうな気もするので、、
今日はこのことについて考えてみたいと思います。
<本質的な違いとは>
明確な言葉で説明するのは難しいですが、、
セラピストと治療家の違いは「ゴールを"どこに"設定するか」だと思っています。
セラピストは日々の生活に寄り添い、中長期的に体のサポートをしていきます。
一方治療家は体を治すという目的のもと、ある程度短期集中型でサポートをしていきます。
いや、、
これではまだちょっと浅いですね。。
もっと本質的な部分での違いは、ゴールを「誰が」設定するかにある気がします。
セラピストというのは、ゴール設定をお客様個人の中に見出していきます。
今どんな悩みがあり、どんな理想があり、そのためにどんなケアを受けていきたいのか、、
お客様がうっすらと感じている潜在的な思いを形にしていくのがセラピストの役割です。
だからこそ、コミュニケーションを大切にして「聴く」こと、そして「受け入れること」を重要視します。
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一方の治療家は、ゴール設定を治療家側が見出していきます。
今どんな症状があり、それを治す(改善する)ためにどんなケアが必要なのか、、
これを知識や経験の引き出しをもとに提供していくのが、治療であり医療です。
これはどちらが良い悪いではありませんし、優劣をつけるものでもありません。
どちらも必要であって、尊重しあうべき間柄です。
<混ぜこぜはNG>
一番良くないのは、この違いを知らずに(知ろうとせずに)混同してサービス提供を行ってしまうことです。
セラピストなのにも関わらず、主導権を握り「あなたの体は〜だから、〇〇というケアを受けるべき」と断定しまったり、、
治療家なのにも関わらず「どんなケアをご希望ですか?」と主導権を委ねてしまう、、
前者はちょっと知識をかじったベテランセラピストに多く、後者は保険医療と自費医療をややグレーに混ぜ合わせている接骨院などに多く見られます。
セラピストをやりたいのか、それとも治療家をやりたいのか。
お客様の中にゴールを見つけてあげたいのか、それともお客様にゴールを与えてあげたいのか。
ここは一度きちんと考えてみたほうがいいと思います。
ぜひ参考になれば嬉しいです。
では今日も最後までお読みいただきありがとうございました^^
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