《CSCS講座(34)》スピードとアジリティー

今回は「スピードとアジリティ」についてです。

スピードを高めることは、多くのスポーツ競技において有効です。

ぜひポイントをきちんと理解しておきましょう。

<スピードの定義>

ではまずそもそも論である、スピードとは何か?から見ていきます。

「定義」
・スピード
=どのくらい速いか(方向性をもたないスカラー量:動作速度)
・速度=どの方向にどのくらいの速さで(方向性をもつベクトル量
・スプリント直線的で速いスピード動作
・加速=一定の時間内で速度が変化する割合(減速:負の加速)
・方向転換方向、速度、様式を急激に変化させる能力(スプリント力+減速(制動)+再加速)
・アジリティ方向転換+視覚認知(刺激に対する反応)
・パフォーマンス(遂行能力)身体的能力×技術的習熟度
・力質量×加速度(f=ma)
・モーメント物体の質量×動きの速度
・RFD(Rate of Force Development)力の立ち上がり速度:最小限の時間で最大の力を発揮する
*スポーツ現場ではRFDが重要(最大随意収縮に必要な時間が確保できない中で最大限の成果を求められる)
・力積=出力された「力」×出力するために要した「時間」 (ランニングでの接地時間)
・制動力積加速、減速等の方向転換で求められる力(方向転換の角度が大きいほど、また進入速度が速くなるほど、制動力積は大きくなる)

たくさんのキーワードが並んでいますが、いずれも重要です。

特に「RFD」はパフォーマンス向上において重要な指標の1つとなりますから、覚えておきましょう。


<スピードに関する神経生理学>

続いてスピードに関する神経生理学(仕組み)についてです。

ここから先は

3,387字
この記事のみ ¥ 500

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?