<Vol.143>新任店長のモチベーションが下がるワケ

プレーヤーとして実績のある「セラピスト」が、キャリアアップして「店長」になる。

この構図はお店でよく見かけられます。

しかしながら、

「店長に就任したものの、、モチベーションが上がらない」
「仕事が楽しくなくなった…」

そんなネガティブな声が一定数発生するのも事実です。

僕自身も過去にサロン店長をしていた経験があり、、

初めて店長になった時は、まさにこのようなモチベーションダウン期間がありました。

見られ方が変わることで発生する「モヤモヤ感の正体」を今日は考えてみたいと思います。


<評価の違い>

モヤモヤ感の正体、それは「評価方法の違い」です。

より本質的に言えば、得点制度が異なります。

1プレーヤーであるセラピストというのは『持ち点0の加点式』です。

やればやるだけ評価され、得点は増える一方。何をやっても褒められ、そして感謝もされます。

しかしながら、マネージャーである店長は『持ち点100の減点式』です。

できて当然、やって当然、なぜなら店長だから。1つ1つの言動を褒められたり、感謝されたりすることはありません。

ただその分"総得点"は大きくなるので、長期的に見れば給与も大きくなります。

この得点制度の違いに気づけないと「どうして私はこんなにがんばっているのに感謝されないの(認めてくれないの)?」というモヤモヤ感が湧いてきてしまいます。

若くして店長に就任した多くのセラピストは、この得点制度の本質的な違いを理解できていません(周りもそれを伝えられていません)。

プレーヤーマインドのまま、マネージャーになるのは絶対にNG。

やった分だけ報われる…という期待感をもっている人間が上に立った組織は、たいていうまくいきません。


<解決策は1つ>

この評価制度の本質は、どの組織でも同じことです。

巨人の原監督に対する評価と、坂本選手に対する評価は違いますよね。

選手はヒットを打ち成績を上げれば評価されますが、監督は良い采配は当たり前、悪い采配をした時にだけ評価の対象になります(状況がいい時、監督の存在は外から見えないんです)。

この話をするとこんな質問が飛んできます。

「どうしたらプレーヤーマインドを卒業できますか!?」と。

正直に言うと、、

この質問をしている時点で無理です。

『持ち点100の減点式』に堪えられないならば、あなたはまだ時期尚早。潔くプレーヤーに戻るべきです。

ただこれは面白いことに、時間を重ねることで、そして人として習熟することで、少しずつ堪えられるようになる分野でもあります。

むしろ『持ち点0の加点式』では満たされなくなってくる時期があるんです。

だからそうなるまで、もうしばらく第一戦でがんばれ!

僕ならそうアドバイスします。

**

こういうことって誰も教えてくれないんです。

だから自分で勉強するしかありません。

もしこれを読んでくれているあなたの周りに「モヤモヤ」している新任店長がいたら、ぜひそっと教えてあげてくださいね。

では今日も最後までお読みいただきありがとうございました^^

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セラピスト特化型の人気コラムです。普段セラピストを教育する立場にある筆者が、セラピストとして大切なことをギュギュッとまとめてお届けします。

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