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20、フランス式子育て


嫁が↓の本を熱心に勧めてくるので、内容を確認してみた。

内容は、なるほど。潜在意識教育の話である。

冒頭の「フランスでは大人優先の育児を行っている」と言うのは日本人的な目線で見た時の感想であって、少し語弊があると思うが、内容自体はごもっともで、外が暗くなったらちゃんと部屋を暗くして、体にリズムを教えようだとか、赤ちゃんは無知なのでちゃんと教え導こう、赤ちゃんが泣いていてもなぜ泣いているかを少し観察するマインドを持とう、という話は本当にその通りだと考える(もっとも、最後については野口ならば勘が悪い大人の弁、と批判するだろうが)。

このフランス式は、勘が冴え渡らなくなった我々現代人のやり方としては、おそらくある程度は最適化された、子にとってもWin-Winなやり方かもしれない。が、一点だけ反論がある。それは、あまりにも母子分離が早すぎる点である。

この本によると、フランスでは早いうちから添い寝や抱っこをやめるのだという。それは然るべき独立の時期までしてあげた方が良いように思う。

フランス人男は基本的にマザコンとされる。結婚をすると、独立していれば嫁に寄り添うようになるものであるが、フランスでは母親に寄り添うのだという。だからフランスでは嫁の不満が募りがちで、離婚率高いのかもなぁ、としみじみ思う訳だが、その背景には女にとっては十分でも、男にとっては早すぎる母子分離を行っているからかもしれない。

子の独立は、親から十分な愛情を受け取ったら始まるのだという。さらにいうと、独立が始まるには独立欲求の時期を経過する必要がある。

何を罷り間違ってそのような表現になったのかは知らないが、日本ではこの独立欲求の時期を反抗期と呼ぶ。独立欲求の表現は個人個人で様々なのだが、この独立の欲求を経ていないと、親の価値観を批判的に考える力を失う。おそらく、フランス人男は多くの場合、独立の欲求が発現していないのである。



なお余談だが、これを書いているうちに独立の欲求を巡る私見を記したくなったので、そのうち久しぶりの潜在意識考として記載してみようと思う。

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