#90自分を極めよ
私たちを打ちのめすもの
「私は人と比べて劣っている。」
おそらく、このような考えを思い浮かべた経験は誰しもあるだろう。当然、私も例外ではない。
私は昔から、人と自分を比べることに熱心だった。誰かにとっては息を吸うようなことが、私には逆立ちをしたってできない。
このようなことを一つ一つ挙げてみれば、そのうち自分がどれほど劣った存在であるかを思い知らされる。
少し前まで、このような考えに打ちのめされていたこともあった。だが、今では本当に愚かだったと感じている。
私たちには誰しも例外なく価値がある。これに気づくことができれば、他者と比較して落ち込むことは二度とないだろう。
この記事では貴方が持つ唯一無二の価値と、それを更に輝かせるための方法を紹介しよう。
人は誰もが偉大である
私が「人は誰もが偉大だ」と言えば、貴方は鼻で笑うかもしれない。現代社会の風潮に感化されていれば、そう思うのも当然のことだ。
現代には様々な価値基準が存在する。例を挙げれば日本は資本主義国家であり、地位、仕事、所得などは大きなステータスといえるだろう。
そんな社会だからこそ、成功するための能力や才能が豊富であればあるほど、価値が高いと思うのも無理はない。
しかしながら、そのような物差しで私たちの価値を推し量ることは果たしてできるのか。
例えば、ビジネスの才能なんて一欠片もないが、芸術的な才能に恵まれ、歴史に名を残したという重例は後を経たない。
同様に身体能力が秀でていて、辺境の地から世界的なアスリートになることも決して珍しいことではない。
つまり、私はこういうことを言いたい。私たちは一つの物差しでは決して測ることができない。『人は誰しも唯一無二の才能を持ち合わせているのだ』と。
私が好きな本には【続ける思考】というのがある。これの著者はまさに『習慣』の天才だった。
彼は朝起きて水を飲むという簡単なことから、毎日一冊の本を読むという難題を含んだ、何十という日課を何十年も欠かさずに続けている。
もっとマイナーな分野ではどうだろう。例えば、昔の私は気質が繊細だった。どれほどかというと、学校の隣の席に座っている女子に「自分の息が聞こえていないだろうか」という心配を一日中 だってやってのけた。
即ち、私はこのように考えている。スポットライトの当て方を変えれば、人は誰しもが天才だ。
自分という原石を磨く
人は誰しも見方を変えるか、極小さな分野に焦点を絞れば、誰だって天才である。
このような自分にしか持ち得ない才能はどのように見つけたら良いのか。そしてこれを伸ばすには何をしたら良いのか。
早速だが、結論を述べておこう。自分の真価を最大限に発揮するために、一番重要なこと。
それは『自分自身でいること』だ。
これが何を指しているのか、より明確に表現すれば【自分以外の何か】になろうとしないことである。さらにこの理解を深めるには、以下を読み進めて欲しい。
私が先ほど、過去にとても気質が繊細であったという話をしたのを思い出して欲しい。これに関しても、見方を変えれば希少な幼少期を過ごしていたと言えるだろう。
しかしこれは、自分以外の誰かになろうとして、得たものではない。私の敬愛する【続ける思考】の著者においてもそうだ。習慣を続けることは、誰かになりたかったからではないのだ。
自分の才能を磨くとは、自分に無いものを外部に求めることではない。つまり、既に『私たちの中にある』ものを洗練させ、極めることなのだ。
再び、私の個人的な話にお付き合い頂きたい。私は気質が繊細であったからこそ、人よりも多く悩んできたと胸を張れる。そして、今日まで人類の平均以上には多くのコンプレックスを克服してきただろう。
そんな私だからこそ、明日も仕事が控える中、夜中にこのような文章の執筆に情熱を注ぐことができるのだ。
もし貴方が自分の真価を発揮したいと考えているなら、他者になるのではなく『自分自身であることに徹する』ことを勧めたい。
何故なら、それこそが貴方の唯一無二の価値を伸ばすために一番適した方法だからだ。
最後に
人間は誰しも見方によっては天才的な側面があるという意味で偉大だ。そして、その輝きを増したければ誰かになろうとするのではなく、自分自身でいることに徹することだ。
とはいえ誰かを見習ったり、模倣したりするのは悪いことではない。自分という原石を磨く工程で、他者を参考にするのは寧ろとても有益だ。
しかしながら、忘れてはいけない。貴方は唯一無二の存在であるからこそ価値があるのだ。決して【自分以外の何か】そのものになることはできないし、それを目指す必要はない。
私は私、貴方は貴方、人はそれぞれが世界に一つしか存在しない原石である。それならば、自分という原石を磨こう。人類が多彩に輝けば、世界はより明るく照らされるだろう。
本日は以上❣️