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#73テキストをはじめとするコミュニケーションのゴールは信頼感である。

♦︎はじめに

実はこの記事、満を持して投稿することにした。何故、このような冒頭を選んだかというと、これまで私はこの記事を書く上で自信を持つことができなかったからだ。

何を隠そう、私はメッセージでのやり取りに対して、異常なまでの苦手意識があり、非常に大きなコンプレックスを抱えながら過ごしてきた。しかしながら、最近になってやっとこれを克服することができたのだ。

♦︎本記事に対する意気込み

少しでも早く同様の悩みを持つ人に届けたい。その一心で、この記事を執筆することを決意した。私の提供できるノウハウには、主観が多く含まれるが、一人の人間が大きなコンプレックスに対して本気で立ち向かってきた集大成である。

楽しみにしてほしい。そして、少しでもあなたに役立ち、助けとなることを願っている。

♦︎テキストコミュニケーションの意義

現代にはテキスト式、いわゆるメッセージでのやり取りが苦手な人が多く存在している。実際、私の知人には対面で話すのは得意だけど、LINEになると何を話していいかわからない。また、定期的にメッセージで連絡を取るのは仲のいい友達や恋人、家族であることが大半だという人の割合が多くを占めている。

ただし、現代社会においてメッセージのやり取りは対面を超える勢いで需要を増してきている。例としてマッチングアプリをきっかけに出会って結婚に至るケースや、SNSを媒介としたテキストコミュニケーションを通じて交友関係を形成するという事例が劇的に増加している。

♦︎テキストコミュニケーションの目的

さて、前置きが長くなったがここからが本題とするところだ。ここではできるだけシンプルにテキストコミュニケーションの実態を明らかにしていく。

まず、テキスト式コミュニケーションの本質を紐解く上で、最も大切なのはその目的である。人によってコミュニケーションが持つ意義は異なるという反対意見もあるだろう。

しかしながら、確固たるテキストコミュニケーションの極意を身に付けるにおいて、理想や目的の明確化は必須である。これがなければ、私たちは海中を漂うプランクトンのように、あてもなくただ空間を彷徨うだけの存在になってしまう。

これを回避すべく、テキストコミュニケーションの大前提として普遍的なビジョンを私なりに定義する。テキストコミュニケーションの最終目標、つまり目的とは『信頼関係を築くこと』である。

♦︎信頼関係がもたらす真の恩恵

今更、信頼関係を築くことが大切と言われても、そんなのは当たり前だと感じる人も多いだろう。更に言えば、その信頼関係を築く具体的なテクニックが知りたいのであって、重要性などはわかっていると思うかもしれない。

しかしながら、その認識が正しいかどうかは以下の話を聞いた上で再考してほしい。信頼関係がもたらす最も大きな恩恵とは何か。そして、テキストコミュニケーションにおける、最大の課題とは何かを本当の意味で理解すべきなのだ。

それは『信頼感』である。

テキストコミュニケーションにおいて、人が最も不安や恐れを感じるのは相手に対する信頼の欠如なのである。例えばメッセージを送る際に以下に該当する思いをしたことはないだろうか。

「変だと思われないか」
「返信が来ないのではないか」
「不慣れなことがバレるかもしれない」
「退屈に感じさせるもしれない」

実はこれらの不安や恐怖は全て相手に対する信頼の欠如から引き起こされている。

これを実感するには、あなたがよくメッセージする相手を思い浮かべるといい。又は頻繁にメッセージをするわけではないが、何の抵抗もなくメッセージを送れる相手を想像してほしい。今、あなたがイメージしたのは、あなたが心の底から信頼を寄せている人物に違いない。

その信頼感こそ、私たちがテキストコミュニケーションにおいて目指すべき理想的な関係(状態)である。ここに到達することができれば、誰だって気兼ねなくコミュニケーションを楽しむことが出来るはずだ。そこには何の不安も恐怖も存在せず、どこまでも自由な世界が広がっているのだ。

♦︎【実践】意識すべき5つのポイント

以下には信頼関係を築く実践的な方法と、絶対に避けるべきポイントをそれぞれ5つ紹介する。繰り返しになるが、常に念頭に持つべきは「信頼関係を築く」ことである。これを意識をしながら、読み進めて欲しい。

相手との信頼を築くための5つのポイント

  1. 接触回数を重ねる(やり取りを増やす)
    相互に信頼を築くために最重要かつ効果的なアプローチは接触回数を重ねることだ。これはつまりメッセージでのやり取りを幾度となく重ねることである。こうすることで相互の理解が深まるのと同時に、自然と相手に対して感情移入しやすくなる傾向が心理学的にも一般に認められている。

  2. 長期的視点を持つ
    上記で接触回数について触れた通り、信頼関係はすぐに築けるものではない。やり取りを積み重ねることで少しずつ育むものである。そのため、すぐに距離感を縮めようと焦らないことがとても大切だ。最初は気軽な話題でメッセージを交わしつつ、相手を観察し、理解することに努める。徐々に打ち解けてきたら、配慮を忘れずに、互いの考えや価値観を共有できる会話をしてみるといい。

  3. 相互性のある話題を選ぶ
    共通点を探すといえばメッセージにおけるノウハウで最も語られるテクニックだ。このノウハウの本領は、接触回数を重ねるにあたってメッセージのハードルを極端に下げてくれる。ただし、重要なのは相互性のある話題を選ぶことである。例えば「お昼に何を食べたか」など、互いのターンが確約されている会話であれば問題ない。「ラーメンは何味が好き?」など他愛もない質問を挟んでいれば、それだけで接触回数を貯金することができる。

  4. ハードルを下げる
    既に言及しているが、接触回数を増やす上ではハードルを下げるという指針が適している。必ずしも自分から質問をしたり、話題を振ったりする必要はない。会話の主導権を握ることよりも、互いが気軽に話題を切り出せる居場所としての認識を持つことが大切だ。具体的に自分から投げかける話題としては、先ほどの昼食のように互いに『話せること』が確約されている話題を選ぶことが望ましい。

  5. シンプルなメッセージを送る
    接触回数を重ねることや、ハードルを下げるという点において、シンプルなメッセージは非常に役に立つアプローチだ。複雑で冗長なメッセージは相手に対して心理的なプレッシャーを与える。逆に簡潔なメッセージに対しては相手も気楽に返しやすい。あくまで理想のテキストコミュニケーションを手に入れる上で、初期段階で意識すべきは接触回数を重ねることだ。もし、深い話をしたければ対面やビデオチャット、もしくは電話が好ましい。

♦︎【実践】避けるべき5つのポイント

  1. 接触回数の減少
    内容を吟味する余り、メッセージのやり取り(接触回数)が減るほど、信頼関係を築くには時間を要する。最も重要なことは少しでも数を重ねて、互いを理解し、信頼を積み重ねていくことだと胸に刻もう。一つ一つのメッセージに一喜一憂するのではなく、質より量の意識を持ち、淡々とメッセージを重ねるのだ。

  2. 短期的視点の誘惑
    感情に揺さぶられて、親密になることに焦りを感じるのは禁物だ。それは近道どころか遠回りであり、なにより信頼関係の破綻を招く恐れがある。刺激的であったり、挑戦的なメッセージが送りたくなったらまずは深呼吸することだ。接触回数を積み重ねて信頼関係を築いていけば、自然とタイミングは来るものだ。

  3. 一方通行の話題
    とにかく数を重ねることを強調しているが、刺激的や挑戦的なメッセージに加えて留意して欲しいことがある。それは一方通行の会話をすることだ。信頼関係を築くためには、相互理解を深めることが欠かせない。相手にターンを与えずに、自分の話ばかりを優先すれば相手は理解されていないと感じるだろう。そのような会話が続けば、最悪の場合、相手は関係を断ち切ろうとするかもしれない。それと同じように、相手の話ばかりを聞いていても、相互理解は深まらず、信頼関係を築くことはできない。

  4. ハードルを上げる
    ハードルを上げることは接触回数を増やす上で最も大きな障害である。悪い例としては長文を送ったり、難解な質問をしてしまうといった具合だ。「明日は休み?」「どこかにいくの?」など誰でも簡単に答えられるメッセージを送ろう。相手が詳しいわけでもないのに専門的な話をしたり、小難しい話をするのは、関係が深まるまで期を待つべきだ。

  5. 複雑なメッセージ
    複雑なメッセージはハードルを上げてしまう原因となりやすい。上記でも述べた通り、相手に難解と感じさせるようなメッセージは極力慎しもう。リアクション、質問、話題、どんなメッセージを送る際にもシンプルにすることを心がけるべきだ。時間をかけて熟考せず、直感的で率直な表現を取り入れるのも有効だ。例えば「それいいね!」「それなに?」「〇〇したことある?」等、できるだけ簡潔な文を意識するだけでも、相手の心理的ハードルを下げることができる。

上記で述べてきたのものは、いずれもテキストコミュニケーションを通じて信頼を築くための実践方法である。繰り返しとなるが、テキストコミュニケーションの課題は『信頼関係が全て』といっても良いほどにシンプルである。

そして実際の人間関係においては、対面や電話をすることも想定される。その際にも上記のアプローチが有効に活用できることを約束する。

大切なのはテキストに限らず、対面であっても信頼関係を深め、互いに信頼感を得ていくことだ。これさえできれば、どのような形式のコミュニケーションであっても、不安や恐怖を感じることはなくなり、開放的な世界を味わうことができる。

♦︎まとめ

この記事で伝えたかったのは、LINEやメッセージのやり取りが上手くなるための鍵は、「信頼関係を築くこと」にあるということだ。信頼関係が築ければ、メッセージのやり取りはもっと自然で快適になり、お互いにとって心地よいコミュニケーションができるようになる。

そのためには、接触回数を重ねることが何よりも大事だ。メッセージのやり取りを増やすことで、相手への理解が深まり、自然と感情移入しやすくなる。次に大切なのは、長期的視点を持つこと。信頼関係はすぐに築けるものではなく、少しずつ育んでいくものだから、焦らずにじっくりと関係を深めることが必要だ。

また、相互性のある話題を選ぶことが、メッセージのやり取りを円滑にするために重要だ。共通の話題で盛り上がることで、信頼感が深まる。そして、ハードルを下げること。やり取りが気軽にできるような環境を作ることが大事だ。最後に、シンプルなメッセージを心がけること。複雑で長いメッセージは、相手にプレッシャーを与えることがあるから、シンプルでわかりやすいメッセージを意識しよう。

逆に避けるべきポイントとして、接触回数の減少、短期的視点の誘惑、一方通行の話題、ハードルを上げること、複雑なメッセージが挙げられる。これらを避けることで、信頼関係を損なうリスクを減らせる。

信頼関係を築くことができれば、メッセージのやり取りはもっと楽しく、自然なものになる。焦らず、じっくりと相手との関係を育てていくことが、テキストコミュニケーションを上達させるための最も効果的な方法だ。

♦︎最後に

これを書く前から一つわかっていたことがある。それは、この記事で紹介したテキストコミュニケーションの極意とは、テキストに限らずコミュニケーション自体の極意でもあるということだ。

私見になるが、私達が漠然と目指しているコミュニケーションにおける理想とは、強固な信頼関係に基づいて実現されるものだ。それは互いが”相手を仲間とみなし、居場所があると感じること”なのではないだろうか。

まさに偉大な心理学者アドラーが提唱した共同体感覚のように。

本日は以上❣️

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