メルカリが「ポスト投函」での匿名配送に対応、レジ列の長さを気にする必要がなくなった
メルカリが「ゆうパケットポスト」というサービスを開始しました。メルカリの出品と言えばコンビニ等の窓口を介した発送が一般的です。例えばセブンイレブンではスマホに表示されたバーコードをレジで読み取ってもらうだけで手続きを開始できます。ただし、その場で発券された専用の送り状を荷物に貼るなどの手続きが必要です。混雑時には列を作ってしまう申し訳無さが少しありました。その点が「ゆうパケットポスト」では解消されるようです。
ゆうパケットポストは郵便ポストへの投函だけで荷物の配送を完了できます。専用の箱に印刷されたQRコードを専用アプリで読み取らせて投函するだけで、匿名配送が実現するそうです。値段は専用の箱が65円、送料は200円です。値段も相場観としては悪くありません。
ゆうパケットポストは2つの点で画期的だと思いました。1つは脱コンビニ、もう1つは既存インフラである郵便ポストの活用です。
コンビニ窓口を利用する必要がなくなった利点は冒頭に書いたとおりです。回転率の高いコンビニで時間のかかる手続きをするのは店や他の利用客の負担に繋がり、申し訳無さを感じてしまいます。その後ろめたさを感じること無く発送できるだけで満足度が高くなりそうです。また、昨今は感染症対策と称して人との接触を嫌う人がいるようです。その方々への満足度向上にも繋がります。
コンビニ業務負荷軽減は店舗にとっても良いことではないかと想像します。日本のコンビニは多様な需要を吸収してくれる場所として非常に便利です。一方で店員の業務も多様を極めています。その割には最低賃金で募集がかけられており、私の中では就きたくない仕事の上位に入っています。店員の負荷が減るのは良いことだと思います。(本当は給料を上げてあげてほしいです。)
郵便ポストを利用するというのは目から鱗でした。ポストは郵便インフラとして全国に網羅されています。Eメールの登場で葉書や手紙を送る機会が激減した結果、郵便ポストを利用する機会は減る一方でした。利用頻度が減ったであろうポストを活用しようという着眼点が面白いと感じました。郵便や宅配事業においてポストの存在は日本郵政の最強の強みです。今後、郵便物もQRコードで送れるようになれば、SNS時代でも手紙や葉書を送りやすくなるかもしれません。
また、郵便ポストであれば時間を気にせずに利用できるのも利点です。最近はコスト削減の観点から深夜営業をしない店舗も増えてきました。中にはそんな時間にしか動けない人もいるかと思います。時間を気にせずに発送をできるようになったのも良い点だと思います。
それにしても「感染症対策」とは便利な言葉です。世の中で利用されている「感染症対策」は私は殆どが詭弁だと思っていますが、これを盾にして世の中の効率化が進むのであれば歓迎します。コロナ禍で人との接点が減ってストレスを溜める人がいる一方で、人との接点が最小限になったことで生活の質が向上したと考える人もいます。私は後者です。個人的にはこのまま対面を最小限にして効率化に邁進する流れが続いてほしいものです。