所有というものは悲しい。
季節は春だった気がする。
散った桜が雨で地面にへばりついてたっけ。
彼氏は他の女子と楽しそうに話している。
正直私は悲しいとも寂しいとも思えず
『無』だった気がする。
どうでも良くなっていた。
嫉妬することもなかった。
付き合う前の片想いが幸せだった。
両想いだと知って嬉しかった。
でも、付き合ってしまうとそれ以上の感情がなく
恋をするってどういうことかを考えるようになった。
…所有というのは悲しい。片想いしている時間が幸せだった。
でも、こんな感情になったのは彼の所為。
『