中川諒(著)|いくつになっても恥をかける人になる
どうも、読書家のヒデです。
今回はディスカバー・トゥエンティーワンさんから2021年6月25日に出版された、中川諒の『いくつになっても恥をかける人になる』をご紹介したいと思います。
みなさん最近「恥」はかいていますか。
恥なんて、できればかきたくないと思うし、恥をかかないように行動している人が多いのではないでしょうか。
ですが、恥ずかしいと感じる事は、悪いことではないと思います。
失敗したり、周りから「何やってるんだ」「そんなことやって意味あるのか」と言われて、恥ずかしい思いをするのは、新しいことにチャレンジしている証拠なのではないでしょうか。
言い換えれば、恥をかくという事は、成長する〝チャンス〟だと言えるのではないでしょうか。
著者の中川さんは、恥は誰でも無料でできる〝投資〟だと言っています。
それでも私たちは、恥をかくことを避けてしまうのはなぜなんでしょうか。
それは、自分が思い描いている「理想の自分」と、思い通りにならない「現実の自分」とのギャップに原因があるんです。
つまり、私たちは、無意識のうちに「尊敬されたい」「頭のいい人だと思われたい」「できる人だと思われたい」そういう気持ちが、私たちを〝恥をかくこと〟から遠ざけてしまっているんです。
そうやって私たちはどんどん行動できなくなり、授業中に手を挙げることがなくなり、会議中に意見を言わなくなり、人に頼らず、自分ができないことを隠すようになっていってしまうんです。
ですが、そうやって恥をかくことを避けていたら、大きなチャンスを失ってしまうんです。
本書は、「いかに恥をかくことが素晴らしいことか」「恥をかくことで何を得られるのか」それを教えてくれる1冊です。
そんな本書から、恥をかくためにこれは大事な考え方だと思ったポイントを3つご紹介したいと思います。
尊敬されようとする罠
先ほども少しお伝えしましたが、私たちが恥だと感じてしまう原因の1つは、無意識のうちに「尊敬されたい」という気持ちがあることなんです。
確かに、みんな心のどこかでは、後輩や友人、部下や同僚、そして上司も認めさせたいといった、周りから「尊敬されたい」という気持ちがあると思います。
「尊敬されたい」という気持ちがあるからこそ、自分を大きく見せようとしたり、周りを頼らずに1人で解決しようとして、弱音を吐けなくなったり、失敗することもできなくなってしまうんです。
例えば、会社の会議で「仕事がデキる人だと思われたい」と思って、〝いい質問〟や〝いい提案〟を考えているうちに、結局何も意見を発言できないまま終わってしまう。
後輩から恋愛相談を持ちかけられて「恋愛経験が豊富だと思われたい」と思って、〝いいアドバイス〟や〝いい経験〟を語ろうと思っているうちに、これといったアドバイスもできずに終わってしまう。
こうした、周りから認められたいという裏には、「尊敬されたい」という気持ちがあるんです。
ですが、そうやって自分を大きく見せようとしてばかりいると、恥をかくことが本当に悪いことだと思って、どんどん行動できなくなってしまうんです。
では、どうすれば「尊敬されたい」という気持ちをなくし、「恥をかくこと」を受け入れられるようになるのでしょう。
それは、「尊敬される人」ではなく「応援される人」を目指すことです。
「尊敬される人」になろうとすると、理想の自分に意識が向いてしまいますが、「応援される人」になろうとすれば、今の自分に意識が向くようになるんです。
「応援される人」というのは、自分のダメな部分も、弱い部分も、隠さずにさらけ出せる人のことです。
成功や自慢話をする人ではなく、失敗談を話せる人です。
自分のコンプレックスというのは、隠すからコンプレックスになっているだけで、さらけ出してみれば、周りからしたら、それが長所に見えることもあるんです。
そうやって自分を大きく見せようとしたりせずに、弱みをさらけ出す人には、自然と人が集まってきます。
応援される人を目指すことで、恥をかくことへのハードルが下がるのではないでしょうか。
他人は自分が思うほど、自分のことを覚えていない
人生で、1度や2度くらい、誰でも人前で恥をかいた事はあると思います。
中にはその経験が深い傷となって、時間が経った今でも、トラウマとなって行動できなくなっている人もいるかもしれません。
ところで皆さんは最近、周りで「恥をかいているな」と思った人のことを覚えていますか。
多くの人が、自分の恥ずかしい経験は覚えていても、他人が恥をかいている姿は、覚えていないんではないでしょうか。
要するに、人は自分の失敗はずっと覚えているんですが、他人の失敗なんて覚えていないということです。
他人の失敗を非難して、笑って、叩いている人たちですら、その時が過ぎれば、そんな出来事は覚えていないんです。
他人が仕事で失敗しようが、恋愛で失敗しようが、副業で失敗しようが、事業で失敗しようが、時間が経てば他人の事なんて忘れてしまうんです。
要するに、自分が恥だと感じている事は、他人はなんとも思っていないと言うことです。
そんな自分だけが気にしているような過去の恥は、失敗談として笑い話にしてしまえば、今よりももっと行動できるようになるのではないでしょうか。
恥は成長に欠かせないもの
今はインターネットやSNSのおかげで、簡単に誰とでも繋がれるようになった反面、他人と比べて優越感に浸ったり、劣等感を感じやすい時代です。
そして、自分を大きく見せようとして、SNSでは虚構を作り上げて、幻のような「自分らしさ」が溢れています。
誰かが間違った発言をすれば、必要以上に叩く人たちが現れ、恥をかくことに臆病になってしまう世界なのかもしれません。
ですが、恥をかくことは、確実に成長しているということです。
恥をかいているという事は、今までやったことのないことに挑戦している証拠です。
例えば、人前で話したことのない人が、大勢の前でプレゼンをすれば、うまく話せずに恥ずかしい思いをするかもしれません。
英語が全く話せないのに海外留学をすれば、最初は言葉が通じずに、恥ずかしい思いをするかもしれません。
ですが、その一歩踏み出すことで、「やったことのない人」から「やったことのある人」に変われるんです。
人は、恥をかいたときに多くのことを学んでいるんです。
それは、成長している証拠だと思います。
そうやって恥を乗り越えて行動することで、確実に成長することができるのではないでしょうか。
まとめ
ということで今回は、中川諒さんの『いくつになっても恥をかける人になる」をご紹介させて頂きました。
まとめると、「尊敬されたい」と思う気持ちがあるからこそ、自分を大きく見せようとしてしまって、恥をかくことから遠ざかってしまう。
それを失くすためには、「尊敬される人」ではなく「応援される人」になることです。
そのためには、自分の弱い部分をさらけ出すこと。
そして、自分が過去にした恥ずかしい思いや失敗というのは、自分では強烈に覚えていても、他人は覚えていないものです。
だからこそ、恥をかくことを恐れずに、新しいことに挑戦することで、確実に成長することができるんです。
みなさんもぜひ本書を手に取って恥をかける人になってみてはどうでしょうか。
今回は以上です
最後まで読んでいただき、ありがとうございます
それでは素敵な1日を
読書家のヒデでした
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