マガジンのカバー画像

『ユリシーズ』読了への道1

17
『ユリシーズ』の長大な読書記録&解説書、その序章です。もちろん全部無料だよ。
運営しているクリエイター

記事一覧

J ・ジョイスと、革命と妖精の国アイルランド(後編)

※完全独立というのは嘘です。 北側の端っこだけ残った。ここはいまだにイギリス領です。 な…

J ・ジョイスと、革命と妖精の国アイルランド(中編)

さて、『ユリシーズ』 の舞台1904年のダブリンですから、前述の飢饉後50年ほどです。『ユリシ…

第17回J ・ジョイスを産んだ、革命と妖精の国アイルランド(前編)

 アイルランド共和国。  ジェイムズ・ジョイス(1882年〜1941年)と、『ユリシーズ』を産ん…

第14回 2001年の『オデッセイア』

 『2001 キューブリック クラーク』と言う本の、冒頭の一節。  20世紀はホメロスの『オデ…

第13回、にしてやっと『ユリシーズ』へ。

 ジェイムズ・ジョイス著『ユリシーズ』初版は、1922年2月2日、ジョイスの40回目の誕生日に…

第12回、いよいよ『オデッセイア』から、並行して『ユリシーズ』へ。

 本シリーズも、『ユリシーズ』を読むまでの楽しい回り道として、これまで『若い芸術家の肖像…

第11回『イーリアス』はしょってはしょって結末へ。

 次回から『オデッセイア』へ(まだ1ページも…)。

第十回『イーリアス』悲しき真の英雄ヘクトル。

↓良いことあるかも↓

第九回『イーリアス』主人公、英雄アキレウスとは。

 神と人間のハーフってかっこいいっすよねぇ。  児童文学(?)の名作『野性の呼び声』の主…

第八回『イーリアス』を、なんとかとっつきやすくする方法。

 アカイア勢とトロイア勢が、わぁーっつって戦争してる。 その中心にいるのがアカイアの英雄…

第七回『イーリアス』よ、お前はなぜそんなに読み難い!?

 ところで、岩波文庫『イーリアス』(上)(下)約700ページは、は恐ろしく読みづらい本です…

第六回アキレウスの怒り。

 ※「怒りを歌えムーサよ! ペレウスの息子アキレウスの怒りを」  …アキレウスとは『イー…

第五回 超大作『イーリアス』。その導入部。

 で、『イーリアス』です。『イーリアス』とは「イリオンのうた」という意味で、イリオンとは…

第四回、ホメロスと語り部の歴史。

 …『若い芸術家の肖像』の次にご紹介したいのは、『オディッセイア』なのですが、この際もう少し(いや相当)回り道をしまして…。  『イーリアス』  こちらの作品、※人類最古の物語(の一つ)と言われています。正確には、今我々が知り得る最古のものという意味です。つまり、本当の人類最古の物語は、誰も知らないし、知りようがないからです。すなわち、  かつて太古の昔、人類が共同体のようなものを作り、他人と言葉でコミュニケーションできるようになった、その時点で世界のあちらこちらでほぼ