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「愛」は戦略に勝る

最近、「愛」について考える機会がたくさんありました。

そのうちのひとつは、先日最終日を迎えたDiagonal Run TokyoでのEVERY DENIMさんの試着イベント。

帰り道にふとこんなセンチメンタルなツイートをしてしまうくらい、3日ともすごく楽しかったし、改めてEVERY DENIMがたくさんの人に愛されていることをしみじみ感じたイベントでした。

会場にきてくださった方のEVERY DENIMへの愛はもちろんですが、それと同じくらい、EVERY DENIMの原動力であるデニムと人への愛を感じたのが、以下の山脇さんの連続ツイートです。

イベント中、ある参加者さんからの「こういう売り方を考えるのすごいですよね」という声に対して、山脇さんの「いやいや、僕たちはただデニムのよさを伝えたくて、そのとき自分たちにできる最大限のことをやってきただけです。」という答えを聞いた時、ああこの人たちの強さはここにあるんだな、と気づきました。

まず志があって、それを達成するための戦略に頭を使う。

当たり前に見えても、意外と多くの人ができていないことではないでしょうか。

特にビジネスへの知識があればあるほど、ビジネスモデルや戦略部分にばかり着目してしまい、強さの本質を見誤ってしまうことがあるように思います。

例えばEVERY DENIMのビジネスモデルを真似して、同じようなものを同じように作ったとしても、必ずしも同じように売れるわけではないと思います。

ビジネスモデルや仕組みはあくまで加速装置であり、核となる信念に共感できなければ、ファンを醸成することはできないからです。

先日「『伝える』の前にある『好きになる』という工程」でも書いた通り、何かを伝えたい・広めたいと思った時、まず自分がその商品やサービスの一番のファンであるべきなのです。

核となる信念があってはじめて、戦略が生きてくる。

この順番を間違えると、一瞬は話題になったとしても、息の長いファンはつかないように思います。

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二宮尊徳の言葉に「道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である」というものがあります。

私はこの言葉が大好きで座右の銘としていつも心に留めているのですが、「道徳なき経済」はなまじ経済が回っている分、仕組みとして動き続けてしまうところが恐ろしい部分だと思っています。

でも長い目で見れば、信念や倫理観のない組織が戦略だけで生き残るのは難しいものです。

プロダクトやサービスへの愛、チームへの愛、取引先や作り手への愛、そしてお客様への愛。

頭でっかちの戦略よりも、「この人たちを幸せにしたい」という愛のパワーの方が強いというのは、とても夢のある話ではないでしょうか。

私は戦略や仕組みを考えるのが好きなタイプですが、それもすべてはうまくいかせたいものがあってこその話です。

今後さらに評価経済が進んでいく中で、愛あるブランドや企業がより経済的にも繁栄する時代になっていく未来を想像して、ワクワクを感じたイベント最終日でした。

P.S. 3日間ともカメラマンとして参加してくれたタクロコマさんの写真も、いつも愛にあふれていて、本当に写真が好きなんだなあと思うし、且つ被写体に愛をもってる人だと思います。

もとくらの深夜枠」で連載されてるタクロコマさんの同棲日記が大好きなので、いつか彼女さんの写真集をだしてほしいなあ、と思ったり。笑


さらにP.S. 最終日のイベントが終わってから、私自身も今後の小売について考えたり、前述の山脇さんのツイートを見たりして勝手に感極まり、さらにアルコールが入っていたこともあって、家に着いてひとりしくしくするなどしていました。
今回は私は特に何もしてないに等しいのですが、それくらいいい場だったし、これからも私自身終わった時に感動のある仕事を重ねていきたいなと思ったのでした。私も、「仕事したなーーーー」って思って死にたいなと。

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(Photo by tomoko morishige)

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