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今週読んだ海外記事(2021.7.3)
土曜日に更新できなかったのですが、先週Twitterでピックした海外記事をまとめておきます。文末の有料パートは、ピックした海外記事をもとに「こんなテーマでnoteを書こうかな」の覚書です。
FarfetchがThredUpと提携し、寄付型の中古買取サービスを開始
FarfetchがリセールプラットフォームのThredUpと提携し、リセールで売れた金額の半分を寄付、半分をFarfetchで使える電子マネーとして付与するプログラムを開始。おそらくこの取り組みによるFarfetchの利益はなさそうだけど、モノを手放すことで新品購入を促す効果と→https://t.co/NxuSy4FO6q
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 2, 2021
→売れた金額の半分を自動的に寄付に回す(つまり顧客から見るとThredUp上で売るよりも手元に入るお金は少なくなる)ことで社会問題に関心の高い層を取り込んでいきたいのだろうなーと。マーケットプレイスのリセール参入として良い事例な気がする。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 2, 2021
リシュモングループがDelvauxを買収
えええええ私の愛するDelvauxがリシュモン傘下に入ってしまった…!リシュモンはLVMHに比べるとジュエリーや時計の売り上げ構成比率が高く、アパレルや革製品にはあまり強くないので革製品の技術と歴史を持つDelvauxをポートフォリオに加えたのはたしかに納得感ある。https://t.co/6oreN2zhLO
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 2, 2021
特にこの3年くらいは、ブリヨンをはじめとしたクラシックなイメージを脱却するかのようにモードな雰囲気の商品も出していたので実はだいぶ前から話としては進んでたんじゃないかなーと思ったりする。コングロマリットがダメなわけじゃないけど、独立系の老舗ブランドが大手の傘下に入ってくのは切ない
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 2, 2021
なぜ今「CBO」が求められているのか?
CBO(Chief Brand Officer)を新設したり、CMOをCBOへと変更するブランドが増えている背景には、マーケティングだけではなく組織づくりやPRも含めて包括的にブランドメッセージをデザインする存在が求められているからでは、という話。「メッセージの一貫性」は特に重要で→https://t.co/rGKL2C9Qzd
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 1, 2021
→SDGsやソーシャルグッドなメッセージを発するブランドが増えているからこそ、従業員の待遇や社会課題に対する立場表明など、これまでのCMOより広い範囲を統括する立場が必要になっているのは納得。言い換えれば、「企業文化に照らし合わせて実施可否を判断する裁判官」みたいな存在が必要なのかも。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 1, 2021
なのである意味でストッパー的な役割も求められるというか、「やらない」判断ができるかどうかにCBOの適性がある気がする。特にスタートアップはCEOが「とりあえずやってみよう」の精神で突き進むことが多いので、メッセージが矛盾しないように調整する役割が求められているのかもなー、と。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 1, 2021
一度は破産した若者向けブランドが復活した背景
5年前に破産申請したAeropostaleがZ世代にあわせたルーズなシルエットのデニムに注力し、TikTokでのバイラルの波にうまく乗ったこともあり復活へ。「バズの予測はできないが、起きたバズをサポートすることはできる」という担当者の言葉は今後のSNS施策において重要な視点。https://t.co/C20QU4fF9K
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 1, 2021
雑誌を読んでいても、いい雑誌はもはやトレンドを作ろうとするよりも、ターゲット層の中で流行っていることや彼らの価値観を捉え、そのミームを後押しする意識を持っている気がします。影響力のある人は誰で、どんな人に自分たちのアイテムがフィットするかを「観察」することが重要だなあと。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) July 1, 2021
ECブランドが顧客を「中毒」にさせる方法
米国でAmazonを抑え、ショッピングカテゴリでダウンロード数トップに立ったファストファッションEC・Sheinのリワードプログラムがわりとエグい。買い物したときだけでなく、毎日のログインボーナスや動画視聴でポイント付与され、ゲームのようにハマる10代が多いとか。https://t.co/4jywDXZaCn
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 30, 2021
一日最大で20ドルまで「稼げる」のだけど、ファストファッションだけあって20ドル以下の商品もたくさんあるのでお金がなくても時間とデータさえ差し出せば買い物できてしまうという。一見企業側が損しているように見えて、滞在時間が長いほど購買単価が上がるのは普遍のセオリーなので→
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 30, 2021
→その平均購買単価から逆算してポイント付与率を決めているはずだし、もしかしたら物販よりも広告枠やデータの販売額の方が大きかったりして、、、と邪推してしまう。もはや小売というよりモノで釣ってゲーム性で依存させて稼ぐ広告ビジネスなのかもしれない…!
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 30, 2021
テクノロジーは小売業界をどう変革するか?
「たとえ顧客が少数でもエンゲージメントの高さはプロダクトの正しさを物語るが、リピート率が低いのにたくさんの人が使っているのはマーケティング的な正しさしか証明していない。そしてマーケティングはスケールしない」
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 30, 2021
John Strawのこの視点はD2Cを見る上で重要だなと…https://t.co/ZuM63Du2UU
個人的にはこの話に加えて製造・流通のオペレーション的正しさ(生産調整をどれだけフレキシブルにできるか)も投資判断において重要な気がするけど、彼の前後の主張を見るに、もはやフィジカルなものづくりではなく「データというプロダクト」が中心になる世界を見ているからあえて触れてないのかも
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 30, 2021
あと終盤でバーチャルアシスタントへの期待を語っているのだけど、個人的には接客って最適な情報を提供するだけの行為ではなく、コミュニケーション欲求を充足させる需要も大きい気がしているので、直で顧客に使ってもらうというよりは間に販売員として生身の人間を挟んだ方がパフォーマンス高そう感
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 30, 2021
Victoria's Secretのリブランドは消費者に受け入れられるか?
Victoria's Secretが時代の変化を受けてブランドイメージを大幅に刷新。ブランドの象徴でもあった「Victoria's Secret Angels」も、モデルの多様性を増やし「VS Collective」へと改名。いよいよこの方向性が「メジャー」になってきた感じがあります。https://t.co/sNGnkpQ0W9
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 29, 2021
「マーケティングメッセージやカルチャーを変える方が、サプライチェーンを変化させるよりはシンプル」という話は私も同意で、すでに米国最大級の店舗数と効率的な流通システムを持っているのはやはり彼らの大きな強み。あとはECでの販売をどれだけ増やせるかがVSのポイントになりそう。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 29, 2021
Walmartがバーチャルフィッティングのスタートアップを買収
WalmartがバーチャルフィッティングのスタートアップZeekitを買収。短期的には返品率を下げること、長期的には試着と購買のデータを組み合わせて自社製品に反映させることが目的のよう。ちなみにSnapchatも3月に似たようなサービスを買収していたことを知った…!https://t.co/BhuzdBS1r1
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 29, 2021
ただ難しいなーと思うのは、ファッションにしてもコスメにしてもバーチャル試着が定着すると商品は買わず「フィッティングした写真」だけで顧客が満足してしまう現象が起きるよなあと。なのでその体験自体に課金してもらうか商品を使う機会を作るかのアプローチが必要な気がする。
— 最所 あさみ(asami saisho) (@qzqrnl) June 29, 2021
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