可能性に対する特異点 互いの不可侵条約編
「可能性と特異点」
物事の可能性は誰にも図ることができない。
知的好奇心の最大の敵は、特異点(恐ろしい猛毒)だけになる。
例えば、知的好奇心とその知能のみによって何かを推し進めているひとがダークウェブのテストをどんどんクリアし、最後には深層部に辿り着き、住所を特定され、恐ろしい世界を魅せられたという事例がそうであろう。
うまくいかない原因の一つに、目的と目標の大きさを間違えて設定することがある。
大抵の成功者を見ていると必ず、目的が目標より遥かに大きい。対して、失敗者を見ていると必ず、目標が目的より遥かに大きい。
例えば、先ほどのダークウェブの事例は、知能と好奇心のみでその目的なるものはなく、ただ、目標となっている深層部に辿りつくことのみが大きい。その場合、相手の土俵で闘っているようなものであり、成功するどころか、特異点(恐ろしい猛毒)にまで達することもある。
この意味の答えを見つけることができたかもしれない。ここでの答えとは、目標より遥かに大きな目的を持つこと、これが答えであり、その不正解とは、すなわち、目的より大きな目標を設定してはならないということだ。
意外にもここにパラドックスを見出すことができる。つまり、広大な可能性に対する恐れるべきもの(特異点)との距離感で決まるということなのだが、これとは反対に、パラドクスとして存在するは、特異点(恐るべき猛毒)がすぐそばにある状態で何かを成し遂げることなのである。
『2つのパラドクスの表裏一体』
①叶えられるはずのない夢が叶えられる
②叶う夢が叶えられない
この2つがパラドクスとして存在しているのであるが、一見してわからないのである。
この中身は、およそ、先ほど紹介している目的と目標の大小が反対になっているというだけである。
①目的が手段になっている
②目的が叶うことはないほど大きい
このパラドクスは、何か大きなことをする上で必ず接触する問題である。
ここで解答を出すと、つまりは、“猛毒なるもの(特異点)との距離感を動物的に察知することができるかどうか”これにかかっている。
例えば、ダークウェブがなぜ危険なのかを察知しないまま、先ほどの事例では、知的好奇心と知能だけでなんとか深層部にたどりつこうとした例は、要は、この“特異点(猛毒)との距離感を動物的に察知できなかった”という事例に相当する。
実際、誰もが可能性の境界線を図ることができないが、この特異点だけは、この恐るべき猛毒とは、距離感をよく保つ必要がある。
なぜなら、これは、目的と手段が入れ替わってしまうということであり、また、叶えられるはずのない夢が叶えられてしまうことであり、さらには、取り返しのつかない要素といえるからである。いわばこれは、次のような名言に尽きるだろう。
つまり、知能と知的好奇心があれども、それを他人に権利を委ねていれば、いつまでも幸せになることができないということである。
大きな目的を誰のものにもしてはならないということであり、それは他人に権利を与えてはならない与奪の権利なのである。
これはある意味でみなが共有するべきお互いの不可侵条約なのであるから、隠しておくか、秘めておくかしておくべきであろう。
これを犯すものは注意すべきである人物である。それは、あなたを傷つけることしか頭にないひとのことだ。そのようなひとは避けて通るべきである。