俳優 福山雅治唯一の当たり役だけど…『沈黙のパレード』
”ましゃ”とは長い付き合いである。『あしたがあるから』というドラマが初見でその後に彼が歌う「Good night」はよくカラオケで歌った。そして時代の寵児になっていく過程でいろいろ思うことはあったが、彼から発信される俗に言う”エンタメ”を享受させてもらってきた。
ただ彼の”演技”は歌になれば抜群の武器になる低音ヴォイスが聞き取り難く足を引っ張っていたと思う。
そこで始まった「ガリレオ」というドラマも心配していたが主人公の湯川になり切り思いっきり文系の僕には全く分からないが専門用語でまくしたて、魅力的なキャラクターを作り上げた。その後人気シリーズとなり三作目の映画として今作が作られた。しかし当たれば続編が作りたくなるのは古今東西昔からいるが没落したフジテレビは特に酷い。(現在、”踊る”をまだしがんでいる…)14年ぶりに柴咲コウを復活させ万全の態勢で臨んだのであろうが、今作ははっきり言ってレギュラー陣はあまり関係ないのである。東京の西側の架空の街で起こった殺人事件を追うのだが湯川はすっかり普通の”いいひと”になってるし、あるトリックを解いたらほぼ用無しなのである。大学の同窓だった草薙の心労も理解はできるが今作の主人公は”街の人”である。原作は不勉強で未読なのでどれくらい改変されているかわからないが、”市井の人々”がとても思いつくようなトリックとは到底思えないのでずっと違和感が残りました…
唯一褒めたいのが本格的に演技しているところを始めてみた「ずん」の飯尾さんです。今や遅咲きながらロケやスタジオでも抜群の存在感を見せる飯尾さんですが、朴訥な演技はすごく良かったと思います。
フジテレビ、もういいんじゃないでしょうか…