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なぜ輸入をするのか

前回は「なぜジョージアワインか」というタイトルでnoteを書きました。
そちらでは、なぜジョージアワインと関わることになったかという切り口できっかけをまとめたのですが、今回はなぜ「輸入」という関わり方になったかということについて書きたいと思います。

私がワインの勉強を始めた2014年当時、日本でジョージアワインを扱う輸入社はすでに何社かありました。それもあって自分でワインを輸入する必要性をまったく感じていませんでした。

その頃はジョージアワインがどこで買えるか・どれがオススメか・どのような味わいかということを周りの友人にざっくばらんに伝えることを目的としていて、「自分が仕入れ側にまわることで、他の方が輸入しているワインを自由に評価できなくなると困るな」という風に考えていました。

生産者からの輸入を自分がやるべきことだと思うようになるまでには色々な葛藤がありましたが、経緯については前回「なぜジョージアワインか」で書いたとおりです。それがなぜ今は自分のやるべきことだと考えているかというと、「見てきた者には伝える責任がある」という考えに最終的に行き着いたからです。

たしかに「これはちょっと…」と思うようなワインのことを率直に言うのは憚られるようになったものの、それはそんなに必要なことでしょうか。それより、自分がやるべきことをやっていれば良いのではないかと思います。

やらないでいた理由は挙げればキリがないのですが、まず私は「立ち仕事が嫌い」で、「重い物を持つのが嫌い」です。ワインを扱う者として致命的に思えるのですが、これはオンラインを駆使することで解決しました。
(そう考えてみると、やりたくないことを整理して排除していくことでも、ちゃんとやりたいことにたどり着けるから不思議)

始めてみて楽しいなと実感できたのは、輸入という仕事は単に物を持ってきて売るだけの仕事ではなく、「マーケット(市場)を作る」という創造的なことだと認識しているからです。輸入をしていると、単にワインの売買のみならず、ジョージアに纏わる色々な話が生活に飛び込んできます。予想もしていなかったことですがこれにはとても楽しく心躍る出来事が多く、単調な生活を一変させてくれる結果になったことに感謝しています。

他者が規定した範囲の中で「安い」「高い」「美味い」「まずい」などと一喜一憂するのは自由なことではあるけれど「不毛である」し、自分が責任を持ってその世界に参加することでまた違ったものが見えてきたりするのだろうと思います。

次はどんなことができるだろうか、と考えるのが日々楽しいです。


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クヴェヴリ エミ / Qvevri Emi
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