続・BiSHの『Bye-Bye Show』が特殊な環境下で生まれた曲であることと『第65回日本レコード大賞』のこと

前回に引き続き、令和5年6月29日に解散した女性アイドルユニット・BiSHのラストシングルとして同年3月22日にavex traxからCDが発売された曲『Bye-Bye Show』にまつわるBiSH解散後の年末のいろいろな出来事を中心に取り上げます。

BiSHのラストシングルで作詞・作曲・プロデュースの吉井和哉さんが“早期喉頭がん”闘病生活期間に生み出した『Bye-Bye Show』を巡る年末の出来事で、TBS第65回輝く!日本レコード大賞』の多方面に大きな影響を与えたことが深く感じさせるものとなりました。


アイナ・ジ・エンドさんの令和5年の年末音楽番組出演について

今年のアイナ・ジ・エンドさんにおける令和5年度の年末大型音楽特番の出演は12月31日~翌1月1日のTBSCDTVライブ!ライブ!』の年越し特番のみで、タイムテーブルでは年明けの1月1日深夜2:00台出演となっています。

BiSH解散後の活躍が目立っているアイナさんにおける11月22日の『レコ大』各賞発表から12月30日の結果発表までの期間における地上波各局大型年末音楽特番の出演がゼロとなったことから、事実上本年中の大型年末音楽特番の出演がない寂しい状況となりましたが、ライブ出演重視に転換したこともあり、年末はライブ出演が急増しました。

今年秋は日本テレビ系アニメ『薬屋のひとりごと』エンディングテーマ『アイコトバ』を発表し、12月2日放送のNHK『Venue101』と12月16日放送のフジテレビ『MUSIC FAIR』での披露があり、後者ではアイナさんと女優・夏木マリさんとのコラボがありました。
ネットフリックスの番組『韓国ドラマな恋がしたい』主題歌『華奢な心』は12月22日放送の日本テレビのワイドショー番組『ZIP!』がTV初披露となりました。

アイナさんの受賞のこと

アイナさんは報知映画祭新人賞に続いて、エルシネマアワードで“FENDI賞”を受賞し、日本の映画で革新を持たらしたことから、初主演となった東映系映画『キリエのうた』による演技力の成果が結実したことが素晴らしく、女優として成功そうな予感であることが伝わっています。

『キリエのうた』は興行収入3億円以上を達成し、アイナさん初出演映画で主演としての全責任を背負って劇中の音楽関連でもがんばってきたことから、2つの賞の受賞は努力の結晶となりました。

アイナさんの『紅白』追加枠出場が実現するかどうか

BiSH最後の年におけるBiSH再結集のチャンスのひとつにNHK第74回NHK紅白歌合戦』にアイナさんが紅組追加枠、元BiSHメンバーが特別枠として出場できるかどうかのチャンスがあるかどうか気になるものとなりました。

アイナさんとPEDROアユニ・Dさんは『紅白』と同日の『COUNTDOWN JAPAN 23/24』出演が『紅白』出場者発表以前にあり、CDJではアイナさんはPM2:40から、PEDROはPM3:40からの出演であることから『紅白』に追加出場が決定した場合に、中継での出演の可能性があるように思われます。

モモコグミカンパニーさんが収録番組のフジテレビの大みそかバラエティ特番『逃走中~お台場リベンジャーズ~』の出演決定が発表後、第1部と第2部の合間によるニュース放送時間の間に、元BiSHの『紅白』再結集がありそうな雰囲気が予感がしました。

セントチヒロ・チッチさんがAbemaの生放送大型音楽特番『第7回ももいろ歌合戦』に初出場が決定した瞬間、『紅白』によるBiSH再結集が幻となってしまいました。

アイナさんと男性シンガーソングライター・藤井風さんとの共演も話題になり、風さんは過去2回の『紅白』出場発表がいずれも後日追加となったこともあり、お2人の『紅白』追加枠出場が来そうな雰囲気も見られました。

今年の『紅白』追加枠・特別枠・企画枠発表は例年に比べて遅いことから、アイナさんの追加出場のチャンスがあるように思われたのですが、リハーサルが開始される12月29日が最後の追加出場発表となり、アイナさんの名前が無かったことからCDJ出演のために辞退したことが正解となったようです。

『第65回日本レコード大賞』の優秀作品賞発表後

令和5年11月22日に『第65回日本レコード大賞』の結果発表から大賞最有力候補だった男女混成ユニット・YOASOBIの『アイドル』が作曲賞及び特別国際音楽賞を受賞し、YOASOBI側にとって納得のいく交渉が成立したにもかかわらず優秀作品賞を逃したことから大炎上し、ネットユーザー及びゼット世代にとってTVアニメ『【推しの子】』のオープニングテーマとして話題となった『アイドル』が神格化した曲であることが伝わる事情となっていて、アニソンファンにとって『レコ大』の権威が大きいものを感じさせます。
YOASOBIの『アイドル』が国際的な賞を多数受賞する功績が増加する度に、炎上が止まらなくなってきている状況となり、YOASOBIが『紅白』で『アイドル』は本邦初披露を発表することが発表されたことが大きな衝撃となりました。

12月中旬から30日当日までの出来事

『レコ大』存続の危機に関連する出来事に、12月14日付の『文春オンライン』のネットニュース記事に優秀作品賞を受賞した男性アイドルユニット・BE:FIRSTの所属事務所であるBMSGSKY-HI社長における同社に勤務していた女性ディレクターへのパワハラ疑惑の報道があり、示談済みであっても元ディレクターが適応障害と重病にかかっている状況となったことで『紅白』及び『レコ大』に深く関わる状況となっています。

NHKは『第74回紅白』に合わせて『人権尊重のガイドライン』を制定し、これに基づく厳密な審査を行うこととなりました。
BE:FIRSTのプロデュースを手がけているSKY-HI社長のパワハラ疑惑の影響でBE:FIRSTの『紅白』出場取り消しの危機があったものの、BE:FIRSTが令和5年の日本の音楽シーンに多大な功績を果たしたこともあり特例でNHK側から恩赦が出されました。

TBS『レコ大』における受賞取り消しの権限は日本作曲家協会にあり、令和5年にジャニーズ事務所初代社長における生前の犯罪が明らかになった際に“特別音楽文化賞”を取り消したことから、優秀作品賞受賞後の優秀作品賞取り消しが厳格化されてきている雰囲気でした。

SKY-HI社長はパワハラ疑惑がニュース記事になった後、疑惑について沈黙が続き、文春側に提出された文書に伏せられた箇所があることから真相及び真偽が不明の状況で、且つ一部マスコミ以外で『紅白』や『レコ大』に大きな影響を与えることによる忖度があることから、あまり知られていない状況です。

パワハラ疑惑による影響で、日本作曲家協会の判定でBE:FIRSTの優秀作品賞取り消しあるいは優秀作品賞辞退となった場合のavex系アーティストの繰り上げ受賞として、BiSHの『Bye-Bye Show』が選ばれる可能性がありえそうなことから、元BiSHメンバー及び作詞・作曲の吉井さんの命をかけた努力が報われるかどうかの最後のチャンスがありました。

日本作曲家協会の判断が不明なまま且つ、SKY-HI社長が沈黙を続けている影響による真相が明らかになっていないままの状況下での『レコ大』当日にBE:FIRSTの出演があり、高評価を得ました。

『レコ大』当日の1週間前辺りに“すでに大賞が決まっている”ウワサがあったこともあり、ウワサが出てきた影響としてニュース記事などによる結構複雑な状況がありました。
ネット上の反応で『レコ大』存続の危機が伝わるものとなっています。

『第65回レコード大賞』結果発表後

『第65回日本レコード大賞』の最優秀新人賞に輝いたのはアソビシステム所属の女性アイドルユニット・FRUITS ZIPPERわたしの一番かわいいところ』に輝き、ユニバーサルシグマレーベルでメジャーデビューして話題にりました。
令和2年の曲『オトナブルー』が3年の時を経て優秀作品賞に輝いた女性アイドルユニット・新しい学校のリーダーズもアソビシステムズ所属であり、BiSHの楽曲を多数手がけた松隈ケンタさんがプロデュースも手がけ、ポストBiSH路線で大ブレイクしたこともあり、令和5年はアソビシステム所属のアイドルユニットが大躍進しました。

今年のレコード大賞を受賞したのはABCテレビのドラマ『日曜の夜ぐらいは…』主題歌である男性ロックバンド・Mrs. GREEN APPLEの『ケセラセラ』で、ユニバーサル・EMI系のアーティストで今年の『MTV VMAJ』で4連覇を達成した実力派のバンドで双方の賞レースを制覇しました。
同じユニバーサル系のFRUITS ZIPPERが最優秀新人賞を受賞したことと、大賞最有力候補のK-POP系女性アイドルユニット・NewJeansの影響で大賞受賞が難しい状況を覆し栄冠を手にしました。

第65回『レコ大』のレコード大賞・最優秀新人賞は共にユニバーサル系のアーティストに輝き、Adoさんらが優秀作品賞にユニバーサル系アーティストが多数受賞したことから、令和5年の日本の音楽シーンはユニバーサルミュージックの天下となったようです。

レコード大賞決定後もYOASOBIの『アイドル』が大賞を受賞できなかったことによる炎上が目立ちつつあることから、複雑な状況下になっているようです。

BiSHと受賞歴

平成30年の『第60回日本レコード大賞』で、BiSHはメジャーデビューから2年目にテレビ東京系アニメ『ブラッククローバー』2ndオープニングテーマ『PAiNT it BLACK』で新人賞を受賞し、同年12月30日の『レコ大』における平成最後の最優秀新人賞に輝くための勝負がツイッター(現:X)で日本トレンド1位、世界トレンド2位に輝くほどの話題となり、最優秀新人賞を逃してしまった想定外な結果から、勝負に負けても話題性に勝った伝説を生み出しました。

BiSHの活動期間における受賞歴はTV番組では第60回『レコ大』の新人賞のみとなったのですが、令和5年6月29日の解散から半年後の第65回で『Bye-Bye Show』は、CD売り上げが25万枚以上達成したときに日本レコード協会から認定される“プラチナディスク”に選ばれたこともあり、優秀作品賞及びそれに伴う一夜限りのBiSH再集結の可能性が高まっていたこともありました。

平成29年の曲『プロミスザスター』は“ゴールドディスク”認定され、令和3年のNHK『第72回NHK紅白歌合戦』にBiSHが出場したときに披露されたことが輝かしい功績となりました。

再び流れをふりかえる

令和5年のBiSHのラストシングル『Bye-Bye Show』は作詞・作曲・プロデュースを担当した吉井和哉さんが“早期喉頭がん”の病名を隠していた時期に生み出された曲であることで、曲を生み出したきっかけが特殊な経緯となっていることからBiSHのラストソングとしての奇跡を生み出しました。

同年2月20日に公開されたMVでのデビュー曲以来の顔面馬ふんまみれになるシチュエーションから東京ドームでのラストライブの成功までの流れとBiSHの集大成として記憶に残る曲となっています。

同年11月22日の『レコ大』の各賞受賞発表で『Bye-Bye Show』が優秀作品賞を逃した瞬間から曲名に秘められた“Show=ショー”と“”との語呂合わせによる言霊の魔力が発動したように思われ、各賞発表後の大炎上から『レコ大』存続の危機が起こってしまったことから、パンドラの箱としての意味合いを感じさせるものです。

『アイドル』は特別国際音楽賞と作曲賞の受賞で救済された一方、『Bye-Bye Show』は賞を与えられなかったことから、吉井さんが命に関わる努力によって生み出された曲であっても受賞を認められてもらえなかった悲運が思い出す度にトラウマとなる出来事となりました。

『Bye-Bye Show』が生まれた経緯から、『アイドル』と異なる種別の忖度により隠ぺいせざるおえなくなったことと11月22日の『レコ大』各種発表後から12月30日の結果発表までアイナさんの年末大型音楽特番出演がゼロになってしまったことが、同曲の誕生秘話を語る確率が低くても『レコ大』に大きなうねりが起こりそうな影響による忖度があるように思うものです。

『Bye-Bye Show』における曲を生み出した経緯による影響で『レコ大』の優秀作品賞受賞対象に日本語の歌詞を含まない海外アーティストの楽曲の受賞解禁という“黒船”を持たらしたことや数年前の過去の楽曲であっても開催年に流行した理由も受賞対象としたこと、ストリーミング及び動画再生数重視への歴史的大転換により配信限定シングル曲がレコード大賞を受賞できたことなど、レコード大賞結果発表後の『Bye-Bye Show』の曲名に過去の優秀作品賞受賞条件ルールへの決別としての“Show”と“賞”の語呂合わせの意味合いも結果的に含まれることとなったことから、65回目にして『レコ大』に大改革を持たらした歴史的な年となりました。

おわりに

BiSHのラストソングとして生まれた『Bye-Bye Show』は作詞・作曲の吉井和哉さんが令和5年10月11日に“早期喉頭がん”の病名が明かされてから、第65回『日本レコード大賞』にまつわる多数の出来事が起こったことにより、タイトルの語呂合わせから令和5年度の『レコ大』のカギを握るものとなりました。吉井さんが病名を隠してまでBiSHのために託された曲が第65回『レコ大』の流れを左右することになったのも、吉井さんの闘病期間中に命を込めて作られた楽曲独自の魔力も込められた印象です。

『Bye-Bye Show』は吉井さんの生命をかけて生み出した努力及びMVから東京ドームラストライブへの流れとしての【芸術性、独創性、企画性が顕著な作品】及び令和5年における“生命”に関わる出来事が多いこと及びアニメ・ゲームなどにまつわるキャストや新シリーズによる主人公交代などの世代交代による【その年度を強く反映、代表したと認められた作品】とBiSHのメンバーの方々が東京ドームラストライブでの渾身を込めた歌唱の【優れた歌唱によって活かされた作品】といった日本作曲家協会によるレコード大賞受賞条件を最も満たした曲であるように改めて感じさせるものとなり、数々の曲にまつわる出来事が時が経つに連れて広がるものとなりました。

レコード会社の関係や大人の事情で優秀作品賞を得られなかった第1回開催の昭和39年からの日本国内の数多くの楽曲が見られることから実力だけでなく運も必須になっているのも改めて伝わってきます。

吉井さんが生み出した奇跡の結晶である『Bye-Bye Show』が後世に歌い継がれるためにも、元BiSHメンバーの方々及び吉井さんがいろいろなライブやTV番組での披露があってほしいと願っております。

初代BiSH再結成及び再集結が来る日があってほしく、『NHK紅白歌合戦』でのBiSH再集結が実現する日が来るとこを祈っております。

自分にとって最も忘れられないアイドルソングとなった『Bye-Bye Show』を生み出してくださった吉井さんと歌唱してくださった元BiSHのメンバーの方々に感謝しております。