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上級国民専用の警察官が奮闘するお話 - 『闇をわたる: 警視庁特別対策捜査官』 ブックレビュー

どうも、量産型在宅系CreatorのQuryです

前回に引き続き読んだ本のレビューでもしていきます
ということで本日ご紹介するのはこちら

闇をわたる: 警視庁特別対策捜査官
堂場 瞬一 (著)
Audible Originals (出版)

出版を見てもらうと分かる通りAudibleのオリジナル書籍です
ご存知の方も多いと思いますが、AudibleとはAmazonが運営しているオーディオブックのサブスクサービスです
これを契約してからというものお散歩が楽しくてしょうがないっていうのは過言ですが、普通に出勤の時間とか有意義に使えるのでオヌヌメです

※せっかくならアフィリンク貼ったろうと思ったけど面倒だったので普通の公式サイトです

さてそんなことはさておきレビューのお時間です

あらすじ

主人公の二階堂悠真は「警視庁特別対策捜査官」という肩書きを持つ
どういう捜査官かというと、一言でいえば上級国民専用の捜査官。正確には上級国民と捜査官の橋渡しをする役目、的な立ち位置
珍しい題材ですねぇ

なぜこんな人が必要なのかというと、いくら上級国民とはいえひょんなことから被害者にも加害者にもなりうるから
そうなった場合に警察組織としてはどんな相手であっても平等に扱わなければならないが、上級国民からすると一般人と同じように扱われたらたまったもんじゃないと
そこで捜査を円滑に進めていくために、そういう人を宥める役が必要ってわけです

※本当はちゃんともっともらしい立て付けがあるんですが、説明が長くなるのでざっとこんな感じ

そこで抜擢されたのが、超大企業の元社長を親に持つ二階堂
つまり上級国民の身近にいるからこそ上級国民の扱い方がわかってるってこと

そんなこんなでたった一人で部署の立ち上げを任された二階堂が、上級国民が関わる事件を担当し、持ち前のひらめき力で事件に隠された謎を解き明かしていく
っていう話。

感想

テンポ感がよくてなかなか楽しめた

この物語で取り上げられている事件は3つ
しかも2つ目は3つ目への前座みたいなもんなので実質2つ
刑事物に収録されている内容としてはかなり少なめだが、別に引き伸ばしている感はなく、最後までしっかり楽しめました

ネタバレになるので詳しくはいえないが、この2つの事件が絡み合って
ほうほう、なるほどそうきたか、ほうほう
みたいな感じ(語彙力のなさの極み)

大どんでん返しってほどではないが、「そんな角度で事件が繋がってくるんだ・・!」っていう驚きは十分楽しめるので、ぜひネタバレなしで読んで(聴いて)もらいたい

ただあえて辛口評価させてもらうと、事件が解決した後に分かる真実的なものがあるんですが、衝撃の真実的な描写をしている割には、「う〜ん、そっかぁ、別にどうでもいいかもなぁ」的な感想を持っちゃいました。。
(めっちゃ個人的な意見です)

なのでラストはそんなに好きではないんですが、主人公の上級国民との付き合い方とか、推理パートとかは文章力が味方して面白いです

あと結構いいなって思ったのが主人公の性格ですね

上級国民の相手をするプロっていう立ち位置なので、ひたすらゴマをするのが上手い人なのか?と思いきやそんなシンプルな話ではなく、むしろ上級国民相手であっても結構言いたいことをはっきり言うんです
「おいそんなこと言ったって大丈夫かよ」って思ったりもするんですが、上級国民は下から来られるのに慣れてるからそういう態度の方がむしろ気に入られやすいんだと

相手が持ち上げられるのが好きなタイプと思ったら目一杯持ち上げて距離を詰めるみたいな戦略家でもあります
ちなみに警視総監相手にもかなりズケズケ物言うっていうトンデモ刑事です

まとめ

珍しい題材なので色物的な一面ももちろんあるんですが、
実際に中身もしっかりしていて何より文章が上手いのでどんどん読み進めたくなる一冊です

ぜひご一読ください
Audible使ったことない人はこれを機にAudibleもお試しあれ


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