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2022/09/14

BGM: Ryuichi Sakamoto "tong poo"

今日と明日は休みなので、両親と兄の住む実家に戻ることにした。朝、朝活の一環でイオンで考え事をする。本を持参したが読めず、ただぼんやりして過ごしてしまった。そこでスマートフォンが壊れてしまい、ショップに持っていくもコロナ禍の現在は予約が必要とのことで焦る。結局あれこれしていたら直ったのでホッとした。図書館に行き、池澤夏樹『新世紀へようこそ』を借りる。秋めいてきたせいか、エリック・クラプトンのアンプラグド盤やボブ・ディランが歌うフォーク・ソング、坂本龍一のピアノ演奏が身に沁みる。

実家に着いた後ひと眠りして昼ご飯として寿司を食べ、『新世紀へようこそ』を読む。9.11直後に始められた彼のメールマガジンを集成したもので、彼のフットワークの軽さに敬意を感じる。事態を冷静に睨み、そして状況に果敢に発言する。これは池澤夏樹自身が読書家でありなおかつ様々な土地を歩いてきたアクティビストだからできることだろう。勇敢なイデオローグだと思う。彼の視点は反米・反グローバリズムに立つものだが、同時に単純にブッシュを罵倒するのでもなくテロや戦争でダメージを負う人々に寄り添うものであると感じる。人々が爆撃や地雷で死んでいく。その情景を想像しようとするヒューマニズムを感じた。

知られるように9.11のテロから世界はイラク戦争になだれ込み、そこから反グローバリズムの動きも勃興してきた。私はシングル・スタンダードな世界に端的に馴染めず、したがって多様化を支持したいと思っている。だが、こうした政治的なことについて論陣を張るつもりはない。そうするには私は端的に心が弱っちいし、もっと知っておかなくてはならないことも山ほどあると感じている。ロシア対ウクライナの戦争についてももっと考えたいと思う。そのためには時にはこうして過去の文献から学び直し、反省することも大事だと思った。

ジャン=リュック・ゴダールの死でまだネットが揺れている。過去に私自身がゴダールについて書いた文を読み返し、自分のゴダール観はぜんぜん進歩していないなと反省した。ゴダールのイメージやバイアスについて語るのではなく、改めてゴダールに直に触れて震撼するところから始めないといけない。ネットフリックスで観始めた9.11同時多発テロに関するドキュメンタリーもまだ残っているし、これからしばらく腰を据えて映画やドラマやドキュメンタリーと取り組むのもいいかなと思う。まあ、焦る必要はない。あくまで自分の楽しみとしてボチボチ取り組んでいけたらと思う。

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