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愛を知っているということ...存在しないはずの記憶とタルト・タタン

人が、私といて
思いやりや愛情を感じたことを
メッセージにして伝えるとき…

(自分が本当にやさしい人間だとは
思っていないのですが)

それが「愛」だと
その人がわかったのは
その人が、「愛」というものを
知っているから…

愛されて育ったのだと
大変なときもあったけれど
愛を与えられて生きてきたのだと
そう思って嬉しくなります



先日、タルト・タタンを焼きました

アップルパイをお願いされたので
パイ生地づくりから
練習を重ねているのですか

失敗、失敗…
でも、やっとパイだと言ってもいい
生地が焼けるようになりました



煮くずれないふじ林檎を
弱火でことこと煮込んでいると

キッチンになんとも言えない
懐かしい、あたたかな雰囲気が流れます

母や祖母が幼い頃に
焼いてくれたアップルパイ…


いや、そんなことはなかった(笑)


それに、私は甘党ではないので
大人になってからもとくに食べてない…

それなのに
なぜか懐かしい

キッチンからただよう
甘酸っぱい香り
香ばしいパイのあたたかなにおい

キッチンが奏でる音…

そんな、なぜか懐かしさを感じる
情景に惹かれて
私はつくりたいと思い出したのかな?


経験したことがないのに
アップルパイがもつ懐かしさに
不思議な、あやしい共感を
ひとりしているなんて

自作自演…です




タルト・タタンのレシピは
何時間も林檎を煮たり焼いたり…

実は、光熱費を気にかけて
手を出さずにいました

このタルト・タタンは
焼いたパイに
林檎のコンポートをのせるだけの
シンプルなレシピです

林檎だけ
じっくり、コトコト煮るのですが
キッチンに響くコトコトは
好きです…




どんなに素晴らしいと
思ったものでも
最高だと感激したものでも
人は必ず飽きてしまう

キラキラしたものは
楽しいかもしれないけれど
それだけ影も、濃い

そんなキラキラに
目が眩んだりもたくさんして
だけど、飽きっぽい私は
何にも満たされることなくて…


自然に、周りにあるもので
シンプルで
ささやかな楽しさとあたたかさと…

そんな、昔から普通に
つくり続けられているスイーツを
焼きたいな、って

思う今です(*´ ˘ `*)





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