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誰が正しいのかは必ず証明される
報われない思い、誰にも評価されない行動、本質的な気持ち。
こういったものは、目先の人間関係ではなかなか伝わらない。
会社や組織、コミュニティの中で、陰ながら支えているのに評価されない人も多いだろう。
身近な人間関係でも、自分勝手な人が多い中で、常に誠実に行動し続けている人がいるはずだ。
だが、そうした長年の苦労や誠実さは、社会の構造上、短期的には報われにくい。
それを理解しておくだけでも、心が少し軽くなるはずだ。
そういう尊い人への応援をしたいって思う。
残念ながら、短期的には「悪」が得をする構造にこの社会はなってる。
自己主張が強く、わがままな人。
そういった人は一時的に周囲を圧倒し、
自分の思い通りに物事を進める力を持つ。
普通の人は最初、
違和感を覚えながらも譲歩し、
我慢してしまうことが多いからだ。
しかし、周りの我慢にも限界がある。
「やっぱりあの人はダメだ」と評価が定着するまでの間、短期的にはそういった人が得をする。
だからこそ、人間性の評価というものは、
理想よりもはるかに遅れてやってくる。
同じことが、人間関係だけでなく、
実力とかにも当てはまるから、
短期的に本質的な実力は評価されないって思う。
例えば若い頃は見た目とかが評価されるよな。見た目が良い人は若い頃は得をしやすい。
周囲から注目を集め、重宝されることも多いだろう。
しかし、歳を取るにつれて、人間の本質が問われる場面が増えていく。
見た目だけの魅力では、長期的には信頼を得られないし、評価されることも難しくなる。
まあ本当に凄い人は、その薄っぺらさに気づき、表面的な価値の人とはすでに付き合ってないから、
見た目や表面的なもので盛り上がってる人達なんて、そもそも眼中に無くていい。ってのはある。
これは実力においても同じだ。
短期的には目立つ人や派手な人が短期的な結果を出したりする。
一時は注目を浴びるかもしれないが、
人生はまあ長い。
たった10年の成功なんてしれてる。
長期的には必ず芯が問われ、めくられる。
根本的な人間性や総合力。
全て含めて価値は正当に証明される。
お笑い芸人がこんな様な話を昔してたから、そこから引用して伝える。
超大物の夫を持つ奥さんがいたとして。
「私は○○の妻です。すごいでしょ?」という態度で周りに接している人がいる。
そこまではいかなくて、表面的には謙虚にしてても、そういう心が、その人のどこかに潜在的にあると、
その内心は透けて、振る舞いには必ず滲み出るものなんだと思う。
周りからはきっとこう思われるだろう。
「すごいのは旦那さんであって、あなたではない。」
一方で、こういう奥さんがいたらどうだろう。
「私は何もです。すべて夫のおかげです。」
心からそう思えてる人。
周囲はきっとこう言うだろう。
「いや、あの旦那さんの横にいるなんて、誰にでもできることじゃない。立派な人だ。」
この話はシンプルだが、とても大切な教訓を含んでいる。
それは、
「評価を求めない人こそ、評価される」
ということだ。
評価を求めない美学を貫く事が大事って話だ。
僕自身、権力を持つ人間が評価される世界を何度も見てきた。
というか、社会に出てからというもの、例外なく、全ての世界はそうだった気がする。
理不尽な扱いや不当な評価がまかり通る場面に、怒りや軽蔑を覚えることも多かったと思う。
ただ振り返ると、
当時の僕は「認められない自分」をどうにかしたいという気持ちがあった。
それをどうでもいいと思える余裕がなかった事を反省してる。
評価を求めれば求めるほど、逆に評価が下がっていたんだろうと思う。
しかし、
長期的には本質が必ず浮き彫りになる。
時間はかかるけど、裸の王様は必ず破滅する。
僕の経験した社会では、いつもそうだった。
下の世代が追いつき、真実を見抜いたとき。
周囲の堪忍袋の尾が切れたとき。
時代の流れや価値観が変わったとき。
いろいろな要因が重なり、社会は最終的に本質的なものへと収束していく。
だから、社会に不当な扱いを受けていると感じるときほど、焦らずに自分の信念を貫いてほしい。
報われない美学を持つべきだ。
「誰が正しいのかは、必ず証明される」し、
「実力は必ず証明される」 ことを信じるしかない。
本質は長期戦なんだよな。
評価を乞わず、ただ美学を持って行動する。
誠実さや努力は必ず評価される。
社会の中で不当な扱いを受けていると感じたときは、この話を心に刻んでほしい。
本質的な価値は、必ず誰かが見ている。
そしてそれが証明されるのは、
本物であるほど、
短期ではなく、長期のスパンなんだ。
日々、やり切れない思いを持ってる方。
今の日本であなた方は尊い。
どうか、折れずにいてくれ。
*写真はニュージーランドの田舎町フィティアンガ。
野生すぎる動物園にはニワトリが放し飼いで、ニワトリが死ぬほど苦手な僕は入場料を払ったのに、入って10歩で外に飛び出た。
悲劇。
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