一寸先は炎上

元々、自分の意見とか立場をはっきりさせる様な、いわゆる、
発言にポジションを取るタイプの人でも、
今の時代は、さすがにちょっと考えざるを得ないんだと思う。

逆に、最初からポジションを取らない人は、さらにそのまま「ノーポジ」でいる。
そうやって、みんな世間を恐れ、それぞれが静かに身を守り始めてる時代だよな。

で、それってのは、力のある人ほど、
「周りがどうとかじゃなくて、自分だけ幸せならそれでいいや」って考えに行き着く時代なんだと思うんだよな。
力のある人は誰かの助けなんていらないし、
誰かを助けようとか、誰かに何か教えてあげようなんてしたら、
調子に乗るなって炎上するリスクがあるんだからね。
そりゃあ、わざわざそんな事しないよな。

もしもうそんな時代に突入してるなら、
強者との関係性は少なくなる。
つまりチャンスが減ってる。
救いが少なくなってく時代だなって思うし、それはもっと加速するんだろうし、
大きなゲームチェンジが起きるともまだ考えにくい。
このまま「個の時代」が続いていくし、
このままの力関係は、継続してくだろう。
本当に由々しき問題だと思うよ。

そんな時代の中で、僕なりに気をつけてることがあってさ。
今日はその話を少ししようと思う。
チャンスが減ってる時代に、どうやってチャンスを掴むのかって話でもある。

これはSNSの話じゃない。
もっとリアルな、人と人の確かなコミュニケーションに関わる話だから。

プライベートをどう扱うか。

今の時代、プライベートな部分をどこまで人に見せるかって、特にセンシティブな問題だよな。
昔からその線引きが得意なやつもいれば、どこかズレてるやつもいる。
昔からそうなのに、今の時代はそれの難易度が上がってる。ズレてるやつはもっとズレる時代だろうな。

例えば、「どこに住んでる」とか「どんな生活してる」とか、あるいは「今何をしてる」とか。
そういう具体的な話。
それをどこまで人に話すかってこと。

それから、
「自分がどういう人間で、今何を考えてるのか」っていう内面的な話。
それをどこまで打ち明けるかってことだ。

こういうのを見せるかどうかで、相手との距離感って大きく変わるんだよな。

プライベートな話をどれだけ見せるかってのは、
相手との「境界線」を引く行為だと思ってる。

プライベートを話せば話すほど、相手との距離はグッと近くなる。
相手はデータを、もらえばもらう分、
その人を「守ってあげたい」とか「大事にしよう」って思う。その効果があるんだ。
それに気付いて無い人が多いんじゃないかな。

でももちろん、闇雲に全部さらけ出せって話じゃないから、そこにはリスクもあるし、バランスが大事だとは思ってる。
見せるリスクだけじゃなく、
見せないことにもリスクがあるってのが、
この考え方で大事なポイントだって事だ。

さらに、
プライバシーを見せないリスクって、
実は思ってるよりも大きいかもしれない。
ってことだ。

みんな危ない目に遭うのが怖いとか、情報を握られるのが嫌だとか、そういうのはよくわかる。
情報を公開すればするほど、相手にマウントを取られる。行動や気持ちが読まれるからな。
だから出し過ぎると、のちのち関係は不利になるのは事実だ。

でも、そればっかり気にしてたら、得られないものがある。
相手に読まれるほど全てを伝える行為は、
逆に、
愛の一つの形であるという事。
ここを力説したい。

極端に言えば、
相手に全てを委ねる、「あなたのもの」だとおもってもらえるって事だ。
強き者に、それを思ってもらえるのはデカい。これは、ハックなんだよな。

心を閉じれば逆に、相手にも心を開いてもらえなくなるってのも大きな問題だよな。

「自分の行動を読まれるのが嫌だ」とか、「データを握られるのが怖い」とか、
そういうマウントの所存は、誰しも無意識レベルでコントロールしてきたことだと思うけど、
それを優先しすぎると関係が進まない。
ここぞ、という相手には、自分をさらけ出す勇気も必要ってこと。
その選んだ相手に、遂にあなたがポジションを取れって事だ。

特に、自分よりも色々上の人、目上の人と絡むとき、ましてや好きな人なんてのは、この話は顕著だよな。
めっちゃ色んな場面に当てはまると思う。

この人は近付くべき人、ずっと一緒に生きていきたい人。
「この人に大事にしてもらいたい」とか「可愛がられたい」って思うなら、
秘密主義で通すのは損しかない。って事だ。

「ここだけは言わないんだな」っていうのは、相手には確実にバレるんだよな。
そうすると、そこで一気に冷められる。「こいつ、ここまでか」って。
で、その瞬間に「可愛がるライン」も終わる。
好意にもラインが引かれる。

僕の昔からの感覚だと、
きっと秘密主義の人はこの話に気付いてない。

ここに常にリスクを取ってきた僕から意見をいえば、
逆に、「ここまで自分を晒してくれるんだ」って思わせられたら、相手は絶対に動く。

そんなやつ、今の時代だと余計に特別だし、潔くてかわいいと思うはずだ。
それが結果的に、大事にされるポイントになるんじゃないかな。

「コミュニケーション下手な原因は、秘密主義にある」
ってのは、僕が昔から人を観察してきて、強く思うことの一つだ。

最後にまとめると、

自分をどれだけ晒せるかって、人間関係の中でめちゃくちゃ大事な要素だってこと。
こんな時代でも闇雲に守らず、バランス感覚を磨けってこと。
プライベートも本心も、時には恥もさらけ出せるやつが、結局強いんだよな。

これをさ、昔から伝えたかったんだよな。
大事な人にこそ、遂に自分を見せる勇気を持つこと。って感じかな。
それが結局、自分の世界を広げることになると思うからな。
こんな時代だからこそ、難易度は上がってるよ。

なかなか人と深く仲良くなれない人、
コミュニケーション能力が低いと感じる人、
先輩に可愛がってもらえない人、
人にモテない人、
もしその辺りに悩みを抱えてる人がいるなら、もしかしたらこの話に、思い当たる節があるのかもしれないよな。まあどうしようも無いやつも少なく無いだろうから、こうなるのも仕方が無い。そんなやつには、話したくないことは話さなくていいよ。ただせっかくの出会いや人間関係のポテンシャルを、使い切れてないのはもったいないと思うから話した。

＊写真は多分箱根

美術館の中の石像。
さらけ出してる。