見出し画像

インデックスファンドなら全部良いわけじゃない

インデックスファンドは、投資の初心者にも経験者にも人気があります。

手軽に分散投資ができるため、多くの人が選ぶ方法です。

しかし、「インデックスファンドなら何でも良い」という考え方は間違いです。

どんなインデックスファンドでも同じ結果が得られるわけではありません。

選び方を間違えると、期待していたリターンを得られないこともあります。

そこで、この記事では「本当に良いインデックスファンド」を選ぶためのポイントを解説します。

信託報酬が安いことが重要

インデックスファンドを選ぶとき、最も重要な要素の一つが信託報酬です。

信託報酬とは、ファンドを運営する会社に支払う手数料のことです。

この手数料は、ファンドを持っている間ずっとかかります。

信託報酬が高いと、それだけで投資のパフォーマンスが下がってしまいます。

たとえば、信託報酬が0.5%のファンドと0.1%のファンドがあったとしましょう。

1年間で5%のリターンがあった場合、0.5%のファンドでは手数料を引いた後の実質リターンは4.5%になります。

一方、0.1%のファンドでは実質リターンは4.9%です。

この0.4%の差が長期間になると大きな違いになります。

信託報酬が安いファンドの例

信託報酬が低いファンドの例として、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド」があります。

このファンドの信託報酬は0.0938%と非常に低いです。

同じS&P500に投資する他のファンドと比べても、かなりお得です。

また、全世界に分散投資できる「SBI・全世界株式インデックス・ファンド(雪だるま)」も、信託報酬が0.1022%と比較的安いです。

これらのファンドは、信託報酬が低いため、長期的な投資でもコストが抑えられ、リターンが高まる可能性が高いです。

時価総額加重平均の意味

インデックスファンドの多くは、「時価総額加重平均」という方法で運用されています。

これは、各企業の株式の時価総額(株価×発行株数)に応じて、その企業の株式を組み入れる割合を決める方法です。

時価総額が大きい企業ほど、ファンド内での割合が高くなります。

例えば、アメリカの有名なインデックスであるS&P500も、時価総額加重平均で構成されています。

AppleやMicrosoftのような巨大企業は、S&P500においても大きなウェイトを占めています。

この方法のメリットは、市場全体の成長に合わせてファンドの構成が自動的に調整されることです。

時価総額加重平均でないファンドのリスク

一方で、時価総額加重平均ではないインデックスファンドも存在します。

例えば、等配分型のファンドやテーマ型のインデックスファンドがあります。

これらは、各企業に均等に投資したり、特定のテーマに関連する企業だけに投資するものです。

一見、分散が効いているように見えますが、リスクが高いことがあります。

時価総額加重平均ではない場合、市場の動きと乖離したパフォーマンスになりやすいのです。

そのため、インデックスファンドを選ぶ際は、時価総額加重平均で運用されているかどうかを確認することが大切です。

ユニバースが広いことの重要性

次に考慮すべき点は、ファンドのユニバース」(投資対象の範囲)です。

ユニバースが狭いファンドは、特定の国やセクターに偏るリスクがあります。

例えば、日本株だけに投資するインデックスファンドや、テクノロジー株だけに投資するファンドは、その市場が低迷すると大きな損失を被る可能性があります。

一方で、ユニバースが広いファンドは、世界中のさまざまな企業に投資できるため、リスクが分散されます。

特定の地域や業種に依存せず、世界全体の成長を享受できるのです。

ユニバースが広いファンドの例

世界中に分散投資できる代表的なインデックスファンドには、eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」があります。

このファンドは、日本を含む先進国や新興国の株式に幅広く投資しており、ユニバースが非常に広いです。

また、信託報酬も0.05775%と低めです。

このようなファンドを選ぶことで、一つの国やセクターに偏らない安定した投資が可能になります。

本当に良いインデックスファンドは少ない

まとめると、インデックスファンドを選ぶ際のポイントは以下の3つです。

1. 信託報酬が安いこと
2. 時価総額加重平均であること
3. ユニバースが広いこと

これらの条件を満たすファンドは実は少ないです。

多くのインデックスファンドは、信託報酬が高かったり、特定のテーマに偏っていたりします。

そのため、インデックスファンドなら何でも良い」というわけではなく、しっかりと選ぶことが重要です。

信託報酬が低く、時価総額加重平均で運用され、世界中に分散投資できるファンドを選ぶことで、長期的に安定したリターンが期待できます。

最後に

インデックスファンドは、一見簡単に思える投資方法ですが、選び方を間違えると損をすることもあります。

だからこそ、今回紹介したポイントを押さえて、賢くファンドを選ぶことが大切です。

手軽さに惑わされず、信託報酬の安さや時価総額加重平均、ユニバースの広さに注目しましょう。

これらをしっかりと見極めることで、あなたの資産運用はより成功に近づくでしょう。

いいなと思ったら応援しよう!