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プログレと呼ばれる中で聴くべきなバンドをお教えしましょう・・・こちらでは聴くべきアルバムをご紹介
ひとまず、プログレ好きなら聞いとかないと・・・というようなメジャーなアルバム10枚をご紹介。
ちなみに、ASIAとかKANSASとかジャーニーとかは入ってないのでご安心ください笑
そうそう、アルバム単位で聴くことができないという人が私の周りにもちらほらいます。そんな方はプログレを聴くのは諦めてください。ついでにROCK、JAZZ、Classicを聴くというのも辞めてください。絶対、良さは分かりませんから笑 約束ですよ〜
ここでご紹介する10枚のアルバムとバンドは、いまだにときどき聴き続けてしまっているバンドばかりです。なんか、70年代、それも初頭、好きなんだなぁ〜とあらためて思うと同時に、ここで紹介するようなサウンドが一気になくなってしまったことに驚きを隠せません笑。
①CAMEL
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キャメルは、key.のピーター・バーデンスとg.のアンディ・ラティマー中心に1973年にデビューしたプログレバンド。
この『ブレスレス』はキャラバンからベースにリチャード・シンクレアが参加し、管楽器にメル・コリンズが参加し、ゲストとしてデイヴ・シンクレアも参加した強力ラインナップでの作品。アルバムで言えば2枚目の『Mirage』と3枚目の『Snowgoose』が代表作かもしれないが、ライヴバンドとしても強力なこの期のサウンドがやはり秀逸。1曲を選べば、2曲目に入っているEchoesに決まり!リチャード・シンクレアは歌も歌います。とてもソフトで素直な、でも割と特徴のある声でVo.としても人気がありました。私はこの人の「フレットレスベースなのに、なぜピックで弾く!?」という変則的なこだわりが好きでしたね笑
②CARAVAN
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プログレの大きな潮流の一つとしてカンタベリーROCKと呼ばれ、イギリスのカンタベリー地方出身アーティストが所属するバンドが多く活躍する風景がある。カンタベリーROCKは出身アーティストの出たり入ったりが割と頻繁で、出戻りや再登板も多いためちょっと把握しづらいが、要するにカンタベリー地方の結構狭い範囲で活動する、顔見知りの仲間たちとくっついたり離れたりを繰り返す、サークルノリやリクルート社ノリっぽい系譜ととらえてください。カンタベリーROCKには、2つの派閥代表バンドがあって、ソフトマシーンとこのキャラヴァンです。カンタベリー地方ではなぜかJAZZが好きな人が多いらしくて、マイク・ラトリッジ、ケヴィン・エアーズやロバート・ワイアットがいた最初のソフトマシーンはサイケっぽい(シド・バレットのいた頃のピンク・フロイドっぽい)サウンドで始まったのに、2枚目でいきなりラトリッジ(実は彼だけがこのカンタベリー地方出身)が好きなJAZZ ROCKになりました(もちろん、ケヴィンは速攻で脱退笑)。キャラヴァンは最初からJAZZとROCKの融合〜みたいな音楽的指向がはっきりしていたバンドです。デイヴ・シンクレアとリチャード・シンクレアのいとこ同士のkey.とベースが中心です。ちなみにカンタベリーROCKの音楽的な特徴は、ちょっとファズがかった音色の鍵盤が特徴で、不思議とみんな同じような音を出してます。当時のこの地方のJAZZの解釈の一つなんだったんでしょう。もちろん、一つの流派と認められるまでになったのは、どのバンドのメンバーもむちゃくちゃにテクニックが秀でていたことに因ります。だけど音楽はかなり叙情派・・・要するに歌モノは甘ったるい曲が多いんです笑
代表作であるこの『グレイとピンクの地』ではまさにその真骨頂が味わえます。オトナになると微笑ましくなります。
ちなみに、デイヴ・シンクレアは現在(令和6年)も日本の瀬戸内海のなんとかっていう島に住んでますよーってどうでもいいか笑
③Hatfield&The North
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ハットフィールドアンドザノースというバンドは、ピップ・パイルとリチャード・シンクレアのds.&ベースのリズム隊にフィル・ミラーというギタリストとスティーブ・ミラーというキーボードの四人でスタートしたけど、すぐにギターが抜けて、リチャードのいとこのデイヴが参加し、またすぐにデイヴが抜けて、今度はデイヴ・スチュアートというこれまたカンタベリー系バンドで度々登場し、のちにクリムゾンのds.ビル・ブラッフォード(今はブルーフォードと発音?)とBRUFORDで活動する人が来て、アルバムが発表されます。
こちらのデビュー1作目には、Shaving Is Boring等、特徴がよく出ている曲があります。このバンドで1曲を選ぶとすれば、ファーストのCD版のボーナスにあるLet's Eatかなぁ・・・。2作目の「ロッターズクラブ」の方が有名かもしれないが、私が推すのはこっちです。
④Brand X
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こちらもJAZZ ROCK、というよりは後に米国でのリターン・トゥ・フォーエバーなんかのヒットにより市民権を得た新カテゴリー「フュージョン」のバンドです。ホントのフュージョンです。おそらく演っている奴らがいつもいちばん楽しい類です。GENESISのds。フィル・コリンズがいるのでよく誤解されるけど、彼のサイド活動ではないです。ビル・ブラッフォードがオーディションで合格したけど、契約の問題で来れなくなったので、次点のフィル・コリンズが合格して参加したという感じです。では、そんなに有名だったのかというと、どうなんだろ?苦笑・・・ELPのために脱退したカール・パーマーのいたアトミックルースターのギタリスト=ジョン・グッドセールが中心だったが、正真正銘のインストROCKバンド、のちのFusionというジャンルはこのバンドだけだった。でも、このバンドの本当の功績はパーシー・ジョーンズという稀有なベーシストを世に送り出したこと。すんごいです!ミック・カーンが唯一目指したのは彼だったんじゃないかな笑しかも、パーシー・ジョーンズの後任のベーシストが、後にケイト・ブッシュなんかのバックで恐ろしいフレットレステクニックを披露するジョン・ギブリン!(さらに言えば、そのズゥーっと後、2020年にパーシー・ジョーンズに代わってJAZZ畑から本格参加するのが「地球上で最も上手い」と言われ、ジャコ・パストリアスを持ってして「オレのソロよりいつも凄いソロを弾く」と言わしめたジェフ・バーリン!?)もちろん自由に叩きまくるds.のフィル・コリンズもとにかく上手い!博多で食べるもつ鍋だな・・・こいつはほんまもんだ!なんで歌うんだろ?いや、なんであの歌に金払うバカが人類の何%もいるんだろ・・・死にたくなるよね笑 ただ、同じようにJAZZとROCKの融合みたいな指向性をバンドのコンセプトとしていても、カンタベリー系とはこうもテイストが違うのか!?という驚異的な乾いた感じのサウンド・・・。このバンドで1曲を選ぶならこのアルバム収録のRunning On Threeかな。
⑤METRO
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このMETROというバンドがプログレというのは違うという方が多いかもしれない。1976年、ピストルズデビューの前年に出されたアルバムジャケットを見てほしい。向かって左側の黒いスーツにオールバックで決めているの人がダンカン・ブラウン(Duncan Browne)といってギタリスト兼ソングライターなんだけど、この人が描く曲がウルトラ凄いんです。このアルバムもすべて歌モノだけどその曲が良すぎてヨーロピアンポップスのような感じでヒットも狙える。事実、このデビューアルバムの1曲目Criminal Worldはちょっとヒットしたし、後にボウイがアルバム「Let's Dance」でカバーもした。いろんなところでこのアルバムの批評を見ても、どうしても判で押したような「ヨーロピアン・モダン・ポップの名盤」みたいな褒められ方がしっくりこない。確かに、この1枚の後、ソロ活動に戻ったダンカン・ブラウンの「Wild Places」および次作「Streets of Fire」においては、奔放で秀逸なメロディーと爽快な演奏の詰まった楽曲がこのアルバム以上にたくさんあることは間違い無くて、私にしてみればプログレの昇華のカタチを見せられた気がしたのに、ヨーロピアンPOPなんてよくわからないカテゴリーラベルくっつけて“ヒット狙いの奴らの突然変異”みたいに紹介されていたことが納得いかない・・・ベースがジョン・ギブリンでds.がサイモン・フィリップスだぞ!こんな強力な変拍子マジックなんでも来いのリズム隊がいて、実際、楽曲の中でちょっと普通では出ない迫力あるサウンドを奏でているのに・・・なんてね涙 私にとってはその2枚の中のいくつかの楽曲は常にヘビロテで聴いている。
⑥AreA
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アレアというイタリアのプログレバンドの特徴は、デメトリオ・ストラトスというギリシャ人Vo.の個性にかなり引っ張られていて、真にアバンギャルドJAZZ ROCKだ。フランクザッパ先生の一時期よりもこちらの方がフリーJAZZぽい。つまり音楽的だと思う。ベースとドラムは多分、あらゆるプログレバンドの中でテクニック的に最も上手いんじゃないか。特にこのアルバムの1曲目、2曲目なんか無茶苦茶に抑揚の強いシンコペにもかかわらず、しっかりとROCKの領域にとどまっている。フレーズの音階がいかにも地中海ぽくて、クリムゾンとはそこが大きく異なる。クリムゾンの最高傑作の一つLARK'sあたりが好きな人なら絶対好きになると思う。このバンドの他のアルバムも昔はよく聴いていたが、なぜか飽きてしまう・・・オトナになる弊害のひとつかもしれない笑 だが、このアルバムだけはずぅ〜っと好きだ。ちなみに、このアルバムが出た1978年の翌年、デメトリオは白血病で亡くなっている(享年34歳、早すぎ〜)。すなわち、アレアとして5枚目となるこのアルバムが、デメトリオの遺作であり、実質上のアレアのラストアルバムで最高傑作と思っている。
⑦FORMULA TRE
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こちらもイタリアのバンドで、バンド名に表されているようにトリオ編成(ギター、ドラム、キーボード)のバンドです。イタリアのバンドらしく(?)ウタモノのメロディーが素晴らしい!このアルバムは3枚目となるが、デビュー作や2作目からは、イタリアのヒットチャートトップ10内に上がるヒット曲があるポップバンドで、私は特に好きになる曲が全くないどうでもいいバンドだったが、この3枚目で一気に大好きなプログレバンドになりました。(でも、次の4作目はアコースティックなフォーク調アルバムで一般的には名盤と呼ばれていますが、私は一度も好きになったことがないです笑)フォルムラトレのメンバー二人(ギターとキーボード)は、次に紹介するイル・ヴォーロというバンドに発展・参加するんだけど、フォルムラトレというバンドはこのアルバム1枚限りで覚えておいていいと思う。ただし、この1枚は必ず聴いた方が良いと思う!
⑧Il VOLO
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このバンドは、ツインギター、ツインキーボード、ドラムとベースの六人組で編成されたイタリアの音楽プロデューサーとレーベルが企図したスーパーバンド構想の実現だった。ただし、活動期間はわずか2年でスタジオアルバムは2枚しか作れなかったし、コンピ盤の曲を含めても、紹介するデビューアルバム以外は聴かなくてもいいです笑 このデビュー(1st)アルバムは基本的な雰囲気はフォルムラトレの延長線上にありますが、流石に当時のテクニシャンを集めただけあって、すべての曲で名演が繰り広げられています。2ndよりこちらの1stの方が圧倒的に曲がいいです。このイル・ヴォーロもこの1枚だけのバンドとして記憶していいと思う。絶対、聴いた方がいい1枚であることはフォルムラトレとまったく同じです。
⑨PFM
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PFMは、Premiata Forneria Marconi「直訳:絶品パン屋のマルコーニ・・・かな?」という、人の名前なのかどうか、対して語源に対する興味もないので、いまだに調べたこともなくほったらかしにしている長い名前の略称です笑。このバンドについては、実は、基本的にそんなに好きなわけではないのですが、このアルバムだけは大好きなんです。理由は明快で、大好きなヴァイオリニストのマウロ・パガーニが参加しているからです。しかもこのアルバムは全編で歌詞が英語になっているので、その他のイタリア語のものよりは欧米ぽくて馴染みやすい。その他のアルバムはね〜イタリアなんですよ、良くも悪くも・・・。日本で言うところの演歌ぽい雰囲気・・・笑。PFMは歴史も長くて、このアルバムの次作に前述のアレアのベーシストが参加したことでわかるように、演奏はいつも凄いんだけど、メロディーがどうもしっくり来ないんです。だから、私の中では、プログレバンド=PFMは、このアルバムだけとなっています!
⑩UK
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最後に紹介するのは、1978年、プログレをはじめとする「小難しいROCK」へのアンチテーゼとして生まれたパンクロック、それに対するアンチテーゼとして生まれたバンドという位置付けです。あ〜踊らされているなぁ笑 パンクロックのキャッチフレーズが「キミも明日からバンドができる」みたいな感じだったのが、このUKのキャッチフレーズは「誰も、アランのようには弾けない(byジョン・ウェットン)」
当時から、聴けばすぐにあと乗せダビングだとわかるようなアラン・ホールズワースのギタープレイとサウンド。しかし、このプレイには本当に度肝を抜かれた!現代にもつながる速弾きギタリストのテクニックの一つはサスティンの効く歪みエフェクターを強めにかけ、左手の運指だけ早く動かして、いわゆるプリングオンとハンマリングオフでスケールを流れるように繋げていくのは、このアランのプレイが元祖だ。実に40数年前のこと。ギタリストの間では有名なようだが、エドワード・ヴァン・ヘイレンにとってのギターヒーローがアランだ。「僕が両手でやっている演奏はアランなら左手だけでできるんだ笑」・・・もちろん、アランはJAZZギタリストなので、スケールもROCKお得意のペンタトニック中心では全くない。いわゆる「楽曲のキーから外れたアウトスケール」中心だから、それまでのギタリストのプレイとは根本的に違う!それをエディ・ジョブソンのポップな感覚でまとめられたサウンドで奏でられる唯一無二のサウンドがUKです。エディ・ジョブソンはクリムゾンのライヴアルバム『USA』でヴァイオリンの重ねを入れたヴァイオリン/キーボード奏者で、この人も実際、むちゃくちゃ演奏力が高い人です。ちなみに、ヴァイオリンの速いパッセージについていけるROCKギタリストはこのアルバムでのアランが初めてじゃないかな笑 リズム隊はウェットンとブラッフォード(今はブルーフォード?よくわからん)のクリムゾン「RED」のリズム隊でウタがウェットンなんだから、確かに最強の英国人四人のミュージシャンズです。
もっとJAZZぽい方向に行きたかったアランとビル、ポップな方向で人気が欲しいと思っていたジョンとエディでバンドはキレイに2つに分かれて、UKの2ndではジョンとエディにザッパ先生のところで変拍子ドラム叩いていた熱血ぶっ叩き派のドラマー、テリー・ボジオ入れて三人で再出発したけど、これはこれで変拍子入りのポップソングと完璧なアンサンブルが気持ちいいものだった。さすがにこの方向性の思い切った産業ROCKミュージック化の果てASIAまで行くと、「キッツイなぁ、これは」と苦笑するしかなかったことを思い出す。私が好きだったのは、アランとビルのその後のBRUFORDの方で、こちらは今でも1年に1回は聴いてしまう。Annet Peacockのこれまた唯一無二のウタと同時にとても好きなサウンドだ『Feels Good to Me』・・・。でもやはり、このUKの1枚は今だに定期的に聴きたくなってしまう1枚です。
以上、今回は差し当たり、パッと思い浮かぶもの10枚の名盤を紹介しました。もうほとんど備忘録がわりに、あるいは嘆息がわりに、全くの排泄物となってしまった私のブログを、もし何かのアクシデントで読んでしまった方がいらしたら、貴重なお時間をおそらく無駄にしてしまい、申し訳ないです汗 こんな恥ずかしいことが躊躇なくできるようになった私は、多分、もう少しで死ぬんだろうなぁ笑