【日本最大級!探究の祭典】「産地を回って1杯の牛丼を作る吉野家のツアーを企画」。出場チームのメッセージから③
探究学習の成果発表の場「クエストカップ2022全国大会」(2月19~27日)。出場チームの皆さんから送られてきた、これまでの学びの振り返りと、本番に向けた意気込みをまとめました。
企業から出された「ミッション」(課題)にチームで取り組む、企業探究部門「コーポレートアクセス」コースの出場チームをご紹介します。
就実高校 「Yes!マルオカ5GoGo!」
メンバー(敬称略)
内田莉緒、前島早希、香西菜乃、渡邉正樹、圓岡倖輔
作品の概要
「もうひとりの自分」と向き合って、もっと自分を好きになる。そんなお手伝いができるような企画を紹介します。
最も苦労したこと
最も苦労したのは、「もうひとりの自分」という抽象的なイメージを具体的な企画案に落とし込むことでした。テレビ東京さんの斬新な企画に負けないように、みんなで何時間も話し合って案を捻り出しました。
最もテンションの上がったこと
なんといってもチーム名が決まったときのことです。あの瞬間、私達は私達がこの5人でプリキュアになるべくして生まれてきたのだと啓示を受けたかのように思いました。ジャンヌ・ダルクもきっとこんな気分だったのでしょう。GoGoのGは大文字、oは小文字にするなど細部にまで意匠を凝らした、プリティーでキュアキュアな名前となりました。ちなみにマルオカくんは私達のチームの中では主人公のピンクのプリキュアみたいな存在です。
発見、成長、やりがい
「もうひとりの自分」の捉え方をブレインストーミングによって生み出そうとした時、みんなそれぞれ個性が出ていたのが面白かったです。恋している自分や、アイドルを追っかけている自分、果てはイデア論にまで話が飛躍してしまうこともありましたが、そんなカオスな状況から共通点を探し出すのも宝探しみたいで楽しかったです。
メッセージ
プリキュアが力を合わせてひとつの技を繰り出すように、私達は力を合わせてひとつの企画案を練り上げました。あとここまで散々プリキュアプリキュア言ってますが、プレゼンにプリキュアは登場しないということだけ先にお伝えしておきます。拙い部分も多々あるとは思いますが、温かい目で見守っていただけると幸いです。
京都産業大学附属高等学校 「Air Buddy」
メンバー(敬称略)
西岡龍偉、高倉拓海、長谷川芳輝、伊藤里咲
作品の概要
電車で暑い、寒いと思ったり、出た時の寒暖差でもやもやを感じるのを解消するための空調調節アプリ。アプリで投票することでその時にあった温度に自動調節することができる。
最も苦労したこと
この案にたどり着くのに一番苦労しました。これだめ、これだめと負の連鎖が続き、どんな案を出してもだめなんじゃないかと思ったりもしました。
最もテンションの上がったこと
負の連鎖が続く中で案がでた事です。決まってからはみんなが「こんなんあったらいいな」とどんどん意見を出していきチームに活気が出ました。
発見、成長、やりがい
意見を出していく中でみんなと一致するものや意見が分かれるものがあり、自分が思い付かないような考え方を発見できたり、企業の方に見てもらうものなので学生ではあまり経験できないことを経験できた。
メッセージ
日常生活で「EveCom」があればなと思って頂けると嬉しいです。
山形県立東桜学館中学校 「ごっつぁんでぇ~~~す」
メンバー(敬称略)
廣野悠、花輪葵、後藤優奈、遠藤百華、猪股心杏、矢口遙和、髙曽綾菜
作品の概要
「あなたの街のずっと大切」___私たちはそれを「人とのつながり」と考えました。生きていく上で必要な自然、特産物、交通機関、教育、活気、治安、多様な文化。これらは人とのつながりという点で共通しています。もちろんそれは、吉野家さんも例外ではありません。一杯388円の牛丼にどれだけの人の思いや苦労、工夫が詰まっているのかを知ってもらいたいと思いました。そこで私たちが提案するのは吉野家ツアーです。吉野家社員さんのお話を聞き、材料の産地へ向かい収穫体験をし、調理場見学をする。そして最後に、自分だけの一杯を作る。そんなストーリーを描いています。
最も苦労したこと
私たちが最も苦労したエピソードは「吉野家ホールディングスさんのミッションを読み解き、アイデアを出すまでの思考過程」。これに尽きます。吉野家さんの、ミッションである「あなたの街のずっと大切」を読み解き、一言にまとめるために、何十枚もの付箋を使い、自分の街にとって大切なものを書き出し、メモリーツリーにまとめました。また、「吉野家の未来ビジネス」の案を出すため、さらに付箋を増やしみんなで案を出し合いました。これが一番苦労したことです。
最もテンションの上がったこと
私たちが作品づくりで最もテンションの上がった瞬間は「最初は乱雑に散らばっていた考えがつながり、一つの形になり案がまとまった瞬間」です。かなり苦労しましたが、話し合ううちにチームの仲も深まり、どんどん「吉野家ツアー」という未来ビジネスが形になっていきました!
発見、成長、やりがい
吉野家さんの牛丼を掘り下げるうちに、あの一杯にたくさんの思いが込められ、社員の方が牛丼の話だけで酒が飲めるくらいの情熱を持ってつくられていることに気づきました。作品づくりを通して、人とのつながりを再認識してほしいというねらいもありますが、吉野家さんの牛丼にはお客様に対する渾身の思いというスパイスが加わっていることを私たちは発見し、それを伝えたいと思います。
メッセージ
この「with コロナ」の時代、人と関わることが難しくなっています。交通機関や製造が滞り、食べ物の供給が追いついていない現場は少なくありません。だからこそ、こんな時だからこそ、今まで私たちにとって無くてはならなかった「人とのつながり」を再確認してもらいたい。私たちに一年間の探究の答えが吉野家ツアーです。よろしくお願いします。ごっつぁんでぇ~~~す!
成蹊高等学校 「breAk」
メンバー(敬称略)
佐々木美波、松井希実、尾林実佳
作品の概要
私たちは日頃からいろいろなもやもやを抱えてきました。その中で私たちが一番もやもやしたことは、集中力が続かないという問題です。学生の私たちは日頃から、勉強する時集中力が続かないことに悩んでました。実体験があるからこそ皆さんにも共感してもらえるこのもやもや。どのように解決するのかぜひお楽しみに!
最も苦労したこと
調べれば調べるほどわかることが多くなり、その度に問題点が見つかるので、再度考え話し合いを重ねていくことが大変でした。
最もテンションの上がったこと
チーム名や作品名を考えていく中で、しっくりくる名前が思い付いた時はみんなで喜んでいました。特に作品名には力を入れたのでどんな意味が込められているのか楽しみにしといて下さい!
発見、成長、やりがい
探究学習をしていく中で知らなかった知識を学べたり、メンバーとの話し合いで1人では絶対に浮かぶことのできなかったアイデアを知ることができ、刺激的でやりがいを感じました。
メッセージ
普段生活しているともやもやすることありませんか?勉強がうまくいかない。朝起きれない。そんな多くの悩みを抱えたつまらない日常生活を私たちが解決します!
千葉明徳高等学校 「panorama」
メンバー(敬称略)
大倉あかり、大竹優咲、門間康太、山越朗人、田中誠也、中村千鶴
作品の概要
・「calwash」環境に寄り添う魔法の白い粉!?!
・「carrybee」常識を超えた、新しい農業の形…!!
最も苦労したこと
(大倉)チームで常に共通認識を持つようにまとめること
(大竹)発表の魅せ方
(門間)原稿を覚えること
(山越)考えたことを相手にうまく伝えること
(田中)転校してきてすぐ活動に慣れること
(中村)時間をかけて考えた提案が潰れたとき
最もテンションの上がったこと
(大倉)・チームのみんなとたくさん時間をかけて、作品がどんどん良くなっていったこと・全国が決まったとき
(大竹)みんなで通話しながら作業するのが楽しかった
(門間)学校の発表会の時、緊張したけど3位を獲れた
(山越)・発表会の時、企業の方からのコメントでいい声だと褒められた時
・たくさん練習して、先生に合格をもらったとき
(田中)数あるアイディアの中から提案が決まった時
(中村)・学校に居残って遅くまでみんなと作業したこと・全国が決まった時
発見、成長、やりがい
(大倉)・友達に教えてもらい、スライド技術が上がった・去年と同様今年もリーダーを経験し、1番感じたことは、意見の引き出し方や目指している目標、得意分野など、人によって様々だということ。それぞれ違うけど、一人一人と向き合いながらこの活動ができたことは貴重な経験になった。
(大竹)積極的に意見を言うようになった
(門間)思い浮かんだアイディアを伝える難しさに気づき、より思いを言葉にすることができるようになった。
(山越)時間をかけ、一つの目標に向けて試行錯誤する力がついた。
(田中)みんなと一つのことに協力する力がついた
(中村)自分の考えたことをどうしたら上手く伝えられるか考え、それを踏まえたくさん伝えることができた。
メッセージ
何度も試行錯誤を繰り返し、時間をたくさんかけて、メンバー全員でこの作品を生み出しました。どのチームにも負けない、皆さんの「ドキドキ」を誘うアイディアです。魂のこもったプレゼンを、一瞬も見逃さないでください。
三田松聖高等学校 「Predator」
メンバー(敬称略)
前中咲希、津本晏奈、永原祥真、森下優希
作品の概要
私たちは「夢を知り、それを繋ぐこと」を軸に考えました。この考えに至った理由は、世界の貧困地域で生きる子どもたちは「大切な人と生き延びる」「大人になること」が夢です。つまり、「自分のため」ではなく、「誰かのための夢」であるということです。そして、同じ地球上で生きる子どものもつ夢の理由の差を無くしたいと思ったからです。この考えから、私たちは「夢を知る学校」=「ACDS」を創りたいと思いました。「ACDS」は”自分のために夢を持つことも正しい”ということや、働く上で必要なスキル、知ることすら出来なかった外の世界を学び、更に”第二の家のような温かさのある空間”のある学校です。この先の将来、ここで夢を追う楽しさを知った子どもがその夢を叶え、次の世代に繋げていく。そういう幸せを繋げられる世界を創るという提案です。
最も苦労したこと
私たちが最も苦労したことは「一番伝えたいことをどのように伝えたら聞き手に訴えかけ、ハッとさせられるのか」ということです。チームで話し合いをしていくうちにどんどんアイデアが溢れて、主旨が少しずつずれてしまうことや「これはアデコグループの強みを活かせているのか」と悩むことも増えてきました。また、「流れは良いが全体的にぼんやりしている」「話が流れてしまっている」と先生方や先輩方に頂いた意見から話し方やパワーポイントとの連携、話の内容の改善などの話し合いをしていると、お互いが本気だからこそぶつかってしまうこともありました。しかし、これは普段の授業ではなかなか得ることのできない経験で、このような経験があったからこそ「伝えることと相手に訴えかけること」の難しさと大切さを知ることができたと思います。
最もテンションの上がったこと
私たちが最もテンションが上がったことは、”チーム全員の考えが1つになったこと”です。他にも”原稿やパワーポイントが完成したこと”や”はじめて通しで練習できたこと”など一つ一つが止まっては進んでのくり返しだったこともあり、テンションが上がったことは数えきれません。ですが、お互いの意見がぶつかってしまうことや考え方が真逆だったりすることもたくさんあった中で、それをくり返し、積み重ね、考えが一つになった時は、どんな時よりも本当にテンションが上がりました。そのときはここまで諦めずにしてきて良かったなと思えた忘れることのできない瞬間の一つです。
発見、成長、やりがい
ゼロから何かをつくるという経験は今までになかったので、このクエストエデュケーションではその難しさを知りました。ですが、その難しさがあったからこそ知れた友だちのみえなかった部分や世界で起こっている地域格差による問題の深い部分などを知ることができました。また、少しの興味ときっかけから新しい視点で物事を見ることができ、たくさんの発見があるということを知りました。初めの頃はお互いにどこか遠慮してしまい、正直あまりやりがいを感じませんでした。少しずつ話し合いが進み、ポツポツと提案と議論ができるようになり、企画の枠組みができた頃から強くやりがいを感じるようになりました。
メッセージ
まず、私たちにこのような機会を与えて頂き、ありがとうございます。「ゼロから何かをつくる」というこの経験はこれからの私たちにとって必ず役に立ってくれる、とても貴重なものになりました。クエストエデュケーションをしていなかったら、絶対に知ることのなかった様々なこと、人と人との繋がりなど得られたものは本当に数えきれません。将来、このように「ゼロから考える」という場面はたくさんあると思います。そういう場面ではもちろん、他の場面でもこの経験を活かせるようにしていきたいです。
法政大学高等学校 「ハニーレモンサワー」
メンバー(敬称略)
澤裕太、石井真人、清水時央、蜂谷七海、増子奏美
作品の概要
私たちの作品は、知的能力や独創性の分野において高い実行能力を示す「ギフテッド」の子どもたち、そのなかでもとくに、特定の分野で突出した能力をもつ2E型の子どもたちに向けた学校をつくるというものです。この学校を通して、将来の素晴らしい研究者を世界に向けて送り出すことが可能になるのではないかと考えています。
最も苦労したこと
最も苦労したことは、何が正解なのかもわからないなかで、自分たちなりの答えを求めて話し合いを重ねたことです。授業時間以外でも、朝や昼休みにもチームで集まり、提案内容を深めていくことに苦労しました。思うように対面で集まることができないなかで、オンライン会議のツールや通話を使いながら、直接顔を合わせなくても話し合いを定期的に行うことや、チームみんなの予定を合わせることがとても大変でした。とくに相手の顔が見えない話し合いの際には、普段よりも言葉遣いに気をつけるなど、オンラインならではの大変さもありました。
最もテンションの上がったこと
作品の内容とは直接的な関係がなさそうな会話から、提案内容に関する話題に発展し、話し合いが進展する瞬間が最も楽しかったです。なんでもない会話のなかでは、一人ひとりのメンバーのことについても知ることができ、チームのよい雰囲気を作り上げるきっかけになりました。今になって振り返ってみると、まさに、「点と点が線になる」ということを体験できたと思います。
発見、成長、やりがい
改めて、人それぞれ様々な考え方や意見をもっているという発見がありました。5人のメンバーがいれば5通りの考え方があり、それぞれの意見をできるだけ反映できるようなまとめ方をしていくことにとてもやりがいを感じました。それでも、自分の意見ではなく、ほかのメンバーと意見を合わせなければならないこともあり、「協調性」を大事にするという点で成長することもできたと思います。
メッセージ
得意なことがあるのに、どこかモヤモヤした気持ちを抱えている「ギフテッド」の子どもたちを、少しでも救うことができればいいなという思いを、この作品に込めました。チームのみんなで、いろいろな場所・方法で、何度も何度も話し合いながらひとつの新サービスを考えました。ぜひ、見ていただければ嬉しいです!