ワーホリと耳にするたびに…

大学在学中、カナダへ短期語学留学をした。

それはそれは楽しくて
あっっという間に帰国日となってしまった。

留学費用を用意してくれた両親には感謝の気持ちでいっぱいになった。
恥ずかしくて、きちんと伝えられていないが伝えないといけないなぁと今感じた。

空港まで迎えに来てくれていた両親。

顔を見るとホッとしたが、
開口一番から「カナダに帰りたーい」と言い続けていた私を彼らはどう思ったんだろう。 





社会人になっても海外への興味は薄れず、
仕事柄たくさんの国の人と関わる機会が多く
苦手な業務もあったが、
今思い返せば本当に楽しかった。

同期、先輩、後輩、大学の友人。
外大出身&空港で働いているという事もあり
ワーホリへ行く人が多かった。

その度に「いいなぁ。」と思った。


私がワーホリをしたい理由はかなり不純だ。

ただ、海外で生活してみたい。これだけ。


ワーホリを経験して将来なにかに生かしたい。
ワーホリで何か成し遂げたい。
そんなものは1つもない。


ただ海外で生活する事に憧れているだけ。


そんな想いで、仕事を辞めていいのか?
人生一度きり!よし!行こうと思う日もあれば
いや…将来が不安…と思う日もあった。


いつも心の片隅に「ワーホリしてみたい」という気持ちがあった。年齢制限がある故、煽られている気分になった事もあった。


そして、ある夏。

苦手で心が傷心する業務が続き、
ストレスも溜まり、
ワーホリしたい気持ちがまた湧き上がる。

今回に関しては
仕事から逃げる理由としてワーホリを利用したいだけ。

そんな弱い自分に腹が立った。



そして私は決断する。


その年の冬。
私は『海外留学のため』退職した。


退職が決まってからは心がとても楽になった。
が、同時に寂しくなった。
急にまだこの会社で働きたいと思った。


そう思えるうちに辞められて、
周りが名残惜しんでくれるうちに去れて幸せだ。

私は必死に自分にそう言い聞かせた。




前を向かなければならない。

海外旅行へ行って、
秋にはワーホリへ行こう!と決めた。




そんな矢先。

例の感染症が世界中を襲った。

計画がパァになった。


海外どころか、友人と会うのさえハードルが高い。

元々慎重な性格である私は自暴自棄になった。



何のために仕事辞めたんやろ…
こんな事なら続けておけばよかった…
どうしよう…

なんとか立ち直り、新しい仕事も始めた。

コロナ騒ぎから2年半。
世間では第七波がどうとかこうとか騒いでいる。


もちろん気にはなるしコロナになりたくないが
なるべくニュースは見ないようにしている。

心が潰れそうになるからだ。



そして、今。

また『 ワーホリ 』という言葉がまた私をたぶらかしている。


資金は使わず置いてある。

後は勢いと勇気だけだ。


どうする私!

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