砂糖から金太郎飴になってはじめて、オリジナルの模様や味付けができる
華金の夜、人事面談のエピソード
今晩のことです。1週間の仕事疲れの華金、武蔵小杉駅近くの「中華料理かどや」にて、レモンサワーを片手にくつろいでいると、Wifeが先日受けた人事面談の話を語り始めました。
彼女は定期的に行われる人事面談にて、顧客の課題について問われ、2年前と比べて明らかに高い解像度で顧客の課題を述べることができました。
すると人事から「すごく成長したね」と言われ、最初は嬉しい気持ちでいっぱいでした。しかし、時間が経つにつれ、「会社の思考プロセスが身についただけで、自分は何も成長していないのではないか」と、かえって落ち込んだと言いました。
どうして?と尋ねると、
「2年前は金太郎飴工場の解像度が低かったから、私は飴ですらない何者かになれたし、何かを作り出すことができた。でも、今は工場の解像度が上がってしまい、金太郎飴になってしまっている。解像度が低い2年前の方が面白みのある提案ができていた。」
餃子をつつきながら、Wifeの話を振り返りました。
そして、「これはつまり守破離のプロセスであって、意図的に金太郎飴になることも中朝的な成長過程に必要なプロセスでは?」と指摘しました。
守:金太郎飴の型を身につける(←ワイフはイマココ)
最初、Wifeは砂糖のような状態でした。
つまり、まだ具体的な形や模様が見えない未熟な状態です。しかし、会社の思考プロセスや問題解決の方法を学び、実践を重ねることで、次第に金太郎飴のように型を身につけました。これは、守の段階です。
基本を学び、徹底的に実践することで、しっかりとした基盤を築くことができます。
この段階では、誰しも金太郎飴になることが正義なのです。歴史があり、顧客から信頼されている会社は、金太郎飴作りに長けています。この時点で我流を進むことは、会社に所属する価値を半減させてしまいます。
破:金太郎飴からオリジナルの模様や味付けを目指す(←ワイフのネクストステップ)
次に進むべきは破の段階です。型を身につけた後は、その型を破り、独自性を追求します。金太郎飴の技術をマスターしたWifeは、次にオリジナルの模様や味付けを考えるようになります。つまり、会社の思考プロセスにとどまらず、自分自身の視点やアプローチを加えることで、さらなる成長を目指します。
離:駄菓子屋で独自ポジションを築く
最終段階は離です。自分自身の道を見つけ、追求することです。Wifeは、会社の枠を超え、自分自身の価値観やビジョンに基づいて行動することが求められます。これは、完全に自分のスタイルを確立し、金太郎飴以外も取り扱う駄菓子屋で独自のポジションを築くことです。
Wifeの成長の過程を見ていると、まさに守破離のプロセスを経ていることが分かります。最初は砂糖でしかなかった彼女が、会社の思考プロセスを身に着けることで金太郎飴のように成長し、さらにその先へと進んでいます。
成長していると思っていたにも関わらず、金太郎飴になっている事実に気づくと、一度は落ち込むものです。しかし、このプロセスこそ健全な成長であり、オリジナルの模様や味付けを目指す第一歩なんです。
基本をしっかりと身につけ、その上で独自性を追求し、最終的には自分自身の道を歩むことが、真の成長なのだと感じました。