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特殊な男性性のアドラー心理学
アドラー心理学の考え方は、西洋人の考え方を要約したものです。主体性を発揮して生きるための基礎知識がつまっています。
オーストリアの精神科医アルフレッド・アドラーは、50代後半に英語を習得して、その英語で『個人心理学講義』を執筆しました。
彼の思想に触れることは、義務教育で英語科に触れることよりも、実生活の役に立ちます。
国語科の漢文を勉強しても中国語が話せるようにはならないように、英語科を勉強しても英語が話せるようにはなりません。今や、スマホの自動翻訳にたよれば、英語の大意は分かります。
それよりも、英語で考える人にとって、主体性を発揮して生きるということは具体的にどういうことかが、アドラー心理学で分かります。
ただし、男性性が優位な社会で生きるための心理学です。興味がある方は、アドラー心理学関連の書籍に触れてみて下さい。
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さて、英語で考えるなら、文頭に主語を掲げなければなりません。そうすることで、男性性を喚起し、主体を優先し、状況を変えるように促します。
英語は主語へのこだわりが他に類を見ないほど特殊な言語です。
一方、日本語で考えるなら、主体的な動作を表す動詞を文末に掲げます。そうすることで、女性性を喚起し、状況を優先し、主体を変えるように促します。日本語は英語ほど男性性を喚起しないのです。
男性性が優位な社会化が進む日本においては、男性性を強化しなければ生きづらくなります。とくに、内に宿る男性性が寝たきりの高齢者のように弱い女性は、女性性が優位な世間に引き込まざるを得ません。
そもそも、男性性を起こさなければ責任能力が育たない・・・。
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ここで、生物のあり方を思い出してほしい・・・。
半永久的に生きられる生物種にオスは存在しません。メスだけです。自然環境が変化して、進化しなければ生き延びられなくなると、メスからオスが生まれます。オスは生物種を進化させるべく生まれて遊びつくし、メスが実生活の役に立つオスを選択するのです。
オスの特殊性は、人間の遺伝子にもあることが知られています。
・・・人間はもともと女になるべく設計されていたのであって、Y染色体のTdf遺伝子のおかげで無理矢理男にさせられているのである。人体の自然の基本形は、実は女であって、男はそれを加工することによって作り出されるわけである。
Y染色体上のTdf遺伝子がこの時何をやっているかというと、精巣内部で抗ミューラー管因子を作り出すのを促進するように働いているのだ。さらに睾丸が作り出す男性ホルモン、アンドロゲンは、放っておくとアロマターゼという酵素の作用で女性ホルモンに変わってしまうのだが、Tdf遺伝子の産物は酵素遺伝子の働きを負に調節することによってアンドロゲンを男性ホルモンのまま引き留めておくように働く。
なんと回りくどいやり方で、脱女性化という方向転換をしていることか。Y染色体はこうしてやっとのことで男を作ることに成功するのである。この過程で障害が起これば、みんな女になってしまう。
特殊な男性性を喚起することは難しいことだが、やらねばなるまい。
スピリチュアルな探究はつづく。