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「偏差値50未満」から独学で合格した方法。これから勉強に取り組む方、取り組もうか迷ってる方へ!

はじめまして。

私は、2024年の宅地建物取引士の試験を
自己採点45点で独学にて合格しました。

権利関係    12/14
法令上の制限      6/8
宅建業法    19/20
税その他        8/8

勉強期間は2か月半になります。

社会人5年目に突入した際に
このままなんの資格も持っていない状態で
何かがあり転職をすることになったとき
自分自身の価値を見出すことができるのかと考えさせられました。

私の最終学歴は大卒ですが、
全体の真ん中くらいの大学で今までの人生ほとんど勉強をしてきませんでした。

【今まであまり勉強してこなかったけど
宅建取りたい!】


【宅建取ろうか迷っている!】


【どうやって勉強を進めればいいの!】


などと思われている方に
少しでも参考になればと思い、この度本記事を作成しました。

前置きが長くなりましたが、宅建取得に向けて
私の独断と偏見で下記に勉強方法を述べていきます。




▪はじめに


 宅建とはどのような資格なのか。

宅地建物取引士とは国家資格で、不動産を契約する際に必要となる重要事項説明書(35条書面)の説明や各事務所で一定数の宅物士が必要になったりと、いわゆる独占業務が存在し、資格取得のメリットが大きく非常に人気の資格となっています。

不動産の取引は、多額の金銭が動くため宅建士の責任は重いです。

その為、資格取得は容易ではなく、一般的には長時間の勉強が必要となります。

合格率は、例年約15-17%で推移しています。
ただし、一度資格を取得してしまえば、一生涯有効となり就職や転職にも有利になります。

合格することで自信にも繋がり、今後、他資格を受験する上でも宅建合格の成功体験を活かすことができます。

法律関係の国家資格の中では、比較的取得しやすい資格と言われていますが、100人受験して85人程は不合格になるので、ある程度勉強に時間をかけないと合格することはできません。

特に、法律関係の内容を全く勉強したことがない方にとっては、民法(権利関係)の理解が難しく、いかにその他の分野で高得点を取り、民法の失点を補うかが重要となってきます。

せっかく300-400時間勉強をするのであれば、合理的に効率の良い勉強法を行う必要があります。


Step 1 宅建試験を知る


 昨今、少子高齢化ということもあり、2011年以降、日本の人口は減ってきています。単純に考えると、人口が減る分、資格保有者数も減る一方で、国からすると、ある程度は資格保有者数を維持したいと考えているはずです。

そうなると、当たり前の話ですが試験では一定数は合格者を出す必要があります。

問題出題者も試験に落とすための問題を作成しているわけ“ではない“ので、しっかりと勉強をすれば合格できる、という点においては、十分に理解する必要があります。

ただし、宅建は”絶対評価(ある基準の点数を取れば合格)“ではなく、”相対評価(全体の約15-17%が合格)”という判断基準になるため、受験者の上位約15-17%には入らないと合格することができないのです。

要するに、その年の受験者全体のレベルが高いと必然的に上位約15-17%の合格基準点が上がるため例年より点数を多く取る必要があります。

上位約15-17%は試験運営側が毎年合格者をどれくらい出すかなどによって
調整されているかと思います。
合格者は例年4万人前後で推移しています。

問題出題者は、受験者を不合格にしようと問題作成しているのではないですが、合格基準点が大幅に下振れ、上振れしないようにある程度難問も出したりと調整しているということも理解するべきかと思います。(大体、合格基準点は50点中35-38点で例年推移。)

ただし、不動産会社勤務の方などは会社の指示で毎年強制的に宅建試験を受けることが多いので、勉強せずに当日を迎える方も少なくないです。
勉強をしていない方々を含めないと、合格率はもっと高くなるので
合格率の低さに怖気づくことはありません!

受験者の勉強の仕方としては、
大きく分けて①独学②予備校の2パターンで勉強しています。

費用の目安としては、
①では参考書等の購入費用で約1~2万円
②では約10万円が掛かります。

予備校に通っている人(通信含む)の合格率の目安は約60%といわれています。

宅建の合格率15-18%といわれている中、60%は非常に高く見えますが、10万円も支払っている事もあり、受験者の勉強意識が高いことが理由として挙げられます。

また、独学となると、今まで勉強をあまりしてこなかった方からすると、勉強の仕方やペース配分がわからず計画的に進めることができないため、予備校の合格率が高いとされています。

もちろん予備校では、多くの専門の講師の方が、試験の出題傾向などを分析したり、勉強する上での優先順位等を明確にしてくれるメリットもありますが結局は受験者のやる気次第、やり方次第になります。

勉強時間の目安としては、不動産業界未経験者及び法律関係のことを勉強したことがない方は、一般的に約400~500時間が必要といわれています。

1日4時間勉強しても4か月程掛かります。やる気次第、勉強のやり方次第ではありますが、並大抵の気持ちでは合格できないので相当の覚悟が必要になります。


Step2 参考書の購入


 Step2では、参考書選びについて述べていきます。

種類としては、教科書、1問1答の問題集、過去問集、予想模擬に分けられます。

まず教科書についてですが、正直どの参考書もある程度、試験の出題範囲はカバーしているのであまり変わらないと思いますが、人それぞれ合う合わないがあるので、慎重に選ぶ必要があります。

勉強慣れしている方や専門知識がある方はどの参考書を選んでも良いかと思いますが、独学で勉強初心者の方は、カラーの参考書が飽きづらく見やすく、それぞれの専門用語の説明が記載されているものを購入したほうが良いです。

有名どころですと
“宅建士のトリセツ”
“みんなの欲しかった!宅建士の教科書”  
が挙げられます。

本屋さんに行き、実際に手にして確認し
自分が見やすいものを購入するのが良いでしょう。

予想模試の本は、1社のものだけでは足りないので、2-3社のものを購入する必要がありますが、1問1答の問題集や、過去問集は1社で十分です。

【教科書、1問1答の問題集や、過去問集の3つに関しては、
必ず同じ出版社で統一したほうが良いです】

問題集を解くにあたり、理解不足な部分などを参考書に戻り
確認作業を行いますが、同じ出版社のものであれば、参考書の何ページに記載があると、連動しており勉強効率が高いためです。


Step3 勉強を始める


 今まで勉強が習慣化されていない方に関しては、1日1時間勉強するだけでも集中力が続かず非常に苦かと思われます。

私は1日10分の勉強でも最初は苦痛でした笑

資格取得後の自分を想像して、気合いと根性で勉強するしかないですが、試験日や勉強目安の時間から逆算して、1日何時間勉強すると決めて、
ストップウォッチで毎回測ると1日の目標に対しての勉強時間が具体的に見える化されるのでお勧めです。

私は勉強が苦手なので
Studyplus
という携帯のアプリを使って、毎日勉強時間を測り記録していました。


ちなみに皆さん”勉強する”とは
下記の女の子のように机にがっつり向かうイメージではないでしょうか?


特に社会人の方は普段仕事をしていたり、主婦の方は育児をしていたりと
なかなか勉強の時間が作れないかと思います。

そこで、勉強時間を稼ぐには
通勤中の電車や車の中、料理をしているときなど
スキマ時間に動画を見たり、聞いたり(耳学)することが非常に重要になります。
喫煙者の方は煙草を吸っているときに
携帯のアプリで一問一答を数問解くだけでも
長いスパンでみるとかなりの問題数解いたことになります。

ぜひ皆さんスキマ時間を有効活用していただければと思います。

まず、何から勉強したほうが良いのか。
ネット等で調べると、とりあえず過去問を解きまくれば合格まで持っていける、等の他人事のような内容が多く見受けられます。

確かに、宅建は過去問の焼き直しが多く出題され、それだけで5-6割程の点数が得点できるといわれていますが、本試験では問題の言い回しを変えてきたりと過去問の内容だけでは合格点には達することは難しいです。

近年の宅建試験は、youtubeなどのコンテンツの普及よって
受験者のレベルが上がっており、試験自体難化傾向にあり応用力が試され
過去問の暗記だけでなく、根本から理解する必要があります。

合格に向けて、過去問(約5000問)をマスターするのは、もはや大前提の話で、いかに基礎知識や応用力を養うかが合格する上で重要になります。

民法の分野を除いて、教科書の内容以外から出題される問題は少ないので、参考書を3、4周読むことから進めたほうが良いです。全体像を把握することができます。

基本的に参考書は各分野の最後に数問の問題演習が載っているので、インプットだけでなくアウトプットも行うことができます。
3、4周目からはある程度内容を覚えてきているので、前述の数問の問題演習だけでなく、各分野に入ったら、教科書を見ずに自分の脳内で思い出す作業を行います。例えば、債権は時効取得が〇年とか。

これはリトリーバル復習法(学んだ情報を意図的に思い出すことで、記憶を強化する学習法)というもので、記憶が定着しやすくなるとされています。
学生の時も赤文字を赤シートで消したり、同じような思い出すやり方を自然に行っていた方もいたのではないかと思います。

ただ読んでいくだけでは、脳が覚えないと!焦
とはならず、記憶が定着づらいので、騙されたと思ってリトリーバル復習法を行ってみていただければと思います。(有名な海外の大学の論文でも絶大な効果が証明されている)

時間に余裕があるのであれば、1周目においては、各分野を自分で読んだ後に、YouTubeの講義を(15-30分程度)聞いたほうが理解が深まりやすいです。
また、どうしても理解しづらい項目は、何名かの講義動画を見ると、それぞれ着眼点が違ったり、説明の仕方が異なるので、理解しやすくなります。
集中力が続かない時なども、”動画を見る”とは受け身の状態なので
自ら問題を解いたりする事とは異なり、あまり苦にならず勉強を続けることができます。

【↓おすすめのYoutube動画↓】

・棚田行政書士の不動産大学
マジでイケてる宅建講座【ゆーき大学】
・国際弁護士Tokyo
Joeの宅建講座

上記動画は基本的に”再生リスト”にまとめられているので
分野毎に勉強する際も該当の動画を見つけやすいです。

また、法改正が行われるため、具体的にどの部分が法改正されているか必ず確認したほうが良いです。法改正の部分は毎年本試験で出題される可能性が高く重要です。
参考書の販売時期によっては、販売された後に法改正が行われるケースが多いので、教科書に記載されてある法改正のサイトに移行するQRコードを読み込んで確認したり、ネットで検索等して必ず確認してください。

Youtubeで調べても法改正の内容を取り上げている方はいます。

ここから下に関しては
表や例題を使って色付けして説明していきます。


Step4 1問1答の問題集を解く


 教科書を3、4周反復して読み終えたら、次に一問一答形式の問題集をひたすら解きます。実際の試験では四択になりますが、一問一答形式で解くことで一問ずつ解答に振り返り学ぶことができます。(四択の問題を解くと、勘で当たった場合、間違えた肢を確認せず次の問題にいってしまう)

ここで、“やばい、全然理解していない、こんな風に問題が出題されるんだ”と痛感することとなるでしょう。

基本的には1問1答の問題集は過去問から出ているので、これをマスターすれば、その後に行う過去問集で、ある程度点数が取れるようになります。

1問1答の〇×で正解しても、正解することが目的ではないので、明確な理由をもって答えを導き出していないのであれば、しっかりと教科書に戻り“理由付け”を行う必要があります。

1問1答は最低でも2周は行って正誤の解説ができるようになるくらいまで
仕上げましょう。

また、1問1答に関しては、携帯のアプリ(スタケン、宅建過去問10年間、etc..)で、スキマ時間を有効活用しましょう。これを行うのと行わないのとでは、他の受験生と大きく差が生まれます。

1問1答を行う上でも、理解できなかったり、記憶しづらいものに関しては、YouTube講義を聞いたり、ネットで語呂合わせを調べたりして、記憶を定着させましょう。


Step5 過去問題集を解く


 次に本試験を想定して、各年度の過去問を通し(2時間)で解く。
最低でも10年分位は解いたほうが良いです。

Step1でも述べていますが、例年35-38点が合格基準点となっていて、本試験当日は、普段と異なる緊張感の中で本来の力を発揮できないことを加味すると、最低でも過去問は45/50点以上はコンスタントに取れるようになるまで仕上げる必要があります。

1問1答とは異なり、下記例題のEx.1のように1つの設問に対して、4つの肢が存在するため、設問の正誤以外にも各肢を理解して解けているか、解けていない場合は、解答説明をみたり教科書に戻ったりして理解する必要があります。重要な内容ですので、下記に例題を挙げて説明します。

※文字に色付けをするため画像を挿入↓


ここまで理解できてやっと次の問題にいきましょう。せっかく問題を解いているのに、理解できていないものがあるのはもったいないです。



Step6 模擬試験を解く


 総仕上げになります。実際に今まで出題されたことがない問題や、各予備校の本試験予想問題を解いていきます。

今までの参考書は、1社分で足りますが様々な予備校の予想問題を解いたほうが良いです。多少購入費用が掛かりますが、ここをケチると今までの努力が水の泡になります。

予想問題が実際の本試験で外れたとしても、周辺知識も合わせて勉強することで広範囲に復習することができ、本試験で1点でも多く取ることができます。

過去問を解くときにも、テスト時間を意識する必要がありますが、模擬試験は特に本試験と同様に2時間という試験時間を意識して問題を解く必要があります。

より当日の試験に近づけるには、”youtubeで試験中の音”を調べて流しながら解くのもお勧めです。

宅建の分野は、大きく分けて、a.権利関係(民法)配点14点 b.法令上の制限 配点8点 c.税その他 配点8点 d.宅建業法 配点20点の4項目がありますが、権利関係は毎年難問が多く、メンタル的にもペースが乱されてしまうので、得点のしやすいd.宅建業法から、b.法令上の制限、c.税その他、a.権利関係(民法)の順で問題を解いていくことをお勧めします。
d.宅建業法で満点20点中17-18点近くの点数は確実に取りたいところです。下記Table 1が各分野の目標点になります。模擬試験では平均して40点は取りたいところです。

模擬試験でも間違えてしまう問題は、今までかなり勉強してきても覚えられなかったり、理解しづらい内容になるので、覚えられないものをまとめたノートを作って表にして覚えたり、自分なりに書いてまとめるのがお勧めです。



Step7  総括


 皆様お忙しい中、ここまで読んでいただきありがとうございます。

宅建はかなりの知名度がある資格で、不動産に勤めている方はもちろんのこと、不動産に関わりのない仕事をされている方も、資格取得する価値は高く
周りからの見え方も変わってきます。

ネットでは過去問周回すれば受けるとか、
1週間の勉強で受かるとか載っていたりしますが
それは地頭が凄まじく良い方や、もともと法律の知識がある方などに限られます。
そのため、資格取得にあたりそれ相応の決意は必要になります。

ただ来年、再来年と先伸ばしにしていても
きっといつになっても勉強を始めることはないです。

人生一度きり、心に決めて合格を目指しましょう!

やった分だけ自分に跳ね返ってきます。

思い立った

”今”

から始めましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました!



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