現代に生きる人々のリアルな恋愛観と価値観
映画の記録。
今回記録する映画は【傲慢と善良】です。
公開日は9月27日という、鑑賞からかなり時間が空いてしまいましたが、原作を読んでいたこともあり、
どのようにメディア化をされたのか、気になり観に行きました。
観た結果は・・・
ミステリーはどこへいった?
前述のとおり、原作は読了しています。
その際にも感じていましたが……映画を鑑賞後は
原作の方がミステリーしてる?
と、考えが改めたくなるような…メディア化でした。
たしかに、この物語を約2時間(119分)に収めるのは難しいだろうな。とは感じていました。
だからこそ、どうのように メディア化するのか、改変をされるのか、と気になったのです。
くわえて…
辻村深月さんのメディア化と言えば
があることから、
映画公開=原作者が納得したメディア化ならば…と期待値も上がっていました。
ここで《あらすじ紹介》します。
そう……公式サイトにも書いてありますが
婚約者(女)が突然、姿を消します。
その、婚約者の過去と嘘を知るミステリー
なんです。
ミステリーはどこ?と感じた理由
▶失踪した婚約者(女)の足取り
原作では、ある程度、婚約者(男)側のみの視点で進み奔走して、
徐々に婚約者の違和感(過去と嘘)に気付き、婚約者が失踪した謎が解けていく、
ハラハラどきどきするミステリー感がありました。
しかし映画では、観客側に婚約者の足取りを早々に開示する構成でした。
でも、映画公式サイトにも書いてありますが
消えた婚約者の足取りって、重要なミステリー要素では?
▶恋愛と言うより、結婚への価値観
恋愛と結婚は似て非なるもの。
マッチングアプリで付き合いはじめた2人の恋愛模様は描かれていないので
「恋愛ストーリーは、純愛や胸キュンだ」
などの想像していたら、落差をかなり感じると思います。
▶時間短縮の、わかりやすさ重視
ほぼ時系列通りにすることで、考察要素を減らし、置いてけぼりにされず映画を完走しやすい。と感じた。
原作通りにすると、登場人物たちが感じた”消えた婚約者(女)”に対する印象や言葉に、婚約者(男)とともに翻弄される。
正直、ややこしいし、ミスリードもされて、わかりにくい。ミステリーなので当然と言えば当然だが。
ただ出演者や話題性(恋愛映画?)という話題性で観に来た人には、とても親切な構成だ。
その代わり、ミステリー要素が激減したと言わざるを得ない。
最後に
個人的に、恋愛と結婚は似て非なるもの。
マッチングアプリで付き合いはじめた2人の恋愛模様は描かれていないので恋愛ストーリーは”純愛や胸キュン”などの想像していたら、落差をかなり感じると思います。
現代の価値観や生々しい人間の裏感情が好きな人にはよい娯楽映画でしょう。
もし、公式の作品紹介通り恋愛ミステリーを感じたいなら、
映画より小説読んでほしいです。
(映画予告編|主題歌「糸電話」ver)
残念な感想ばかりになってしまいましたが、
メディア化の,良かったところはもちろんありました。
良かったところ
✔主演ふたりのハマり具合
消えた婚約者(奈緒さん)を探す、婚約者(藤ヶ谷太輔さん)の、ふたりの面倒くさ過ぎる人物のハマり具合がよかった。
くわえて主演ふたりだけでなく、出演した演者のみなさんの自然なお芝居も素晴らしかった。
現代に生きる人々のリアル、という部分には偽りなしです。
上映終了しているところが多いと思いますが
それでも観に行きたいと感じられた方へ
注意してほしいこと
✔婚活マッチングアプリしている人
耳が痛い言葉のオンパレードです。
✔学生時代の友人(男女混在)との交流が頻繁な人
男女それぞれの視点での言葉に、人間不信を抱く可能性が非常に高いです。
✔デート映画ではありません
恋人や気になる人と一緒に観に行くような
ラブストーリーではありません。
宣伝文句を頭から消して、ドロドロの人間ドラマだと覚悟してから観に行ってください。
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