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ただ、どこかで自分は間違えました
映画【ミッシング】を観ました。
タイトルは劇中にあった言葉です。
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映画は2024.5.17公開スタートし、主演は石原さとみさん。
監督作品への出演を監督に直談判し、数年越しのオファー。また出産後初の映画撮影という話題性もあり「どんな内容だろうか」と、指先を動かした。
《Story》
とある街で起きた幼女の失踪事件。
あらゆる手を尽くすも、見つからないまま3ヶ月が過ぎていた。
娘・美羽の帰りを待ち続けるも少しずつ世間の関心が薄れていくことに焦る母・沙織里は、夫・豊との温度差から、夫婦喧嘩が絶えない。唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々だった。
と…予告も合わせてみれば、実際にあった事件を彷彿させた。
胸が重く苦しくなった。
だからこそ、どのように表現し扱ったのか気になった。
公式にその事件を扱ったとは明言されていない。
その解釈は観客にゆだねられている。
ただ、私の頭に浮かんだ。
実際の事件は哀しい結果で幕を下ろしている。
その結果に至るまで、年単位の時間と悪い意味で近年のネット社会に翻弄されていた。
創作のエンターテイメントだと、頭を切り替えても、書かれている内容はセンセーショナルな言葉が散りばめられている。
どこをどう切り取っても、明るい気持ちになることはないのは確実。
私は覚悟を決めて、劇場へ向かった。
![](https://assets.st-note.com/img/1717253936031-5HD7YeEEsG.jpg?width=1200)
鑑賞した結果は【重い】
ある程度、予測はできていた感情ではある。
それでも改めて言いたくなる重さ。
ただ、心揺さぶられ、考えさせられました。
他人に勧めるか?と聞かれると・・・
勧めにくい。
予測し準備した自分自身でさえ、重く暗い感情を抱いたから。
でも相反して、現代社会に生きる多くの人にとって考えさせられる部分があるのでは?
だから、観てほしい気持ちもある。
どの登場人物に共感し、どう作品を受け止めるのか。
ちなみに、この映画を観終わったあと、答えは出ない。投げかけで終わる。
正直に言えば、後味はとてもよろしくない。いわゆる人を選ぶエンディングだった。
結論として・・・
答えが明示されず、深く考えることが好きな方にとって「良い作品」となる可能性が高いので、重く苦しいという注意事項を添えて勧めてみたい。
そして正反対の方には、観ないことを勧めます。
さて、
これまでは単純に物語としての感想を記しましたが、映像(映画)として気になる部分がありました。
以降は、蛇足的かつ、先入観や予備知識なしで観たい方は読まないでください。
✔画面がガタガタと揺れるシーンの存在
もちろん、激しい動きや緊迫した表現をする時の手法として意図的に揺らすことはあるだろう。
しかし、人物たちが動かない静かなシーンで、手ぶれでもしているように細かく小さく揺れていた。
監督は何作も世に出し、評価されている𠮷田恵輔さん。
意図的な演出かもしれないと思いつつも、その揺れは違和感であり、私の集中は途切れた。
✔主演が主演ではない?
作品にもよるが、私は主演=主人公=映画の主要視点と捉えがちな人間だ。
この映画は、失踪事件がきっかけとなり始まる物語であるため報道の関係者(中村倫也さん)が主人公である母親と関わっていく。
報道側の視点が加わることで、母親の葛藤がより濃くなり、考えてさせられた。
反面、「報道(テレビ)って?」「ネット社会」「誹謗中傷」など現代社会の様々な問題点が浮かび上がり、母親同様に報道関係者も葛藤する。
そのため、映画の中での存在感が大きくなり、母親(主演)をとりまく登場人物の1人ではなく、主演の1人であるようにも感じた。
果たして、主として伝えたかったのは…?と、思ってしまった。
私は映像に関して知識が浅いため、誤った認識をしているかもしれません。
しかし、私にとって違和感であり、引っかかりとなりました。
ただ、
劇場で手にしたパンフレットは思わぬ掘り出し物を見つけた気持ちになった。
公式HPに紹介されていましたが、
脚本全文掲載!全100Pの濃密パンフレット
お値段は1,200円(税込み)
パンフレットとしてはお高めではあるが、脚本全文+ページ数(100P)を考えれば妥当に感じる。むしろ、私はお手頃だと思った。
ディスク化した場合の特典として、脚本(台本)が付属することはあります。
とは言え「パンフレットに!? 全文!?」というのが正直な感想だ。
知らずに買いましたが、シーンや登場人物たちの言葉を記憶より鮮明に思い返すことができました。
あと、私はそれなりに多種多様なパンフレットを購入しているが、主要キャスト以外のキャスト(31名)のプロフィールも掲載されているのは珍しいと思う。
もしかしたら、俳優志望の方などには参考になる内容かもしれません。
観たいけど、暗くて重いのはちょっと…と躊躇された方は、当核作品においてはパンフレットを読めば全容を把握することができ、心の負担も少ないでしょう。
ただ、気になるなら映画を観ていただくのが一番だと、大きめな声でお伝えします。
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