ARTSの卒業課題で、大分県竹田市の「温泉水・湧水」のブランディングをしました。
ご無沙汰しております、QTmediaデザインチームの森です。
いろいろとnoteに書きたいネタがあったのですが年度末で・・・。
しばらくぶりの更新となります。よろしくお願いします!
実は私、昨年の夏からARTS生として、勉強させていただいておりました。
毎週の講義と、演習課題に取り組んで半年。
先日、無事に卒業課題を提出することができました。
今回は、自分が取り組んだ卒業課題の内容や、半年をふりかえって思ったことなどを書きたいと思います。(ちょっと長くなってしまいました・・・)
ARTSとは
毎週講義があるのですが、第一線で活躍される講師の方からのお話で、いつもハッとさせられる内容のものばかりでした。
そして、実演課題では、テクニックというよりは「何を考えるのか」を学びました。
初回の実演課題のときを思い返すと、必死で制作し、やってることが合ってるのかもわからず、めちゃくちゃ緊張していました。
回を重ねると、人前で発表すること自体のハードルが下がって、いろんな答えを持った人がいるんだな、自分は自分で最善を尽そう。というような気持ちに変わっていきました。この経験はとても良いものだったと思います。
卒業課題のテーマ
卒業課題は、任意のブランディングをするというものでした。
何をブランディングするかも自由、どういう方法かも自分で考えなければいけません。
私は、自分の身近なものや、経験したことから、課題に取り組みたいと思いました。
いろいろと思いを巡らすなか、数週間前に訪れた「大分県竹田(たけた)市」をテーマにしようと思いました。
たまたまワーケーションモニターツアーで訪れた竹田。
同じ九州に住んでいながら、竹田という地名がピンときませんでした。
ですが、訪れてみると想像を超える素晴らしい場所だったのです。
いまは、こんな素敵なところ、ほかの人にも知ってもらいたい。
という熱い気持ちです。
(行ってみないとわからないこと、多いですよね!)
竹田の「温泉水・湧水」のブランディング
課題のテーマを決めて取りかかるときに、ARTSで学んだこととして、
「なぜ・なにを・どうやって」というのを明確にしようと考えました。
なぜ
まず、「なぜ」の部分ですが、これは明確です。
竹田のワーケーションモニターツアーに参加したと書きましたが、そのときにお世話になった地元の方、アクティビティで祖母山をガイドしてくださった方、そういう「人の顔」が頭に浮かびました。ブランディングをして、その人たちが喜んでくれるようなものを作りたい、竹田にとってプラスになるアイデアを考えたい。というのが「なぜ」の部分です。
なにを
つぎに「なにを」の部分です。
竹田市は温泉のまちです。ですが、温泉地としてはすごく有名ではありません。大分のほかの温泉地を思い浮かべると、「別府」や「湯布院」、近隣県だと熊本の「黒川温泉」などが有名です。
湯気がもうもうと立ち昇る別府温泉。
ぶらりと食べ歩きしたりする湯布院。
黒川温泉は、お忍び高級旅館。
というような、名前=イメージが定着していると思います。
竹田=イメージ、を考えたときに、竹田にはいろいろな観光資源がありますが、そのなかでも「日本一の炭酸泉」に着目しました。
竹田の温泉、長湯温泉の炭酸泉は、飲むことができ、「飲泉」することによる効能が検証されています。
https://taketa.guide/onsenryoyo/evidence/index.html
私も飲んでみましたが、ミネラル分や鉄分を強く感じて、シュワっと炭酸も感じる不思議な味でした。
地元の方のお話では、料理などに使うのによいということでした。
お酒やコーヒーを淹れるのにはちょっと不向きで、そういう時は、温泉水ではなく湧水を使うということでした。
竹田には湧水もあちこちで湧いていて、その味は炭酸泉とは全く違ったクリアなもの。炭酸泉と並び、湧水も貴重な資源だと思い、この2種類の水をブランディングしようと決めました。
どうやって
最後は「どうやって」の部分です。
竹田=日本一の炭酸泉というのを認知してもらうために、本当は現地で味わってほしいのですが、まずは手軽な方法で、水という商品を手元に届けたいと考えました。
水は、誰もが必要とするものです。
飲料水をわざわざ買う人は少なくありません。
飲料水の新しいジャンルとして、「飲泉」や「湧水」といった個性ある
水を飲み比べて、楽しんでもらう体験をお届けしようと考えました。
そして、その売り上げの一部を、水を育む祖母山の保全活動に役立てることができれば、もっといいなと思いました。
アウトプット
以下は、実際の卒業課題として提出した資料の抜粋です。
デザインのコンセプトは、
思わず手に取りたくなるような、水の個性が目でみてわかるパッケージ。
水を美しく見せるガラス瓶にこだわりました。
撮影は同僚のTOKUちゃんにお願いしました。
ガラス瓶の光の反射や、透明感をどう出すか、いろいろ相談しながら。
すごく素敵な写真を撮っていただきました。
ブランドロゴ
パッケージ
ポスター・リーフレット
講評のチャンスは2回あり、1回目は制作途中のものを見てもらって、それをブラッシュアップしたもので最終の講評を頂きます。
トータルで2週間。手を動かしていないときも、ずっと頭の隅でそわそわとしていました。
講評と卒業課題を終えた感想
私が選んだクラスは、キギの植原先生に見ていただくクラスでした。
もともと、植原さんが作られた制作物など、とても好きなものが多かったので、その先生に見ていただけるということで、すごく励みになりました。
1回目の講評では、まだネーミングも定まっておらず、企画とラベルの配色などについてご意見を頂きました。
ラベルに情報量が多いことや、ショッパーやポスターなど、まだまだ作るものがいっぱいあるということを指摘していただきました。
最終日は、1回目に作れていなかった制作物や、実物の撮影、前回宿題だったものはすべて提出しました。
もちろん、もっとやれたはず。と思うところや、まだまだ未熟な点がある
と思いましたが、提出できたことだけでも、自分の中では驚きというか、心折れず粘ってよかったなという心境でした。
最終日の講評では、褒められたところも少しあり、まだまだな点のご指摘もあり。「特徴がないところが特徴・・・」「写真に見いった」と言っていただけたり。「泡が6個しかないね」「淡々とした性格?」とか。笑
ほかにもいろいろと。
もちろん演習課題なので、シビアさは少ないと思いますが、いろいろとご意見いただけて、本当に良い経験をさせていただきました。
この講義では金・銀・銅賞3人が選ばれるのですが、それには選ばれず。
それでも、やってよかったなと、心の底から思いました。
選ばれた方は、それはもう、素晴らしいものでした。
(他のかたの制作物を見れるのも、この講座のいいところです。)
この経験を日々の制作に生かしていきたいと思います。
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