世界レベルのeスポーツプレイヤーに!FPSプレイヤーが知らない体の奥深くに眠るエイムの秘密とは?【みらげジェイドインタビュー】
よろず:
QSPECのよろずと申します。よろしくお願いします。
早速ですが、自己紹介をお願いします。
みらげジェイド:
はい、エイムコーチングを行っているみらげジェイドと申します。
2年ほど前にApex Lengendsのプロシーンで活躍していた元RIDDLEのL1ng選手への世界大会へ向けた個人的なフィジカルトレーニングをきっかけにこの活動を始めました。
現在では様々なプロ選手の方やアマチュアプレイヤーの方を中心にエイムコーチングを行っています。
実績一覧…
よろず:
早速ですが、みらげジェイドさんにとって「エイムを良くする」とは具体的にどのようなことを指すのでしょうか?
みらげジェイド:
あえて一言で表すのであれば、私は”脱力”だと考えています。
脱力が要素として最も大きく、脱力を行うことで「理論値のエイム」を引き出せると考えています。
よろず:
なぜ脱力がエイムの向上に繋がるのでしょうか?
みらげジェイド:
ゲームでも日常生活においても、体を動かすには「筋肉」が必要です。
この点は絶対に変わりません。
全力で力むとわかりやすいですが、この状態で細かく動かすのは困難であると思います。
例えば、筆圧が強い状態と筆圧が弱い状態で考えてみれば、後者の方が圧倒的に滑らかで自由な線を書けるはずです。
楽器演奏の場でもアドリブ力のある動きは、ある程度脱力しているところからわかるように、筋出力は制御できる範疇で、またある動きから逆方向の動き、曲げに対して伸ばすときにすぐに反転しやすいような力でないといけません
つまり弱い力で動かすことができるというのが最も、制御性と対応力の高い状態というになるのです。
他分野にはなりますが、バスケットボールなどのコンタクトスポーツにおいて脱力がパフォーマンスの向上に繋がるというデータもあります。
脱力状態でマウスを操作すれば滑らかな操作が実現できますし、特に細かい動作が求められるFPSでは少しの力で動きを制御できるようになれば更に理想のエイムを実現できるはず。
他分野にはなりますが、バスケットボールなどのコンタクトスポーツにおいて脱力がパフォーマンスの向上に繋がるというデータもあります。
参考文献:「Unweighted state as a sidestep preparation improve the initiation and reaching performance for basketball players」
体の構造に基づいたエイムコーチングの観点で話すのであれば、脱力状態でゲームをプレイすることが、エイムの向上に繋がるということです。
よろず:
少し意地悪な質問ですが、プロ選手の中にも力んでエイムを行う選手、ローセンシで安定重視なプレイを行う選手がいると思います。
VALORANTのユーザーの感度の平均はローセンシ寄りなものが多い中で、なぜ「理論値」を追い求めた脱力重視のコーチングを行うのでしょうか?
みらげジェイド:
私のコーチングでは、理論値の最大値を高めることに重きを置いているわけではありません。
あくまでも、プレイヤーの”理論値を平均値にする”ことが私のコーチングの目的です。
脱力を行う為に無理やり感度を変更しろ、と説明したり、プレイスタイルを変えろと説明することもありません。
先ほども説明したように私のコーチングでは体の構造に基づいたエイムコーチングを行うので、プレイヤーのプレイ動作を観察し手首の動作や手の動作、それに連動する肩の筋肉や体幹部の制御能力を改善することでフィジカル強化を行います。
無理やり脱力しろと強制することももちろんありません。
ただ脱力しなければ、先ほど説明した通り体にデメリットが生じるので、おすすめはできません。
コーチングでは体にどのようなことが起こっているのか、実際にどのような意識を持ってプレイすれば理論値を平均化出来るのか図解を持って説明します。
よろず:
みらげジェイドさんはタイトル問わずプロ選手のエイムコーチングを行っているということでしたが、それぞれのゲームで求められるエイムの種類は異なると思います。なぜそれぞれのゲームでコーチングの成果が発揮されるのでしょうか?
みらげジェイド:
最初に話した話に戻りますが、体を能動的に動かすためには必ず「筋肉」が必要になります。
PCゲーム、FPSにおいてマウスの操作は絶対的であり、マウスを動かすためにも当然筋肉が使用されています。
マウスを操作してエイムを行うわけですから、筋肉の動作を改善出来ればマウスの操作もイメージ通りの動作や意識した瞬間の動作に近くなるようになると考えられます。
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・エイム力の向上には「脱力」がカギになる
・エイムコーチングでは理論値を平均化させる講義を行う
・体の使い方を学ぶことでゲームが上手くなる
この記事では、QSPECの「アスリートの概念を変える。」という目標のもと、未来のeスポーツアスリートへ向けたエイムコーチング企画の一環として制作を行いました。
エイムトレーナーである「みらげジェイド」氏のインタビューを通じて、エイムの理解を深め、FPSプレイヤーの更なる技術力向上を目標としています。
今回の記事ではお伝え出来ない体の構造や筋肉の仕組みについてもみらげジェイドさんのコーチングでは学ぶことが出来るため、マウスやキーボードなどのデバイスを買う感覚で、ぜひ一度興味のある方は受講してみてはいかがでしょうか。
また、現在QSPECではみらげジェイドさんとの共同企画で、エイムコーチングの体験授業プレゼント企画を行っています。
下記投稿からぜひ応募してください。
『AIMブートキャンプ ~科学で鍛えるAIM力~ みらげジェイド × QSPEC』
eスポーツで結果を出す力を身に付けたい人に向けた特別コーチング企画
▼内容 AIMコーチング1カ月間プログラム
▼参加者要件 13歳~18歳の本気でeスポーツに取り組んでいる人 3名 (保護者の同意が必要)
▼参加費 無料
▼スケジュール
・参加者応募:7月1日〜7月20日
・AIMコーチングプログラム:8月1日〜8月31日
▼その他
本企画は、みらげジェイドさんのエイムコーチングプログラムの1ヶ月分を体験するプログラムとなります。コーチング料金はQSPECが支払いますので、参加者は無料となります。
日本の未来のeスポーツアスリートからのご参加をお待ちしております。
プログラムの詳細
1.筋収縮の制御改善概論1
マウスの持ちやすさ、フィット感、初動の動かしやすさなどを通常のストレッチ以外での改善手法について解説します
また、AIM練習として基礎動作を置くべき内容について解説します
2.筋収縮の制御改善概論2
1回目の授業に引き続き、手首動作や連動して動く体幹部まで改善しておくべき制御性などの概略について解説します
3.運動制御学的観点からの筋収縮の制御改善
圧刺激などを用いて固有感覚受容器に対し刺激を与えて、筋収縮動作とその結果を適合させて収縮制御を改善する理論について解説し、また適用方法について解説します
4.基礎筋収縮の制御改善
1コマ目であったように持ちやすさの改善で不足しやすいところ、粗のある個人差の部分について解説します。
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