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JIS Q 9001 6.計画
JIS Q 9001の6章の解説です。
6.計画
本章は、QMSの中核的な考え方であるPDCAのP(Plan:計画)についての要求が記載されています。
6.1 リスク及び機会への取り組み
QMSに関して計画は、準備なしで作成すると会社の状況に合わない計画になってしまう可能性がある。これを防ぐためには4章で会社の状況を確認したうえで、計画を立てる必要があります。
6.1.1
本項では下記項目を達成するためのリスクと機会を決定する手順を説明している。
QMSが意図した結果を達成する。
望ましい影響を増大する。
望まクしない影響を防止・低減する。
改善を達成する。
4.1項で確認した会社の課題と、4.2項で確認した利害関係者の要求を考慮して、会社で取り組むべきリスクと機会を決定することを要求しています。
6.1.2
本項では6.1.1項で決めたリスクと機会に基づき計画を立てることを要求しています。
ここで計画する取り組みは下記の方法を含む必要があります。
QMSとの統合と実施
有効性の評価
6.2 品質目標及びそれを達成するための計画策定
本項では品質目標を達成するための計画に関する要求が記載されています。
6.2.1
本項では部門毎・プロセス毎に品質目標の確立することを要求し、必要な要件を規定している。これらの目標は文書化する必要があります。
品質目標に必要な要件は下記である。
5章で規定した会社の品質方針と整合が取れている
測定可能である(評価できる)
適用される要求事項を考慮に入れる
製品およびサービスの適合と顧客満足の向上に関係している
監視する
伝達する
必要に応じて、更新する
6.2.2
文書化する品質目標には下記を含む必要があります。
実施事項(6.2.1項を考慮)
必要な資源
責任者
実施事項の完了時期
結果の評価方法
6.3 変更の計画
会社の内部、外部の状況の変化などにより、QMSを変更することが必要になることがあります。QMSを変更しても有効である確保するために下記の事項を考慮する必要があります。
変更の目的、変更によって起こりうる結果
QMSが完全に整っている状態であること
資源の利用可能性
責任及び権限の割当または再割り当て
まとめ
6章では、4章で確認した組織の状況を基にリスクと機会の決定とそれに基づく計画の作成、5章で作成した品質方針に基づく品質目標の計画の作成が要求されている。また、QMSを変更において有効性を確保するために考慮すべき項目が記載されています。