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馬と過ごす3日間のプログラム |うまとまう<冬編> 2025年2月15日(土)~17日(月)

馬と人の出会いは、いつも一回限り、片時もとどまることのない、響き合い。

馬と暮らす森で、馬のまにまに、身体と空間の響き合いに感覚を開きながら、馬と舞うように過ごす「うまとまう」プログラムを開催します。
馬と人がともに暮らしてきた文化が今も続く岩手県遠野市、それを今の暮らしにつなげる試みを重ねてきたクイーンズメドウの森で馬と共にご一緒しましょう。

2月の遠野の冬。

立春を過ぎて、光はすでに春の兆しを伝えくれますが、冷え切った大地は深い沈黙の中で、やがて蠢くエネルギーをひそやかに湛えています。

舞い降りる雪のひとひら、ひとひらが馬の背に、たてがみを白く飾ります。

秋から生え替わった毛足の長い冬毛はうっすらと油分を含み、500kgほどの大きな身体と、人よりも約1℃高い体温を包み込み、雪はやがて毛並みをなぞるように溶けていきます。

舞い上がる吹雪の中で、まるで樹木のように四肢を大地と重力で結び、長いまつ毛で大きな瞳を守りながら、立ち続ける姿を見つめていると、人とは異なる身体感覚への想像の扉が開かれます。防寒具で身を固めた人が、白い大地で馬のかたわらに立つ時、人と馬との間には大きな未知の深い溝があるように感じられて、思わず、立ちすくみます。

ブルルゥゥ、鼻息を鳴らして、少しだけこちらに顔を動かしたとき、私の存在はたしかに受け止められていたことがわかって、こちらも小さくホッと胸を撫で下ろし、互いの間にあたたかなものが巡り始めるのを感じることができます。寒さの中で、馬の大きなからだが小さな私をふんわりとくるんでくれるような親密な感覚も生まれてきます。白い息が体内の熱のありかを教えてくれ、馬のおなかの乾いたふかふかの毛から草の香りが立ち上がり、何か懐かしい気分になり、忘れていた遠い大切な記憶が紡ぎ出されるような‥。

「うまとまう」
馬と人の一回限りの片時もとどまることのない相互干渉=Danceが立ち現れること。互いに出会い、互いをリスペクトし、互いが絡むことによってのみ起こる運動の軌跡があり、それを<舞い>と呼び、<Dance>と呼ぶ。

プログラムで配布する小冊子より

ダンスは、いつも、すでに、始まっています。

ただ私がそれに気づいていないだけ。その馬の姿がまだ見えないときも。その馬に会おうと思ったその瞬間に。その馬と私の魂が呼応すること、すなわちダンス。それはいつも、すでに始まっています。
毛繕いのブラシを持った時。草を入れたバッグを馬の元に運んでいく時。ボロを集める箕を持ってパドックを歩き始めた時。ダンスは起こっています。

近づかない、をやる。近づくを、やる。ゆっくり向かう。歩く方向を変える。歩く速度を変える。立ち止まる。彼の、彼女の目を感じる。彼の、彼女の耳を感じる。彼の、彼女の体温を感じる。彼の、彼女の鼓動を感じる。彼の、彼女の思考を感じる。一瞬被毛に触れる。こちらの心を投げかける。こちらの心を消す。後ずさる。視線を投げる。視線をそらす。大地を見る。空を仰ぐ。ステップの踏み出しに呼応してステップを踏む。彼の、彼女の体重移動に呼応して体重を移動する。重力を感じながら。

馬と舞うように、馬のいる空間で身体の響きあいを味わう時間へ。
メンバー一同、みなさんのご参加を心からお待ちしています。

*本プログラムは季節ごとに4回開催予定です。
 ぜひご予定をご検討くださいませ。

秋編:2024年10月26日~28日(土~月曜) *終了
冬編:2025年2月15日~17日(土~月曜)
春編:2025年4月12日~14日(土~月曜)
初夏の高原編:2025年6月7日~9日(土~月曜)
秋の高原編:2025年9月27日~29日(土~月曜)


プログラム詳細

日  程:2025年2月15日 (土) ~ 17日 (月) 2泊3日
*オリエンテーションを2月8日 (土) の夜にオンラインにて開催
*リフレクションを2月24日 (月・祝) の夜にオンラインにて開催

開催場所:クイーンズメドウ・カントリーハウス
*岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛14-122

集  合:2025年2月15日 (土) 13時15分 JR遠野駅 改札前
解  散:2025年2月17日 (月) 14時50分 JR遠野駅 改札前

参加料金  :  168,000円 (早期申込割引 148,000円)
*1室1名でご利用いただきます
*参加料金には集合から解散までの一切の費用を含みます
*早期申込割引は2025年1月10日(金)までの申込いただいた方へ適用します
*ご友人・お知合いと2名での申込のみ 2名同室料金 お一人 118,000円 にてご案内します (早期申込割引との併用はいたしかねます)
*参加者4名にて開催・6名にて締切ります
*キャンセルチャージは開催日20日前から発生します

スケジュール

オリエンテーション (オンライン) /2月8日 (土)
└ 19時30分 開始予定 … 準備するもの、集う人の自己紹介など

DAY1/2月15日 (土)
└ 13時15分 JR遠野駅 集合
└ 13時45分 クイーンズメドウ到着、施設周辺の散策
└ 14時30分 馬にあいにいく
└ 17時30分 夕食
└ 19時 振り返り<コトバの交感>
└ 20時 思い思いに過ごす時間

DAY2/2月16日 (日)
└ 7時 かるめの朝食
└ 8時 馬のケア
└ 10時 食事
└ 11時 馬とのセッション
└ 12時30分 お茶とお菓子、休憩(お昼寝)
└ 14時 馬とのセッション
└ 17時30分 夕食
└ 19時 振り返り<コトバの交感>
└ 20時 思い思いに過ごす時間

DAY3/2月17日 (月)
└ 7時 かるめの朝食
└ 8時 馬のケア
└ 10時 食事
└ 11時 馬とのセッション
└ 13時 お茶とお菓子、 振り返り<コトバの交感>
└ 14時20分 クイーンズメドウ出発

リフレクション (オンライン) /2月24日 (月・祝)
└ 19時30分 開始予定 … 余韻を愉しむ、 振り返り<コトバの交感>


クイーンズメドウ・カントリーハウス

1999年より、岩手県遠野市北部に位置する附馬牛 (つきもうし) にて、森を拠点とした活動を始めました。遠野へ移住したメンバーと、関東から通うメンバーとで森に関わり続け、現在に至ります。中世以降、馬産の地で在り続けた遠野。その土地で改めて馬と暮らし、小さな田畑を営みながら、自然と人の関わり、産業や経済の在り方を探究し続け、再構築していくことを目指しています。

馬との関わり

馬と人との関わりは、およそ5千年前からあると言われています。馬との出会いにより人間の文明は飛躍的に発展し、遠野に限らず、つい最近まで私たちの暮らしの中心には、馬という存在が当たり前にあったのです。一方で、どの地域においても、このふたつの動物の歴史は、「馬の有用性を人間がいかに引き出すか」という時間の連続でもありました。私たちは、馬の野生をコントロールするというこれまでの方法を一度手放し、新たに馬と関わる方法を模索し続けています。

「もっとフェアな関係に、もっと相互理解が深まった関係に、もっと道具に頼らない関係に、もっと彼らの生態に合った飼い方に、などなど、様々な面で、世界中の至るところでそのような試みが行われています。もしかすると、いまやっと、馬の側から見た暗黒時代が少しずつ終わりを告げつつあるのかもしれません。」

住まいマガジン びお <遠野便り> 馬たちとの暮らしから教わること』より

滞在する施設や持ち物について

施設には5つのゲストルームが用意されており、各部屋にベッド・バスルーム・お手洗いがついております。シャンプー・コンディショナー・ボディーソープ・ドライヤー、タオル一式は部屋ごとにご用意ありますが、歯ブラシ・シェーバー・洗顔関係のアメニティー・スリッパ・寝巻き類のご用意はございませんので、必要なものをご持参ください。アメニティーは、松山樹脂さんの「M-mark series」を使用しております。場合によっては髪の軋みが気になる方もいらっしゃいます。髪の軋みなどご心配な方は、普段お使いのものをお持ちください。

お越しいただく季節は、最高気温も零下の時期。ダウン、フリース素材のアウター、厚手のインナーや厚手の靴下などをお持ちいただくと安心です。また、滞在中は森での時間が多いです。土や雨などで汚れてもよい格好をご持参ください。長靴や手袋があると重宝しますが、施設にお貸し出しできるものもいくつか用意してあります。必要な場合は、事前にお知らせください。お荷物を事前にご郵送いただくことも可能です。以下の住所宛にて、開催日の前日までに届くようにご郵送ください。

〒028-0661 岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛14-122
 クイーンズメドウ・カントリーハウス宛/0198-64-2882

施設のあるエリアは、電波が入らない場所があります。特にSoftBank系統の電波は基地局がなく入りません。施設内にはFreeWi-Fiが用意されていおり、ご自由にお使いいただけますので、ご安心ください。

お食事について

今回ご一緒いただく料理人 山崎 彩子さんは、青森県弘前市で料理とお菓子のお店「ゆぱんき」を経営15年され、現在、2024年に岩手県紫波町へ移住されました。今回のプログラム内では、プラントベースのお料理をご用意いただく予定です。彩子さんは、2023年からクイーンズメドウにて、さまざまなプログラムで料理を担当いただき、フィールド作業にも関わっていただいています。アレルギーや苦手な食材がある方は事前にご連絡ください。

朝は軽く各自でお取りいただけるものをご用意して、10時と17時に運営メンバーと皆さんで集って食事の時間を過ごします。暮らすように過ごしていただくために、食器を並べたり、片付けたり、ということも大切に皆さんと分かち合うスタイルです。

お茶、コーヒー、お菓子をご用意しています。その他のお飲み物 (アルコール類)、また嗜好品などは各自でお持ちくださるようお願いします。

参加された方々のご感想

一緒に時間を共有する、特に目的に沿って行動するわけでもなく、でも皆を感じている空間というか。人間の枠組みから出ることが馬たちにとっては簡単で、馬たちに手を引かれるように私たち参加者も、ホストの方々と一緒にそこにいられる群れになったなと感じます。
人の善性を引き出すには人間以外の存在感も適度に必要なのでは?と思う今日この頃で、私にも何かを慈しみ大事にしたいと思う感覚があるのだなと、遠野の自然の中に生きる馬や生き物を通して思いました。しかしそれもまた、森や山や水を守り、人と付き合える自然を作れるように手入れしてきた遠野の人々あってのことなのだなと。
クイーンズメドウが主催するこの取り組みがギフトのように驚きと暖かさを与えてくれるものだと感じています。馬の鼻息のこそばゆさ、木漏れ日あふれる林、草原の匂い、皆さんと食べたご飯の味、静かで騒がしい里山の音、何もかもが心に残る、不思議な三日間でした。

2024年6月のワークショップに参加いただいた方から

お申込先

ワークショップへの参加を希望される方は、以下のアドレスまでメールにてお申込ください。

contact@qmch.jp

メールには、次の内容をご記載ください。
・お名前 (ふりがな)
・ご住所
・ご連絡先 (メールアドレス)
・ご連絡先 (携帯電話)
・事前に共有すべきこと (食材のアレルギーなど)
・ご参加にあたり一言

*メールでお申込後 参加費をお振込いただいき申込完了となります
*参加費のお振込先はメールにてお知らせします


プログラム運営

コーディネート:徳吉 敏江
馬とのセッションガイド:徳吉 英一郎
プログラムサポート:松井 真平 + 田瀬 順三
料理人:山崎 彩子
クロスポリネート:今井 航大朗

クイーンズメドウ・カントリーハウス(農業法人 株式会社ノース)