本末転倒
本末転倒の意味をご存じでしょうか。
辞書で調べると
「物事の根本的なことと、そうでないこととを取り違えること」
と載っています。
儒教の経典である「四書五経」にも出てくることですが、
学問においても、実は本学と末学というものがあります。
なんて、堅苦しい説明から書き始めた今回。
最近
本末転倒しているご家庭や学校だけでなく、
本学がなんたるかを知り、その結果末学を軽視するご家庭が増えてきていることが気になっています。
本学は現代に置き換えるなら、
人間学であり、人としてどうあるべきかを教える学問であり、
また目的を教える学問です。
それに対して、末学はスキルや技術を教える学問。
昔ながらのいい方なら、
まさに「読み、書き、そろばん」といったところでしょうか。
偏差値至上主義になっていた頃、
末学がすべてで、
学校の勉強ができる子がすばらしく、優秀な子どもで
人間性よりも学力重視となっていました。
でも、最近は徐々に本学である
「人としてどう生きるか」「人間力」を高めることが
重視されるようになってきました。
それはそれですばらしいことなのですが、
その反面、末学をおろそかにしていいというご家庭が
増えてきたようにも思います。
最低限の知識や教養を身につけることは
人間力を鍛えるためにも必要不可欠なことです。
そして、そうした知識を身につけるための
基礎の反復練習もまた、
自己の向上にも、
その先の自分で何かを判断し考えられる人間になるためにも
なくてはならないことです。
過剰に末学に傾倒する必要はありませんが、
本学さえすれば末学は必要ないという思想は危険です。
どちらも必要はもので、本学があっての末学であり
末学があってこその本学です。
どちらか一つだけに傾倒しては
それこそ本末転倒。
何事も、中庸が大切だなと思います。
どちらかに偏る時期もあってもいいとは思いますが、
心のどこかでバランスを意識してくださいね。
最後までお読みくださってありがとうございます♪
今日も笑顔あふれる一日になりますように🌟