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全国をリアカーで旅して本を手売りした男

人生には「やることなすことがすべて裏目に出る時期=【過渡期】」というタイミングがある。この過渡期に、人はあらゆる挑戦を “あきらめる” という。

まさにそんな時に、田中克成さんのイベントに参加した。

克成さんとの出会いには、いくつかの奇跡が重なっている。

まず、たまたま野田くんのオフィスに遊びに行った帰り道に、恵比寿駅前の中西の店に寄った時に、中西に紹介されたのがケンちゃんだ。

ケンちゃんは現在、宮崎で農業をしているが、今思えば彼も過渡期だったのかもしれない。彼からリザーブストックの創業者の順平ちゃんと起業家仲間(75会)を紹介してもらい、このメンバーのテツと克成さんのイベントに行くことになった。

そのイベントとは、克成さんが3年かけてリアカーで全国を回って、まさに東京に戻ってくるタイミングをみんなでお祝いしようというものだった。

世の中にはすごいことをする人がいるもんだと関心し、打ち上げパーティにも参加したいと思っていたが、テツが帰るというから、俺も参加を諦めた。

過渡期というだけあって、人が集まるところに一人で行くのは憚れるのである。

それから、ちょっと時期をおいて、どうやら俺は克成さんのZOOMセミナーを受けたらしい。過渡期というのは物事を忘れさせる。

そして本人から電話をもらい、彼が立ち上げた経営塾(中塾)に参加することになり、以降、彼が開いた経営塾(川原塾)にも参加している。

克成さん(長崎出身)の影響で、俺も全国行脚のPython講座をやったのは言うまでもない。ちょうど同じ時期に、食べログ創業期メンバーの山口さん(岡山出身)、元花王の美崎さん(大阪出身)、ペライチ山下さん(佐賀出身)も全国行脚をしていて、もしかしたら、そういう時期だったのかもしれない。

みんなの出身地を書いてみたが、他のみんなは、どういう想いで地方を回っているんだろうと、旅先で思うことがある。

俺は厳密には広島生まれではあるが、戸籍上も喋っている言葉も、育った学校も「東京出身」ということになる。俺は地方を回るたびに思うことは「東京なんか糞食らえ」である。

寅さんの「東京なんか人の住むところじゃありませんよ」というセリフがあるが、100%同感だ。

日本はどんな辺鄙なところにいっても、治安がいいし、ネットもつながる。
どこでも東京と同じサービスを受けられる。そして物価が安い。
世界中でもっともリッチなのは日本の地方だと思う。

第一、人間がギスギスしていない。幸せそうな顔をしている。
なのに、「東京に出ればなんとかなる」と大勢の人が信じている。
そんなことを考えながら、全国を回った。

克成さんや先述した人たちは、全国にどこにいっても友達と再会できる。
とても羨ましいなと思っていた。

そして今思う。まだ全国各地ではないけれど、東京以外にテックジムの拠点があるということ。今度も神戸に行く用事があるが、大阪と兵庫のFCメンバーたちと会うことになっている。2019年の全国行脚は一人旅だったが、今度は友と再会できる楽しみが増えた。

俺は、方言が好きだ。

地方出身の人は、東京弁に毒されて欲しくないと心から願っている。


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テックジム創業者:藤永端(みんなのグラさん)のIT業界裏話
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