【MHW:IB】操虫棍ギャラリーおまけ・猟虫編その4
今回から打撃属性の猟虫を紹介します。今回はパワー型です。
猟虫の見た目が苦手な方はご注意ください。
※猟虫性能についての評価はありません
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!!!猟虫画像注意!!!
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マルドローン
打撃属性の猟虫、その最も基本的な種類がマルドローンです。丸いドローンだからマルドローン……なんちゃって。
腹部は切断属性のクルドローンと同じようですが、胸部が特徴的ですね。
ヘルメットのような丸っこい胸部になっています。この特徴を見るに、コガネムシをモチーフにしていると思います。
「え?コガネムシとカナブンって一緒じゃないの?」
そんな声が聞こえてくるようです。ウンウン、そう思いますよね……。
事実、私が今の今まで同じだと思っていました。それこそ蝶と蛾のように。
しかし、彼らにはハッキリとした見た目の違いがあったのです。それは、「頭部の形状」。
カナブンが四角い頭をしているのに対して、コガネムシは丸い頭になっているそうです。上半身のデザインを変えることで別種を表現するとは……なかなかやりますね。
まあ、直接カプコンさんに確認したわけではないので推測の域を出ないんですが……。
お顔はこんな感じ。やっぱりクルドローンとは少し違いますね。
くりっとした大きなお目々が印象的です。なんだか赤ちゃんみたいですね。
じつは、コガネムシはカナブンと違って害虫として嫌われています。
植物の葉っぱを食べるので、農家の方やガーデニングをされている方にとっては作物を荒らす厄介なヤツなんだそうです。でも、こんなにかわいかったら許しちゃうかもしれませんね。
……っていうか猟虫は草食じゃなかったか。それなら全く問題ナシ!
空を飛ぶ姿もクルドローンとほぼ同じですが、ひとつだけ、後翅の色が違いました。
クルドローンは青っぽい羽なんですが、この子は茶色っぽいんですね。
実際の甲虫も後翅は茶色がかった透明なので、こっちのほうがよりリアルといえます。
ただ一点。
マルドローンくんをコガネムシだとすると、この写真にはおかしなことがひとつだけあります。
……が、それはまた別の機会にお話しします。具体的には……次々々回くらい?
ザミールビートル
マルドローンがパワーに特化して進化した姿です。
見てお分かりですね。そう。ビートルです。カブトムシです!
ちなみに、「ビートル」だけでも「カブトムシ」を指す言葉ですが、より具体的に言うと「リノセロスビートル」、「サイの甲虫」となります。
たしかに角の形が動物のサイとそっくりですが、サイやらシカやら、なんだか動物園みたいですね。
体色は燃えるような赤。主人公!って感じですよね。さすがカブトムシ、「昆虫の王様」と呼ばれるだけあります。
ちなみに「ザミール」とはアラビア語で「仲間」という意味だそうです。
赤くて、カブトムシで、仲間想い!?
これで主人公じゃなかったら逆にウソって感じですね。
お顔はこんな感じ。ほとんどマルドローンの頃から変わっていないんですね。
唯一違うのは、斜めに伸びたダガーのような角です。ちっちゃくてかわいいですね~。このサイズだとまだ「王子様」って感じでしょうか。
さて、この角。現実のカブトムシとは違う部分があります。ヒントは「本数」。
あまりカブトムシを見たことがない方は「一本角の虫」というイメージがあるかもしれませんが、じつはカブトムシの角は2本あるんです。
まあ、種類によっては3本以上あるものもいるんですが、少なくとも日本のカブトムシは2本です。(ニホンだけに)
一番特徴的な大きく伸びた角は頭部に、それに向かい合うようにして、胸からも小さな角が生えているんですね。
小さい方の角を生えている場所から「胸角」と言いますが、ザミールくんにある一本角はこのちっちゃい胸角なんです。
進化すればもう一本生えてきてくれるでしょうか。答えは記事の続きに!
楽しみにしながら読んでくださればうれしいです。
飛行中はこんな感じ。
やっぱり後翅は茶色なんですね。マルドローンの頃と比べて黒っぽいスジ模様……これは「翅脈」と言って、羽の骨組み兼神経の通り道です……が、太くなりました。それに透明感も少なくなって、分厚くなっているように見えます。
どうやら健康にスクスク育っているようですね。角がもっと立派になるのが楽しみです。
ケーニヒゴアビートル
ザミールビートルのパワーをさらに高め、やや飛行速度も向上した姿がこのケーニヒゴアビートルです。
ケーニヒ・ゴア・ビートル……。
「オウサマチノリカブト(王様血糊かぶと)」!?た、たしかに真っ赤な体色ですけど……。
と、調べたら「ゴア」には「角で突き刺す」という意味もありました。
これだと「オウサマツラヌキカブト」って感じでしょうか。これでも十分怖いですけど……。
気を取り直して……。
身体の方はザミールビートルとあまり変わらないですね。鞘翅の黄色い模様が少し大きくなったくらいでしょうか。
しかし、大きく進化したところがありますね。見てくださいこの大きな角を!
身体の大きさと同じくらいに伸びて、先端が船のイカリのように枝分かれしています。
いや~雄大ですね。詳しく見てみましょう、そうしましょう。
なんと、胸角のまま角が成長してしまいました。
どうやらケーニヒゴア……長いので「ケーくん」とします。
ケーくんはカブトムシの角が2本あることを知らなかったようですね。
「でっかい角が真ん中にあって、先で分かれてるんだよね!」と、ここまでは良かったのですが……。
まあ、なってしまったものは仕方ありません。現実と少し違うからって使えないなんてことは全くありませんからね。
角自体は現実のどのカブトムシよりも太く、長く成長しています。彼が打撃属性であることを踏まえると。ハンマーのようにも見えますね。
きっとその立派な角で敵を打ちすえてくれることでしょう。そういう使い方をするなら胸角でむしろ良かったかもしれません。頭の角だと、殴った時に自分もクラクラしちゃいそうですからね。
こまかい部分でいうと、前脚もすこし立派になりました。角が大きく伸びて重心が前に偏ったので、前脚の筋力を増やしてしっかり踏ん張る必要があったんですね。
飛行中はこんな感じ。
後翅が大きくなりましたね。まるでコウモリの翼のように……ってあれ?
これ、どこかで見覚えが……あ!思い出した!
そう、この後翅、モナークブルスタッグと全く同じ形状、模様の色違いだったんですね。どうりで見たことあるわけだ。
考えてみれば、「モナーク・ブル・スタッグ」と「ケーニヒ・ゴア・ビートル」、明らかにお互いを意識した名前してますよね。
体色も赤と青で対照的だし、カブトとクワガタといえば人気昆虫の双璧をなす2種だし。
彼らはライバル関係かなにかなんでしょうか。それとも血のつながった生き別れの……?
いやはや、まさか虫と虫の関係性を妄想する日が来るとは思いませんでした。猟虫、恐るべし。
フィルカーノ
ザミールビートルからの分岐進化のもうひとつです。ケーニヒゴアビートルに比べてややパワー特化型。
なんと!角が2本に増えました。やっとわかってくれたんですね。カブトムシの角は1本じゃないと……
って違ーーーーーう!!!
2本角は良いのですが、何を思ったのか角が横に伸びました。
しかもよく見ると結局どっちも胸角です。これはおそらくツノゼミモチーフですね。
角の形を見るに、ニトウリュウツノゼミが元になっていそうです。左右の角を刀に見立てて二刀流というわけですね。
ちなみにこのツノゼミ、「セミ」と付いていますが、別にセミではありません。一応同じカメムシ目のセミ型下目ではあるらしいのですが(セミってカメムシに近かったんですね……)、見た目は似ても似つきません。
サイズが全然違うんですね。私たちがよく見るセミはだいたい5cmくらいなんですが、ツノゼミは1cmくらいです。ちっちゃいんですね。かわいい~。
お顔はこんな感じ。え~かわいい~。誰かに似てるってよく言われませんか~?
あっ、わかった!
クルドローンとかレジナヴォランテと同じタイプの顔ですね。
そういえば「フィ」ってフランス語で「娘」って意味なんだそうです。フィルカーノちゃんだったんですね。
そうなるとこの顔の猟虫は全部女の子なんでしょうか。小顔でかわいいですもんね。納得です。
ちなみに「ルカーノ」はスペイン語で「カブトムシ」という意味です。いや君ぜんぜんカブトムシじゃないから!
前脚が少し太くなっていますね。角だけではなくこの拳も武器として使っているのかもしれません。
飛行中はこんな感じ。え~キレ~イ。その羽どこのブランドですか~?
あっ!!わかった!!!
レジナヴォランテと同じですね。
ケーニヒゴアビートルもモナークブルスタッグと同じ形の色違いでしたが、今回は色まで一緒です。
レジナもツノゼミですから、青い羽がツノゼミの特徴なのかな?とも思いましたが、別にそんなことはありませんでした。
そもそも、ツノゼミには本来、鞘翅なんてありませんでした。
そう考えるとやっぱり猟虫って色々な昆虫の特徴を少しずつ取り入れているんだなあと実感しますね。
グランツビートル
カブトムシ系最終形態、グランツビートルです。
メタリックブルー!?
ずっと赤かったのに、ここにきて!?
今までまっすぐに育ってきたのにグレちゃったんでしょうか。グレンツビートル……なんちゃって。
くだらないダジャレは置いといて、「グランツ」はドイツ語で「栄光」という意味だそうです。か、かっこいい~!
やっぱり彼はグレてなんかいなかった!栄光に向かって進化を遂げていたんだ!
結局、胸角が最後まで成長する形になりました。まっすぐ一本、鋭くとがった角がそびえ立っています。
反り方が逆ですが、ヘラクレスオオカブトの胸角に似ている気がします。ヘラクレスの胸角の内側は細かい茶色の毛で覆われているのですが、グランツの発光部分がこれをモチーフにしているのかな?と思いました。
それに、ヘラクレスオオカブトといえば世界最大のカブトムシですよ!まさに最終形態にふさわしいと思いませんか!
そんな立派な角を持っていますが、顔の形はマルドローンからほとんど変わっていません。少年の心を忘れずに大人になってくれたんですね。ホロリ……。
前脚はなぜかハサミになっています。なんだか最終形態の猟虫って前脚がハサミになっている子が多い気がします。なんかそういう決まりでもあるんでしょうか。
飛行中はこんな感じ。
後翅はかなりシンプルな形ですが、すごく大きいですね。鳥みたいです。
ちなみに、翼を広げた長さが最大の鳥は「ワタリアホウドリ」というそうです。日本語だとちょっと抜けた感じの響きですが、英語だと「ワンダリング・アルバトロス」。かっこいい~!
ということで、今回は打撃属性パワー型、カブト族の猟虫を紹介しました。
今回は割とまともな構造の虫でよかったです。次回もお楽しみに。