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明里の暴露 前編 「AV女優の内緒の副業」



 明里は金欠で悩んでいた。


 AV女優歴はもう15年になるが、熟女と言われる年齢になってからは単価も下がり、高級コールガールとしての仕事もほとんどなかった。


 そこで明里は以前出演した、客にエステをしていたら発情してしまったマッサージ嬢というシチュエーションのAVを思い出した。

 実際にそんな仕事があるとスタッフが言っていたので、調べてみると、給料が高く、なにより現金日払いが魅力的だった。

 現金日払いなら足がつかないので税を納めなくても済むし、事務所にバレることはなさそうだ。

 明里は悩まなかった。その日のうちに近場の店に面接に行き、入店を決めた。


 面接をしたオーナーはAV女優という看板に興味をもち、即採用となった。

 店が『伝説のAV女優の降臨!』などと銘打って宣伝をしてくれたお陰で、初日から予約枠でいっぱいだった。


 ただ店の講習は一度しかなく、あとは適当にやってというスタンスの店であったので、マッサージ力が皆無の明里は、一番の特技とも言えるエロティックな技を駆使し、面接時に駄目と言われてはいたが、チップは貰わず抜きをして、常に客を埋めていた。


 月に80万ほど稼げた。


(天職かもしれない)


 明里はそう思った。


 そして、わずか2ヶ月で店のトップセラピストへ登り詰めた。


 1ヶ月が過ぎた頃、自分は有名なメンエスのブロガーの『エム』と名乗る男が明里を指名してきた。


 165cmくらい、少し太っていて30代後半くらいに見えるが、額から若干ハゲかけている冴えない見た目だった。


 本名は志村というそうだ。


 エムの運営するブログは業界ではかなり有名で、広告収入だけでちょっとした企業の部長クラスの給料になる。


 ただエムという男はだいぶ曲者だと有名でもある。

 というのも、エムはかなり変な性癖があり、色々なセラピストからNGを出されているというのだ。

 そしてこの男に嫌われてしまうとブログで最低評価をつけられるという。


 仮にも有名ブログなので、最低評価を付けられれば集客にも影響が出てくる。


 メンズエステは完全歩合制の厳しい世界だ。

 だから彼からの評価を怖がり、セラピスト達は泣く泣くエムの性癖に付き合っているのである。


 だが業界に入って間もない明里はそんなことは知る由もない。

「色々噂が流れてきてさ。会ってみたかったんだよね」


 エムは意味ありげに言った。


 自分に良くすれば、ブログで絶賛してあげる。

 気持ちいい事を頑張ってくれればプラスボーナスもあげると10万円を見せつけて言うので、明里は喜んで応える事にした。


 見た目なんて明里にとってどうでもいい事だった。

 セックスは凄く好きではないが、苦でもない。稼げる最高のツールだと思っている。


「じゃあいっぱい気持ちよくしてあげる。どこが好きなの?」


 明里が聞くと、


「俺は乳首がすごく好きなんだ。射精せずにいけるから乳首いっぱい触って」


 エムは答えた。


 明里は快くエムの要望に応え、店で本番行為をしてしまった。


 一連の行為全てが盗撮されていることも知らずに……


 続く.....

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