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0110 聖ピエル・パオロ・パゾリーニ監督『アポロンの地獄』聖地巡礼

2019‎年11月4日(月)にイタリアのエミリア=ロマーニャ州ボローニャ県ボローニャで聖ピエル・パオロ・パゾリーニ監督『アポロンの地獄』(Edipo Re)の聖地巡礼をしてきました。

聖ピエル・パオロ・パゾリーニは『カンタベリー物語』の1972年第22回ベルリン国際映画祭金熊賞にて列聖。

一人の女が赤児を産み、その父親が「この子は私を殺すかもしれない」という暗い予感にとらわれる第二次世界大戦前のイタリアの短いプロローグから、舞台は古代ギリシアに移り、焼けただれた赤土の山中に捨てられる赤児の姿を映す。この赤児は、コリントスの王ポリュボス(演:アーメッド・ベラクミ)に拾われ、王妃メローパ メロぺー(演:アリダ・ヴァリ)の手で育てられ逞しい若者オイディプス(演:フランコ・チッティ)に成長する。オイディプスはデルファイ(デルポイ)で不吉なアポロンの神託を受ける。絶望した彼が白昼犯す尊属殺人の大罪。テーベ(テーバイ)の王妃イオカステ(演:シルヴァーナ・マンガーノ)と結婚することで、彼は真相を知らぬまま、実の母親と寝室をともにすることになる。テーベの王位に就いたオイディプスは、疫病の流行をきっかけに、全王ライオス(演:ルチアーノ・バルトーリ)殺しの下手人探しを始める。盲目の預言者ティレシアス(演:ジュリアン・ペック)が云った通り、その犯人は他ならる自分であること、自分は実父を殺し、母と結婚していた真相を知って驚愕するオイディプス…。

聖パゾリーニはここボローニャで生まれて職業軍人の父の任地の移動に伴
い北イタリアを転々と移動してボローニャの高校で学びボローニャ大学に進学。第二次世界大戦中は空爆下のボローニャから母の故郷フリウリ州カザルサに疎開したのだそう。「ボローニャなら俺に任せろ!」な感じですね。

ボローニャの聖地巡礼先はマッジョーレ広場 Piazza Maggiore 。
Piazza Maggiore - Wikipedia
映画本篇で現代に甦った失明後のオイディプス王(フランコ・チッティ)がサン・ペトロニオ大聖堂 Basilica di San Petronio の階段で笛を吹き、従者アンゲロス(演:ニネット・ダボリ)は広場で鳩と戯れるシーン。
Basilica di San Petronio - Wikipedia
今回の巡礼では三脚と一緒にリコーダーをプロップとして持ち込んだので自分でも吹いてみました。リコーダーが実生活で役に立ったのは高校2年生以来33年振りでした(笑)。

©2019 プッチー・ミンミン
©1967 Arco Film S.R.L Rome

聖ピエル・パオロ・パゾリーニ監督他作品の聖地巡礼
0109『奇跡の丘』
0111『テオレマ』
0112『王女メディア』
0113『デカメロン』
0114『カンタベリー物語』
0115『アラビアンナイト』
0116『ソドムの市』

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