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【国家公務員総合職試験】拝啓1年前の君へ~諦めたらそこで試合終了だぜ~
1年前のワタシへ。
よっす!元気かい、一年前のワタシ。
ちょうどこの頃、日々の無理が祟り体調を崩していたね。勉強に説明会に個別相談会。全部全部、手一杯で踏んだり蹴ったりで「もうダメかも…」なんて思っていたね。本当に限界を極めていたね。
でも、なんとなんと今、君は希望の省庁に内定をもらい、また違った形の不安を抱きつつ、3月を過ごしています。今、こんな気持ちで過ごせるのも一年前の君が必死に頑張ってくれたからです。
勉強を始めた9月。
専門学校に通い始めたけれど、思った何億倍も難しくて。君は毎日泣きながら家に帰ったね。ここで引き返して別の道を進もうかと思ったけれど、それでも説明会に参加するたびに「やっぱりこの仕事がしたい」と思って、歯を食いしばりながら勉強をしたね。ここで諦めないでくれてありがとう。
それからガリガリ勉強をしているうちに月日はあっという間に過ぎて、年が明け、模試を受けたね。力試しをしたけれど、力が全くついていなくて「あぁ、終わったな。今年はダメか。」と悔しくてたまらなかったね。「こんなに頑張ってきたのに、なんで、なんで」と自分の至らなさにガッカリして本当に苦しかった。でも、それでもやっぱりどうしても、この道を諦めることができなかった。どれだけ苦しくても、勉強中涙が溢れてきても、よく最後まで逃げずに自分と向き合い、戦ったね。本当にありがとう。
そして一次試験の日。
試験会場にいるみんなが賢そうに見えて(事実、賢い)余裕そうに見えて。そんな中、君は最後の最後まで必死にまとめノートを見直した。最後まで、自分にできることをやり尽くした。
しかし問題を見た瞬間、頭が真っ白になってしまった。「あれ、わからない。どうしよう」と焦って脳がフリーズしてしまった。それでも、君は一度深呼吸をして「大丈夫、できる。わかるところから解こう」と自分を再起動させてなんとか問題を解いた。よく自分を失わなかったね。グッジョブ。
試験が終わった帰り道。
「あぁ、やっぱりダメだったか」と落ち込んだ。過去の自分が苦しい思いで必死に頑張ってくれた努力を形にできなかったから、悔しかった。でもそれと同時に、なんだかスッキリした気持ちもあった。誰がなんと言おうと君はベストを尽くせたし、やり残したことは何一つなかったからだと思う。
自己採点してもいい点数ではなかった。それでも先生は「何が起こるか分からないから、2次試験の勉強頑張ろう」と励ましてくれて、逃げずに自習室に通い毎日勉強を続けたね。
一次試験合格発表の日。
なんと、君は自分の受験番号を見つけた。目ん玉が飛び出たね。そして目から滝汗だったね。驚きと嬉しさでいっぱいだった。同時に「まだまだ戦いは続くのだ」と、プレッシャーに押しつぶされた。
それからも勉強を続けていたけれど、悲しくもないのに涙が止まらなくなって、自習室を飛び出したり、通学電車で「夏にはどんな気持ちで、この景色を見ているんだろう」と考えて、怖くてたまらなくなって、わんわん泣いた。心臓がずっと苦しかった。限界を通り越していた。
それだけ大きな不安に押しつぶされていたのに、自分に負けないように戦い続けた。逃げずに頑張ってくれてありがとう。でも、頑張り過ぎててちょっと心配しちゃった。もう少し自分を大切にしてあげてね。毎日頑張ってること、ちゃんと褒めてあげてね。
そして2次試験。
デジャブが起きた。よくないデジャブ。専門記述試験で再び問題用紙を見て「はっ?えっ?」と頭が真っ白になってしまった。それでも、「最後までこのチャンスを絶対に逃すまい」と、なんとなんと3問とも、裏表ぜーーーんぶ文字で埋めた。書けるだけ書いた。最後の1秒まで書き続けた。書けばいいというわけではないけれど、最後まで後悔のないようにやり抜いた。試験の後、数時間働きっぱなしだった右手が震えていたことを覚えています。右手、ありがとう。
記述試験が思うようにいかなかったから、面接と討議対策をより一層頑張ったね。本当に最後の最後までできることをやり尽くした。その成果もあって、君は政策課題討議もなんとかこなした。そして運が味方してくれて人事院面接では偶然にも顔見知りの職員さんがいた。安心して力を出せた。
そして最終合格発表の日。
結果が信じられなくて10回くらい確認した。合格者の中に、君の受験番号があって、本当に嬉しくて嬉しくて、家族や先生に報告した。でも「本当の戦いはこれからだ」と、全く気が休まらなかった。そこからさらに限界を超えて、なんとか踏ん張って自分と向き合い、戦った。自分にだけは負けたくなかったもんね。後悔だけはしたくなかったもんね。
官庁訪問の日々。
待合室では優秀な受験生に囲まれ、不安と緊張が高まったね。君は面接が苦手で、いつも声が震えてオドオドしてしまう。でもここでも、「このチャンスを逃すわけにはいかない」と、残された時間をどう過ごすべきか、必死に考え、ベストを尽くした。最後の最後まで、少し先の未来にいる自分のためにできることをやり抜いたね。ここで君は、「ベストを尽くす」ことが、自分を信じてあげられる、大きな自信となることを学ぶ。
そしてその自信が背中を大きく押してくれて、自分らしく面接に挑めたね。自分の思いを言葉にして、落ち着いてしっかり伝えることができた。どの瞬間を切り取っても後悔はない。君は自分に勝ったんだ。そしてその上、なんと志望省庁から内定をもらうことになる。そして今贅沢にも「新しい環境が不安」という悩みを抱え、ドキドキしながら4月が来るのを待っているんだ。
改めて、1年前のワタシへ。
最後までベストを尽くし、自分の可能性を信じ続け、努力を実らせてくれて、本当に本当にありがとう。君は最後まで自分と戦った。常に崖っぷちで、負けそうになったこともたくさんあったけれど、それでも自分を信じ続けた。そして最後に自分に勝った。
どんな時も歩みを止めず、前に進み続けてくれてありがとう。そして夢を叶えてくれてありがとう。
本当に最後までよく頑張りました!!!!!!!