敬愛するブライアン・ワイルドスミスさんの絵
買ってよかったものといったら、ブライアン・ワイルドスミスのリトグラフ!!
我が家のリビングの壁を、彩ってくれています。
朝起きると、彼の絵がある。帰ってくると、彼の絵がある。
暮らしの中にいつも彼の絵があることは、私の小さな誇りです。
ブライアン・ワイルドスミスはイギリスの絵本作家です。しかもとても有名な。
絵本の土台を築いた人と言われた方で、その作品は日本でも愛されています。
なにしろ専門の美術館まであるのですから。
しかし、私が彼を知ったのは大人になってからでした。しかも古本屋での出会い!
この迫りくるトラの顔を見てください!
茂みからは、むせるような草の匂いがしませんか?
表紙を見て、強い衝撃を受けました。
「この人誰?天才じゃん!」と心の中でつぶやいたことを覚えています。
文章はほんのちょっぴりの絵本ですが、いらない、いらない!この絵があれば。
まず構図が大胆!アップと引きのバランスもすごくうまい。
何より色使いが本当にきれいで、見ていてぜんぜん飽きがこないのです。
何より、ブライアンさんが自分の目を通して感じた世界を、例えば光のつぶから葉の一枚まで、どう表現しようか、どんな画材を使おうかと、深く深く練っているのが伝わってくるわけです。
ぞうの他にも・・・
ライオンのちょっと眠そうな目と、なのに全身から出る王者のオーラ。
キツネの、ニヤリとした目つきとオレンジ色に輝く毛並み。
トビウオの、波間から現れて消える大群の躍動感。
などなど。
すべての絵を写真に撮って載せたいぐらいカッコいい動物や魚の絵。
えーっ、私どうして今日まで、この人の絵本を知らなくていられたの?
どうしてこんな素敵な絵本が1冊300円で買えちゃうの?
なんか申し訳ないみたい!
と、心の中で思いながらも、ちゃっかり彼の絵本「どうぶつ」と「さかな」を手に入れ、ほくほくした気持ちで家に帰りました。
そしてWikipediaで彼の経歴を見て二度びっくり。
もうすでにめちゃくちゃ有名な方だったのね・・・。
でもそのことが本当にうれしかったです。
この絵が認められない世界になんか、絶対に住んでいたくないもの。
さて、本題です。私がどこでこのリトグラフを買ったのか。
それはとある旅先でした。
私は目的の観光地に行くためバスに乗ろうとしていました。
しかしバスの到着が1時後だったため、駅前のデパートで時間をつぶすことにしたのです。
そしたら、なんと、なんとブライアンワイルドスミスのリトグラフが、販売されているじゃありませんか!!
彼が有名ではあるけど、旬な絵本作家ではありません。だからとても驚きました。
こんな旅先で出会えるなんて、なんという偶然。
しかもリトグラフだから、手を出せる値段。
美術品を気軽に買う人は、きっとたくさんいるでしょうけど、私は初めてだったから、ちょっとした心理ハードルがありました。
でもそれ以上に私はこの絵が気に入った。そばにいて欲しかった。
打算も計算もなく、ただ好きというだけで相手を見つめる初恋のような気持ちで、わたしはこの絵を買ったのです。
それにリトグラフというのが、ちょうどいいんだなあ。
原画はより多くの人に見てもらいたいと思うから。
もしわたしが原画を手に入れたら、絵を囲い込むことになっちゃう。
かといって自宅に不特定多数の人を招くのはちょっと・・・
まあそんな妄想はさておき、ブライアンさんのリトグラフを得られたことは、わたしにとっての小確幸。いえ、大確幸かな。
自分で自分に大金星をあげたい、コスパ最高の買い物でした。