[2021-021] 量子コンピュータが本当にわかる! ― 第一線開発者がやさしく明かすしくみと可能性
読了。量子コンピュータという難解でとらえどころの難しいテクノロジーについてとてもわかりやすく解説されており、必読ではないかと思います。3時間くらいでスイスイ読めます。
量子コンピュータについて知っておかねばならないと思ったのは、やはり現在の暗号化技術が量子コンピュータの実現によって解読可能になってしまう。そうなってくると、インターネットで一般的に利用されているとTLSなども無力化し、量子コンピュータで解読不能な暗号化技術を利用する必要がでてくるが、実際のところどうなのか?という事でした。現在の状態では、量子ビットの数を爆発的に増やすブレイク・スルーなどが無い限りは、20年くらいの期間において問題が無さそうということと、現在のコンピュータ技術もあつ数倍の能力アップは実現しそうという、ある意味では技術成熟期になって、私がIT業界で給料を頂いている間は、関係がなさそうだと思われます。ベイズが先っぽい。
それ以外には、おそらくこの先、量子コンピュータベンチャーみたいな企業が上場したりだとか、グーグルがーとか、アマゾンがーとか、中国がーとかいう情報が流れてきたときに、その発展状況について定量的に捉えることができる意味でも、この本は、コンピュータやインターネットのテクノロジーに興味がある人、その片隅で給料を得ている人にとっては、繰り返しになりますが、”必読書”ではないかと思います。