「試し行動」を自覚してうまく生きる
対人関係に悩む人は多い。
どこまで頼っていいのか甘えていいのか分からないから、度を過ぎて後悔したり、ひとりで全て抱えてしまったりする。
ひとつひとつ関係を築いていくしかないと言えばそれまでだが、その方法が分からないのだろう。
幼少期の発育
他者との距離感を掴むため、人間は発達段階で「試し行動」をとる。
およそ2歳前後になると、飲み物をこぼしたり、本を破いたり、わざと親を困らせて気を引こうとする。
これは「どこまで許してくれるのだろう?」「受け入れてくれるのだろう?」と愛情を確かめる行為であって、親はただ叱りつければいいものではない。
ここで子どもが愛情を感じ取って安心する経験ができないと、成長してからも「試し行動」をとる大人になってしまう。
発達不良な大人
もちろん、少々のことであれば問題はない。
お手本のように成長する人なんていないし、少し執着心が強いとか、頼るのが下手程度であれば、誰からも受け入れられる個性だろう。
実際、大人も「犠牲を払ってでも自分を選んでくれる」というシチュエーションに憧れを抱く人は多い。
少々のわがままを聞き入れてくれるなど、そこで愛情を測ることができるのはたしかだ。
しかし試し行動は度が過ぎると関係を壊してしまう。
「仕事を放ってでも会いにきてくれる」
「友人との先約よりも自分のわがままを聞いてくれる」
そうした極端な選択をすべき時も、もしかしたらあるのかもしれないが、何度も繰り返されるような関係であれば長続きしないだろう。
信じる姿勢を保つ
子どもの頃の経験から、「相手を信頼する」能力があまり発達しないまま、他者になんとなく不信感を抱いてしまっている人は多い。
本人の元来の性格というよりも、これは後天的なものだ。
つまり、これからの経験や本人の意識の持ち方次第で変えていくことができる。
きっと「試し行動」とか自分がなんとなく抱いている「不信感」に気づいていない人が多いのではないだろうか。
このnoteが気づきになってくれればいいのだが。
理由もなく不安感を抱いてしまうのは相手ではなく自分に問題がある場合がほとんどだ。
人を最初から全く疑うなとは言わない。
ただ、「試し行動」をしている自分を自覚し、相手を信じる姿勢をベースに生きることを意識してみてほしい。