目には目を歯には歯を
「目には目を歯には歯を」
この言葉は勘違いされたり、誤った理解をされていることが多い。
これは復讐を煽る言葉ではない。
「やり返すなら同等以上のことをするな」
「同等の見返りを得ることで終わらせろ」
といった意味合いであり、どちらかといえば、過度な報復を批判するものである。
やり返したい気持ち
何か被害を受ければ、仕返してやりたいと思うのは人間の一般的な感情だろう。
関係が構築されていて、「我慢してあげよう」「許してあげよう」と心優しい気持ちで対応する人もいるが、相手の行動に引っ掛かる気持ちがある時点で無理がある。
我慢を続けても、溜まりに溜まった鬱憤がいつかあふれるに違いない。
そうやって戻ることができないところまで進んでしまうくらいなら、受けた仕打ちを忘れないうちに小さくやり返したほうが、結果的に長く関係を続けることができるだろう。
同等のことをして許す
もちろん、同等の仕返しというのは難しい。
人によって何をされると嬉しくて何をされると嫌なのかはそれぞれなので、ただ同じことを仕返しても相手に何も響かない可能性もある。
それではきっと気が済まない。
そして当然のことながら、対等な関係であるならば、どちらか一方が許されてどちらか一方が許されない行動というのはあってはならない。
互いに、自分が相手に求めることは、相手からも求められると思って発言するべきだ。
そして二者間で「目には目を歯には歯を」の共通認識を持っておく必要があるだろう。
その上で同等の「仕返し」をするのだ。
一方が我慢し続けた末は
どちらかが我慢し続けたら、その関係は破綻する。
それでも、関係を続けたいと願うのならば、破綻するまでに積み重なってできた偏りをなくすための行動をしなければならないだろう。
それでも、できてしまった溝は綺麗には埋まらないし、過去にしてしまったことは消えない。
自分がこれからする行動も全て、ただ事実として残る。
できれば、最初から「仕返し」なんてせず「恩返し」の関係を築いたいところだ。