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ミンユンギの失恋の話

SUGAとして世に出した曲の中には、恋人や好きな人に対する想いが描かれているものもあります。

初デートを思い返しては後悔をしたり
愛する人を引き留めたくて足掻いたり
愛憎という相反する想いに苦しんだり
忘れられない相手をずるずると引き摺ったり
冷め切った関係に終止符を打ったり

曲のテーマによって描かれ方は異なるものの、どれもユンギさんの激重な愛が垣間見えます。

それにしても並べてみると、彼のプロデュースしたラブソングは失恋の曲ばかり。
経験を歌にしていくバンタンだからこそ自分自身とたった一人の好きな人の話になると、そうならざるを得ないのかもしれません。

ユンギさんのラブソングは、誰もが経験し得る切なさや虚しさがやけにリアルに描かれています。
人並みの恋愛をしたからこそ書ける歌をARMYへ届けてくれることもまた、彼からの愛なのではないかとも思えます。

今日は、ユンギさんが描いた儚い青春の一欠片の話を少し。




고엽(Autumn Leaves)


떨어져 날리는 저기 낙엽처럼

落ちて飛ばされる あの落ち葉のように
힘없이 쓰러져만 가 내 사랑이
力なく消えていく 僕の愛
니 맘이 멀어져만 가 널 잡을 수 없어
君の心が離れていく 君を掴めない
더 더 더 잡을 수 없어 난
もう掴まえられない 僕には
더 붙들 수 없어 yeah
もう引き留められない

저기 저 위태로워 보이는 낙엽은 우리를 보는 것 같아서
あの壊れてしまいそうな落ち葉は 僕たちを見ているみたいで
손이 닿으면 단숨에라도 바스라질 것만 같아서
手が触れたら一気に崩れてしまいそうで
그저 바라만 봤지 가을의 바람과 같이
ただ見つめてばかりいた 秋の風とともに
어느새 차가워진 말투와 표정
いつの間にか冷たくなった口調と表情
관계는 시들어만 가는 게 보여
関係はただ枯れていくだけ
가을 하늘처럼 공허한 사이
秋の空のような空虚な関係
예전과는 다른 모호한 차이
昔とは違う曖昧な差違
오늘따라 훨씬 더 조용한 밤
今日に限っていつもより静かな夜
가지 위에 달린 낙엽 한 장
枝の上にぶら下がる落ち葉一枚
부서지네 끝이란 게 보여, 말라가는 고엽
壊れたみたい 終わったんだな、枯れていく枯葉
초연해진 마음속의 고요
超然とした心の中の静けさ
제발 떨어지지 말아주오
どうか落ちないで
떨어지지 말아줘 바스라지는 고엽
離れないで 粉々になっていく枯葉

내 눈을 마주치는 너를 원해
僕と目が合う君を望んでる
다시 나를 원하는 널 원해
また僕を望む君を願ってる
제발 떨어지지 말어
お願い 離れないで
스러지려 하지 말어
消えたりしないで
Never, never fall
絶対に離れないで
멀리 멀리 가지 마
遠くへなんか行くなよ

Baby you girl 놓지 못하겠는걸
愛しい君 手離せないみたい
Baby you girl 포기 못하겠는걸
愛しい君 諦められないみたい
떨어지는 낙엽들처럼
離れていく落ち葉のように
이 사랑이 낙엽들처럼
この愛が落ち葉のように
Never, never fall
離れないでと願っても
시들어가고 있어
枯れていくんだ

모든 낙엽은 떨어지듯이
全ての落ち葉が離れていくように
영원할 듯하던 모든 건 멀어지듯이
永遠のように思えた全てのものが遠ざかっていくように
너는 나의 다섯 번째 계절
君は僕にとって五つ目の季節
널 보려 해도 볼 수 없잖아
君に会おうとしたって会えないだろう
봐 넌 아직 내겐 푸른색이야
ねえ 君はまだ僕にとっては青いんだよ
마음은 걷지 않아도 저절로 걸어지네
心は整理がつかなくても 自然と進んでいく
미련이 빨래처럼 조각조각 널어지네
未練が洗濯物のように バラバラと干されていく
붉은 추억들만 더러운 내 위에 덜어지네
赤い思い出だけが 汚れた僕の上に降ってくる
내 가지를 떨지 않아도 자꾸만 떨어지네
僕の枝を揺らさずとも とめどなく落ちていく
그래 내 사랑은 오르기 위해 떨어지네
そう 僕の愛は上がるために落ちていく
가까이 있어도 나의 두 눈은 멀어지네 벌어지네
近くに居ても僕の両目は遠くへ引き裂かれる
이렇게 버려지네
こうやって 捨てられる
추억 속에서 난 또 어려지네
思い出の中で 僕は幼いあの頃に戻る

Never, never fall yeah
秋なんか来ないで
Never, never fall yeah
何があっても離れないで

내 눈을 마주치는 너를 원해
僕と目が合う君を望んでる
다시 나를 원하는 널 원해
また僕を望む君を願ってる
제발 떨어지지 말어
お願い 離れないで
스러지려 하지 말어
消えたりしないで
Never, never fall
絶対に離れないで
멀리 멀리 가지 마
遠くへなんか行くなよ

왜 난 아직도 너를 포기 못해 난
なんで僕はいまだに君を諦められないのかな
시들어진 추억을 붙잡고
枯れた思い出を握りしめて
욕심인 걸까? 지는 계절을 되돌리려 해
欲張りなのかな?過ぎる季節を巻き戻そうとしている
돌리려 해
元に戻そうとしている

타올라 붉게 활활
燃え上がる 赤くメラメラと
다 아름다웠지 우리의 길 위엔
何もかも美しかった 僕たちの道の上は
근데 시들어버리고
でも枯れてしまって
낙엽은 눈물처럼 내리고
落ち葉が涙のように降って
바람이 불고 다 멀어지네 all day
風が吹いて全て遠ざかっていく 一日中
비가 쏟아지고 부서지네
雨が降りしきって 粉々になっていく
마지막 잎새까지 넌 넌 넌
最後の葉っぱまで君は 君は

내 눈을 마주치는 너를 원해
僕と目が合う君を望んでる
다시 나를 원하는 널 원해
また僕を望む君を願ってる
제발 떨어지지 말어
お願い 離れないで
스러지려 하지 말어
消えたりしないで
Never, never fall
絶対に離れないで
멀리 멀리 가지 마
遠くへなんか行くなよ

Baby you girl 놓지 못하겠는걸
愛しい君 手離せないみたい
Baby you girl 포기 못하겠는걸
愛しい君 諦められないみたい
떨어지는 낙엽들처럼
離れていく落ち葉のように
이 사랑이 낙엽들처럼
この愛が落ち葉のように
Never, never fall
離れないでと願っても
시들어가고 있어
枯れていくんだ

Never, never fall
散ってしまわないで
Never, never fall
離れていかないで


Produced by SUGA, Slow Rabbit
[SUGA, Slow Rabbit, Jung Kook, ”hitman”bang, Rap Monster, j-hope, Pdogg]


以上が今日のお話のメインとなる고엽(Autumn Leaves)の歌詞となります。

それではここからこの曲を通して実際に制作にも携わっている彼らの失恋について、そしてなにより思わず聴き惚れてしまうこの曲の魅力について考えてみたいと思います。



アルバムについて

고엽(Autumn Leaves)は2015年11月30日にリリースされたBTSの4th Mini Album <화양연화 pt.2>の収録曲です。

'화양연화 pt.2' Album tracklist 
@bts_bighit Twitterより

花様年華pt.2は全体を通して、自らの力で進み出そうとする力強さと今にも何処かへ消えてしまいそうな儚さが感じられます。

前作のタイトル曲からグループとしての人気が急速に上がってリリースされたものであり、メンバーそれぞれの心境の変化も少なからず影響しているのではないでしょうか。
また、それぞれの曲の雰囲気からは情熱、不安、自信、寂寥、といったようにかなりちぐはぐで不安定な様子が伺えます。

トラックリストと子供と大人の狭間の年代特有の心の在り方が見事にリンクしていて、一見すると統一感のないテーマの楽曲たちですが順番に流せばとても聴き心地が良いです。




歌詞について

曲のタイトルである고엽(コヨプ)は日本語訳すると枯葉という意味になります。英語タイトルはAutumn Leavesですが、고엽を直訳してDead Leavesと呼ぶARMYもいらっしゃるようです。

歌詞をみてみると、自分への気持ちがなくなってしまった恋人の心をどうすることもできない虚しさやそばに居てほしいという願い、いまだに愛する恋人との思い出に縋りながら取り戻そうともがく深い未練が感じられます。

離れていく恋人を散っていく枯葉になぞらえて表現するところが実にお洒落ですね。


曲の前半は主にSUGAパート。この部分の歌詞からは、曲の中の主人公()と恋人()が現在どのような立ち位置にあるのかが鮮明に浮かび上がってきます。

今にも散ってしまいそうな乾いた葉っぱは、今にも別れてしまいそうな乾いた関係と。少し肌寒くなってきた秋の風は、次第に冷えてきた自分たちと。静かな秋の空は、恋人同士でありながらも味気ない空っぽな空気と重ねられています。

曲の始まりにはもう引き留められないと諦めているかのような歌詞が並んでいて「もう終わるんだな」と別れゆく自分たちをどこか俯瞰して眺めているようですが、お願いだから離れないでくれと願うところからは自分から離れていってしまう愛する恋人に縋っているようで、大人になりきれず微かに残る幼さゆえの未練がましさがあります。

頭では分かっていても愛する恋人を手離したくない、という虚しさが全面に出ている歌詞ですが、特に「가지 위에 달린 낙엽 한 장(枝の上にぶら下がる落ち葉一枚)」という部分は『The Last Leaf(最後の一葉)』が思い出されます。

「最後の葉っぱが散れば、私も死ぬだろう」と乾いた枯葉に自分の姿を重ねる主人公と、散りゆく枯葉に自分たちの関係を重ねるこの曲の主人公はどこか似ているようにも思えますね。

ただ、ラスサビ直前のj-hopeパート「마지막 잎새까지 넌 넌 넌(最後の葉っぱまで君は 君は)」から伺えるように、きっと恋人はどんなに縋ったって容赦なく枯葉を散らしてしまうのでしょう。


ちなみに、歌詞の中で幾度となく登場するfallという単語には「落ちる」などといった動詞の意味の他に「」という名詞の意味もあります。

歌詞を読んでくださった方の中には「Never, never fall」の訳が引っかかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この部分は全て異なる和訳としましたが、明らかに意訳しまくっていますね?
ただ、祈るように何度も繰り返すこの言葉には何通りもの意味が含まれているのではないかと感じられたため、思いつく限り表現してみました。

2番から始まるRMパートは、季節について初めて言及している部分であり、季節によって姿を変える葉っぱの様子と自分の想いを重ねています。

自らの未練をいまだ青々としている葉っぱになぞらえ、会いたくても会えない恋人を存在しない五つ目の季節と表現するRMによるテーマに沿ったロマンチックな言葉選びは流石の詩的センスとしか言いようがありません。
(彼のもつ季節観は花様年華以降の楽曲にもかなり大きな影響を与えていますが、それはまたの機会といたします。)

このパートの歌詞は特に「봐 넌 아직 내겐 푸른색이야(ねえ 君はまだ僕にとっては青いんだよ)」という部分から残された“僕”の想いが感じられます。

君は遠く離れてしまって、僕がどんなに願ってももう一度隣に立つことは叶わない
けれど僕はまだ相変わらず君のことを愛している

といった雰囲気でしょうか。

曲全体にマッチした未練たっぷりな表現ですね。
SUGAパートで描かれた秋の様子と重ねて「僕にとってはまだ“秋”じゃない」という部分を訳に込めたことは伝わりましたでしょうか?


さてここからは怒涛のRMクオリティ。
心は整理がつかないままでもどうすることもできない“僕”の諦めが見えてきます。

頭の中はぐちゃぐちゃだけど、むりやり整理させるかのように時が流れていく
関係が悪化したときの記憶は、純粋に愛するだけのことが叶わなかった僕には鮮明で
僕は望んでいないのに、どうすることもできない
君を愛する気持ちは上へ行くために捨てていく
君が戻ってきたって僕は君のことを求めたりはしなくなる
そんな風にこの愛情を捨てていく
君のことは、思い出として残すから

마음은 걷지 않아도〜」以降の歌詞はこのように解釈しました。
ここだけ徐に毛色が違うのがどうしても気になってしまいます。
表現はとても詩的ですが、解釈してみると当時注目株の筆頭だったアイドルの歌詞にしてはあまりに生々しい。

特に「그래 내 사랑은 오르기 위해 떨어지네(そう 僕の愛は上がるために落ちていく)」という歌詞、私にはほぼそのままの意味でしか解釈することができませんでした。
ただ、あまり言い過ぎても邪推でしかないので程々にしておきますね。




さて、このRMパートの後半部分以外は

僕はまだ君のことを愛しているけれど、次第に冷え切った関係になり君が僕の元から離れていく

という様子が描かれています。
そして고엽のテーマは、間違いなくそちらにありますね。

それにしてもこの構図、SUGAの手掛けた楽曲にしてはあまりに見覚えがあります。
しかしそれもそのはず。
Trivia 轉:Seesawでも全体を手掛けてないLove is not overでも同じ構図だから。

離れていくのは、全て“君”から。
“僕”はどんなに愛していても、想いは届かない。

リリースされる年や曲自体のテーマが異なっていることもありその出来事に対する“僕”の反応や行動は違いますが、相手から離れていく失恋という根底は変わりません。

ユンギさんがこれまでの人生でどのような恋愛を経験してきたのかはどうやったって知ることはできませんが、曲に何度も何度も描かれる苦悩からは彼の愛情深さが感じられます。

繰り返す部分も多いですが、この曲の場合で“離れていく君”に対する主人公のアクションとして最もベースとなっているものは

諦めようとしたってどうしても忘れられることができず、恋人が離れていってもなお“楽しかったあの頃”に戻りたいと願っている

ではないかと考えています。


間違いなく言えるのは、ユンギさんの描くラブソングでは、一度も自分から離れようとなんかしてないということ。
彼にとっての好きな人はどんなときでもそれだけ深く深く愛しているということが、ひしひしと伝わってきます。


歌に滲み出るこういった感性は人間性を写し鏡のように表現していると思っています。
この曲に滲み出る主人公の人間性は、まさしく曲を作ったユンギさんの人間性そのものであると言えるでしょう。




楽曲について

ここからは音楽についての専門的な知識が無いことを前提として、この楽曲の音楽的な魅力について少しだけお話ししていきます。

고엽という曲の中では、全体を通して枯葉が舞い落ちるような音が繰り返されることが印象的です。
電子オルガンのようなポコポコ&カサカサした響きは乾いた葉っぱと似た色を感じます。

4拍子のうち3拍目にスネアらしき音があり終始しっとりとした曲調ながらそこにも乾いた葉っぱの雰囲気があります。

スネアって枯葉を踏む音に似てる。
だからこそ、なんだか枯葉が降る中ゆっくり落ち葉を踏みしめて歩くような雰囲気になるのかもしれません。

しかし、私は고엽という曲に対して落ち葉以上に抱いているイメージがあります。


それは、です。

イントロはジョングクの切なげなコーラスが入ることにより、聴いた瞬間から「あ、これはそういうやつだ」と分かる仕組みになっています。

でも、絶対にそれだけではないです。
だってなんかものすごくエフェクトがかかっているじゃないか。

靄がかかったような、内側から滲むような、なにかに飲み込まれているような。なんだかユラユラしたエフェクト。
さらにこのコーラスと共に流れる音はユラユラどころかぐわんぐわんしています。

水の中から聴こえるようなコーラスの声と波のようなイントロは、不明瞭な自分の行く先と繰り返される苦悩であるかのようにも見てとれます。
歌詞の意味が分からなくたって、なんだか苦しそうな最初の3秒で「あ、これはそういうやつだ」と気づくことができるでしょう。

曲の始まりからたった数秒で掴んでくるあたり、ミンPDらしさが顕著に表れていますね。


このユラユラした波紋のようなエフェクト、実はサビ以外の全ての部分にずっと居るんです。
葉っぱを踏むようなスネアの隣で、ずっと水面が揺れてるイメージ。

主人公がモヤモヤウダウダしている雰囲気が、音だけでも鮮明に浮かんでくるようです。

さらにこの曲のすごいところはずっとユラユラした音がベースにありながら、パートによって前に出る音が変わるところだと思います。
音の名称が分からないためここでは省略いたしますが、意識して聴いてみると曲調ごとに中心となる音が変化していることが分かるかと思います。

ただ、その中でも特別印象深いのはVパートであるブリッジ部分。
このパートはサビの前半「멀리 멀리 가지 멀리 멀리 가지 마(遠くへなんか行くなよ)」の最後の音からさらに2音低い音が付け加えられ、一瞬完全に無音になってから始まります。

そもそもブリッジ直前のこのパート、同じ歌詞でも別の部分より独り言っぽさが一際強いです。

だから、行くなって……

って虚空へ手を伸ばしてしゃがみ込んでしまうようなイメージ。

この音が下がり消える流れは、あの自問自答するようなブリッジへの導入としてこれ以上ないくらい最高のパスを出していると言えるのではないでしょうか。
まるでそこまでのストーリーが一旦フェードアウトしていくような構成になっていることにより、聴いている側も一呼吸置いてからブリッジに聴き入ることができます。


さらに手拍子をしてみると分かりやすいのではないかと思いますが、チョンジョングクは拍よりも若干遅らせてテンポをとっています。
このようにリズムを手玉に取るような技法(フェイク)は、メンバーの中でもRMSUGAがよく使っているもののひとつでもあります。

この技法におけるタイミングはもう歌っている人のセンスでしかないものなので、流石としか言いようがありません。
あの切なさや虚しさ、胸が苦しくなるほどのどうしようもないくらいの人間臭さは詰め込まれた技術によるものも大きいのでしょう。

黄金マンネの華麗なフェイクから繋がる唯一のVパートは、自問自答を繰り返し改めて自らの想いを確認しているような歌詞と共に進んでいきます。

揺らいでいた波紋の真ん中(苦悩の核心)に辿り着いたかのようであり、どこか不思議な落ち着きがあります。

ブリッジが中々重要なポイントとなることの多いバンタンの曲の中で、ハッキリと水音が響くこの曲もそれは例外でないでしょう。
고엽という曲は葉っぱ両方があってこそであることが分かります。

とにかくずっとモヤモヤしている感じとか心の中ではずっと泣いてる感じがありありと浮かんできて、個人的に最も好きなパートです。


またこの曲において、最後のJIMINのコーラスは必要不可欠であると言えます。
花様年華期の彼は現在とは違ってまだ高音を少し苦しそうに出していますが、だからこそ苦しくて切ない曲の最も表現したいところがより一層際立っていると思います。

ラスサビに畳み掛けるように上から重ねるコーラスは人間臭さが最も強いです。
色々悩んだけど、やっぱり離したくない
と叫ぶようでどこまでも切ない。

開始3秒で掴んでくる、という話をはじめにしましたが、曲の最後にはピアノの音と遅れて響くベース音で締め括られます。
本当に、最後の最後まで未練たっぷり。

曲いっぱいに散りばめられた切ないポイントは、一つひとつ紐解いていくとあまりに精巧すぎて舌を巻いてしまいます。
きっと私には見つけきれていないポイントもまだまだ沢山あることでしょう。



まとめ

今回紹介させていただいた고엽(Autumn Leaves)から、この曲を中心で作ったユンギさんが離れていく恋人へどのような想いを抱くのか、そしてそれを音楽としてどのように表現したのかを知ることができました。

他の曲でも描かれる構図でもある、ユンギさんの曲独特の失恋模様。
離れていくのがいつだって“君”であることから、彼がどのような恋を経験していたのかに思いを馳せずにはいられなくなります。

書いているうちに結局この曲の好きなポイントを語るだけになってしまったような気もしますが、このnoteから自分の大好きな고엽を愛してくれる人が少しでも増えるといいなと願っております。


ここまで長々とした文を読んでいただきありがとうございました。
また次のお話でお会いしましょう。