自己紹介ならびにリアル生イギリス英語 vol. 1「イギリス人の『a』発音」
はじめまして、現在イギリスはロンドン郊外に在住3年目のパーリーメイです。本名はマイコと言うのですが、初めて海外で暮らすことになった高校時代より、自分の名前は英語圏では間違えられやすい、あるいは言いにくい読み方なんだと初めて気付かされました。
というのも、音で「マイコです」と紹介すると、「おー、マイコーね。」と、妙に納得されて安心していると、ある日かなり年下の下級生に名乗ると「プッ。」と、謎の吹き出し音が。どうしたんだろう、と不思議に思っていると
「マイコー・ジョーダン?アハハ、変なの〜」
と、まだ正直な小学生に笑われてしまったのです。お陰さまで、その時初めてマイケル・ジョーダンやジャクソンのマイケルは英語でマイコーと読む、という初歩的な事を知りました。なんせ、当時は日本の受験戦争を生き抜き、やっと自由を謳歌できる、と思っていた矢先にいきなり海外のインタースクールに放り込まれ、イエスかノーかも答えられない身という訳で、致し方なし。
一旦気付いてしまえば、尊敬すべき諸先生方も、私のことを 「Michael マイケル君」とフツーに呼んでいる事が明白でした。これは思春期の乙女には結構ショックな事で、その後の人生において些細ではありますが、ビミョーに気になる問題となっていくのでありました。
そこで、「あの〜、Maiko ですが・・」と書いて見せると
大抵「オー!ごめんごめん、メイ〜コ〜、だったね」テヘッと、皆ちょっと照れ臭そうに直してはくれるのですが、いやいやいや、それも違うから。と、今であれば日本語読みに近い英語綴りなどを思い付きますが、まだ英語が全く分からなかった当時は解決策が思い浮かばず。結局、その学校ではマイケル君で通し、幸いにも転校の機会があったので、これ幸いと次の学校からは Mai と名乗るようになりました。まさか、社会人にもなっていないのに、本名ではないニックネームのようなもので暮らしていくとは、日本にいた頃は思いもしませんでした。
その後は日本で大学に入ったり、卒業後はまた海外に出たり、それ以降に出会う外国人に対しては常に Mai マイ一辺倒で通してきたのですが・・いずれも非英語圏だったのが違ったのでしょうか。それとも、イギリスはとりわけ通じないのでしょうか。
ここへ来て、「もう大丈夫」と自分で自分にお墨付きをしていた Mai が通じない、という想定外の事態に。
皆さん、「メイ〜コ〜」のメイになるんですよね。まぁ、その法則から言えば、なぜ高校時代の外国人には Mai がメイとされなかったのか、という新たな疑問にぶつかるのですが。とにかくイギリスでは、音で無理やり覚えてもらわないとマイとは読んで貰えませんね。たった二文字で平音で、こんなにラクな発音なのに!と思うのは日本人的発想なのか、ネイティブにはこの抑揚のない感じがかえって覚えづらいようです。
なかには、メールのやり取りで何度も末尾で「Mai より」と名乗っているにも関わらず、毎回「親愛なる May へ」と打ってくるツワモノのフランス人ママもいます。しかも、これまた理解できないのが、フランス語にはむしろ私の名前まんま、Mai という五月を意味する言葉があり、発音もそのままマイなのに!です。英語ネイティブというより、欧州では通じない、という事なのでしょうか。
私が来英したのは2017年、時は、今年惜しくも退陣を強いられたメイ政権の時代。もはや初めから May と名乗っておけば良かった、と激しく後悔する日々。そこでこちらの note では今からでも遅くはない、と「メイ」と名乗ることにしたのです。
長い前置きになってしまいましたが、副題のテーマ
「イギリス人の『a』発音」について
イギリス英語と言えば、まっ先に思い浮かべるのがあの、日本人には少々不思議に可笑しく聴こえてしまう⁈「カーント (can’t )」ではないでしょうか。これまでイギリス人には二人しか出会った事がなく(うち、一人はアメリカ英語話者)、「カーント (can’t )」は映画などで聞き、私にとってはイギリス英語を真似する唯一のネタだったのですが、
言ってます。
ホントにカーンカーン言ってます!!
Mai もア発音してよ・・。
けれど、同じ a 発音でも、何故か言葉によってメイのように、突然アではなくなったりします。例えば、「カーント (can’t )」の逆の「can」はカンと言わずに普通にキャンと言います。けれど。けれど、ですよ?
缶のカン、can は、「カン」と言います!!!(アメリカ英語のようにキャンではない。)ヤヤコシ!!
まぁ、そもそもイギリスでは缶のことはあまり can ではなく、ほとんど tin なので、さほど不便は被りませんが・・。(何故カンも使うのか、私は未だ解明できておらず。)
ちなみに、こちらで出産したママ友の娘さんは、始めからメイと読んで貰えるように、あえて Mai と名付けられています。お部屋のネームプレートを見つけて、「あー、私とおんなじ〜」と言ったら「これでメイだよ」と言われて、ナルホド〜〜!と、妙に納得したのでありました。
以上、note では特に英語を紹介するつもりは全くなかったのですが、たまたまこの名前の由来から派生して、思いつきました。基本的にはイギリス暮らしの事を書くつもりですが、こうして現地英語も随時アップしていきたいと考えているので、応援よろしくお願いします。
なお、私が紹介する英語は、使い方を仔細に調べたと言うよりは、個人的な体験から感覚的に解釈したものです。その為、ニュアンスやそもそもの使い方自体、間違っている可能性もありますが、言葉自体は日常生活において『実際に使われた』本場モンの生英語です。日本にいるだけではなかなか知り得ない単語、言い回し、私みたいに英語がサビついてあまり得意ではない、日本人が思いつかないような発想を、参考程度にご紹介していきます。