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#119 アルツハイマー病、4割「誤診」!?

こんにちは
tatsuyaです。

本日は、「アルツハイマー病の診断の難しさ」についてのニュースを紹介したいと思います。

アルツハイマー病、4割「誤診」 熟練医師でも診断難しく 検査技術の向上課題

認知症の代名詞であるアルツハイマー病と診断された患者の約4割に誤診の可能性があることが最近の研究で分かってきた。有効な検査技術が確立しておらず、ベテラン医師でも症状が似ているほかの病気と見分けるのは難しい。高齢化で認知症は増加を続ける。適切な治療には正確な診断が欠かせない。手軽で信頼性が高い検査技術の開発が必要だ。

厚生労働省のまとめでは、アルツハイマー病は国内の認知症患者の約7割を占める。脳内に原因物質とされる「アミロイドベータ」と「タウ」という2つのたんぱく質が過剰に蓄積するのが原因と考えられており、病気が進行すると脳が萎縮する。認知機能が低下して、記憶障害などが起きる。

約3万人分の脳組織を保存する世界最大級の脳バンクを抱える新潟大学脳研究所は、患者ら計558人の協力を仰ぎ、脳脊髄液を分析した。アルツハイマー病の原因物質の蓄積を推定したところ、患者の4割は別の病気の可能性があることが分かった。

誤診が起きるのは公的保険の対象となる診断法では、精度に限界があるためだ。患者や家族への問診、認知機能を測るテストなどをもとに主に症状から診断する。アルツハイマー病と似た症状の病気と見分けが付きにくい

診断の難しさは海外の研究でも明らかになっている。米国でアルツハイマー病と診断され、その後、亡くなった高齢患者447人の脳を調べた研究では、アルツハイマー病による脳の異常だけが見られたのは3%のみだった。8割近くは血管性認知症やレビー小体型認知症など別の病気を1つ以上併発していた。症状の原因としてどの病気の比重が高いか、判断は困難だ。

もっとも、これまでは他のタイプの認知症と誤って診断されても大きな問題にはなりにくかった。しかし、アルツハイマー病の進行を抑える世界初の治療薬「レカネマブ(製品名レケンビ)」などの登場で状況が変わった。エーザイと米バイオジェンが開発したレカネマブは原因物質のアミロイドベータに作用する。

早期のアルツハイマー病患者に投与すれば病気の進行を遅らせられる。臨床試験では18カ月後の認知機能の低下を27%抑え、症状の進行を7.5カ月遅らせることを確認した。早い段階での正確な診断が求められる。特に最初に患者を診る一般の病院での診断が重要になる。

高齢化は認知症をより複雑にする。加齢によって、血管が詰まって起きる血管性認知症やレビー小体型認知症にかかりやすくなる。今後、認知症のタイプごとに治療技術が開発される可能性もある。

健診施設や地域の病院でも扱える血液検査の技術を開発できれば、健康診断にも活用できる。量子科学技術研究開発機構(QST)は製薬企業と連携し、血液検査技術の開発を進める

27年をメドに血液などから、脳内の原因たんぱく質の蓄積具合を調べる技術を開発する。医療機関で臨床研究を進めて実績を積んでから、30年頃には医療機器として承認を得て普及させる。実現すれば、無駄な投薬や検査を減らすことができ、医療資源の効率的な配分につながる。

2024/09/02 日本経済新聞


 レカネマブの登場により、早期診断の必要性が増しました。それにより、あたらめてアルツハイマー病の診断の難しさが露呈してきたということのようです。

 血液検査で標準的に行えるようになるために、30年を目安に普及させていくとのことであるが、あと6年後である。




以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

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