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#73 【地域ケア会議】介護の理学療法士としてに参加してみて

こんにちは
tatsuyaです。

本日は、「介護分野の理学療法士として地域ケア会議に参加した」ことについて感じたことを整理していきたいと思います。


1.地域ケア会議とは

  介護保険制度の一環として行われる会議でありまして、市町村の職員とケアマネジャー、医療・介護の専門職が個別のケアプランを通して、課題の抽出や解決を話し合う場であります。個別事例を積み上げることで地域課題の整備を行なっていくことが目的であります。

2.介護領域で関わる理学療法士として参加

 これまで、病院勤務していた時も医療従事者として地域ケア会議に数年にわたり関わってきた経験がありましたが、この度は介護分野に関わっている状況での理学療法士として参加しました。

 当地域では、地域ケア会議の参加者は県理学療法士会がとりまとめております。市町村から県理学療法士会に依頼があった上で、県士会が市町村に割り振りを行っている形になっています。

 派遣要件は、【地域ケア会議推進リーダー】を取得している理学療法士が対象となっています。

 周辺市町村の名簿をみると、ほとんどが病院勤務(医療機関)の方となっており、理学療法士においては介護分野からの助言者の参加は少ない状況です。
(作業療法士は、要件が違うのか介護分野の方も多く参加している状況です)

3.視点の違い

 地域ケア会議は、重症化予防の観点でケアプランの検討を行うことが少なくないのですが、要支援〜要介護2くらいまでの比較的軽介助者が検討事例にあがることが多い状況です。

 私の派遣先の市町村は、地域ケア会議の2〜3日前に資料が送られてきて、ある程度読みこみを行なってから参加する形になっています。

 改めてケアプランの読み込みを行なった時に、医療従事者として参加していたときと今回参加した時での圧倒的な認識の違いがあることに気付きました。

①要支援者生活イメージがほとんどできていなかったこと
②ケアマネジャーさんと利用者さんの関係性を
ほとんど理解できていなかったこと③要支援者の保険内での介入の実際についてほとんど理解できていなかったこと 

を実感しました。


①要支援者生活イメージがほとんどできていなかったこと

 医療現場にいると要介護になられる方は多くいらっしゃったので、介護が必要な方・介護度がどの程度だとどのような状態になるかはなんとなく想像できる状況でありました。
 しかし、要支援の方と関わることは多くなかったので、要支援の方の実際のイメージは介護現場に身を置いたことで大きく変わりました。
 もちろん、ほとんどご自身で行える方が多い一方、介護が必要な状況にいつなってもおかしくない方も相当数おられることがわかりました。

②ケアマネジャーさんと利用者さんの関係性をほとんど理解できていなかったこと

 要介護者の場合、ケアマネージャーは利用者さん宅に月に1回以上、必ず訪問してモニタリンク(状況確認)を行う必要があります。
 その反面、要支援者の場合は、3ヶ月に1回以上の訪問で良いことになっていますので、特に問題がなければ面会する回数はおおよそ限られてしまうことになります。
 ここの部分を私は理解しておらず、地域ケア会議での助言内容もケアマネジャーに対して、直接対象者に支援するようなことを言ったことがあったと反省したところでした。

③要支援者の保険内での介入の実際についてほとんど理解できていなかったこと

このような方がいました。

日常生活全般に自立しており介護は必要ない。
体重が増加傾向であり、疾病管理が不十分な状況。
通リハに週2回通っている。

 通リハでは集団での介入となり、持久力運動など個別対応が必要な場合も、なかなか介入が難しいのが現状であるかと思います。

 要支援は限りなく自分で行うことを求められていますが、できていないことが多いことも少なくありません。

 本来、要支援認定者をなるべく要介護にならないようにケア・対応しなければいかないはずが、介護保険内での対応はむしろ縮小傾向であり、要介護者に比重が多くなっている印象をうけています。


4.要支援者はどこへ

 近年、介護予防の取り組みが盛んになってきていると感じます。

 地域のおける一般高齢者(元気な方)の介護予防は普及してきており、要介護の方のリハビリテーションも通所リハ等でのリハ職の人員は求人情報などみても補充されつつあると感じます。

 一方要支援者は、どちらにも転ぶことが難しい位置付けになっていると感じ、要支援者への対応をもっと議論・検討すべきだと感じました。

これは、医療現場にいたときは紙面上では耳にする話ではあったが、実際に介護の現場に身を置いてから現実をつきつけらたように感じました。


保険内(総合事業も含む)・外で対応を検討していきたいと思いました。


以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。

それではまた、次回お会いできれば嬉しいです。

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tatsuya@(通所介護×介護報酬)/理学療法士
「制度に関して興味がでた」「介護保険をもっと知ってみたい」と思っていただけましたらサポートをして頂けるとありがたいです! 今後も介護報酬の改定が施設にとって少しでもプラスになるように継続して行なっていきたいと思いますのでよろしくお願いします!