
#264 多過ぎ?歯科医、初の減少
こんにちは
tatsuyaです。
本日は、「歯医者の減少」についてのニュースを紹介したいと思います。
多過ぎ?歯科医、初の減少 医院偏在、地方は不足 高齢者の受診困難に
国内の歯科医師の数が初めて減少に転じた。半世紀前に大量に育成したベテラン層が引退し始めたためだ。歯科医院は「コンビニよりも多い」と過剰が指摘されてきた。歯学部の定員抑制で若手の数は細り、今後も歯科医の減少が続く。偏在が深刻で、山陰や北陸などの地方で不足しつつある。今後、住民が歯科診療を受けられない地域が広がる恐れがある。
2024年に厚生労働省がまとめた調査によると、全国の歯科医の数は10万5267人(22年末)と、前回調査(20年末)から2000人強減った。1954年の統計開始以来、初めて減少した。
70年代に大量育成 高齢になり引退
70年代は国を挙げて歯科医を増やした時期だ。60年代後半に虫歯の患者が急に増えた。高度経済成長によって戦後の貧しい時代を乗り越え、食生活が豊かになった。その結果、子どもは砂糖を含む甘い菓子などを食べる機会が増えた。一方で歯磨きの習慣付けなど虫歯の予防は遅れていた。
これを受けて全国で大学の歯学部や歯科大学の新設が相次いだ。日本歯科医師会の資料によると、政府は69年に人口10万人当たり30人台だった歯科医を同50人に増やす目標を掲げた。歯科大学などの入学定員を短期間で約1100人から3000人超に増やした。その効果で84年に10万人当たり52.5人に増えた。だが、今度は過剰が指摘された。87年に旧文部省が定員を約20%削減する目標を打ち出した。98年には旧厚生省がさらに約10%減らす方針を出した。
現在、歯科医の国家試験の合格者数は年約2000人と横ばいが続く。一方で1970年代に働き始めた世代の多くが70歳代以上になり、年約3000人が引退している。新たに歯科医になる人の数と引退する人の数を差し引きすると年1000人程度減り続ける。
24年9月末時点の歯科医院の数は約6万6000施設で、依然としてコンビニより多い。足元の課題は総数よりも偏在だ。22年末に人口10万人当たりの歯科医が最も多いのは東京都の120.3人で、徳島県と福岡県が続く。最少は滋賀県の58.8人で、山陰や北陸も少ない。東京都と滋賀県の差は2倍強に達する。
歯科医が不足する地方は介護施設などへの訪問診療に手が回らない。医療機関へのアクセスが難しい高齢者が十分に歯科診療を受けられていない懸念がある。診療を受けられなければ、虫歯や歯周病が悪化して歯を失いかねない。摂取できる食材の種類が少なくなって栄養に偏りが出る。食物をかんで飲み込む力が衰えれば、死に至る場合もある誤嚥(ごえん)性肺炎にかかるリスクが高まる。
歯科医が減る一方で、65歳以上の患者数は40年代まで増え続ける。国の動きは鈍い。厚労省は12月、内科や外科などの医師が少ない地方で働く医師の人件費などを支援する偏在対策を打ち出した。地方大学の医学部などが地元で働く医師のための枠を設ける場合も多い。
歯科医の偏在対策に関してはまだ議論が進んでいない。歯科医の総数は多いとみなされており、偏在への危機感が薄い。大学を所管する文部科学省の担当者は「地方で働く歯科医の育成枠を置く検討はしていない」と話す。地方では歯科医院が独自に奨学金を出して歯科医を確保する試みが始まった。山間部の診療を複数の歯科医が輪番制で担ったり、自治体が医療機器の購入に補助金を出したりする事例もある。偏在対策を現場や地方任せにせず、国として将来にわたって歯科診療を安心して受けられる体制を整えるべきだ。
口腔内細菌の増悪は、心筋梗塞、脳卒中、認知症リスクが高くなることがわかってきており、口腔内を清潔に保つことはとても重要項目とされてきている。
今でも歯医者が街に点在しているようにも思えるが、実際歯医者に通うと2週間や1ヶ月待ちなんてこともあります。
今後、急速に歯医者が少なくなるようだとより急速な対応が難しくなることが予測されますね。
口腔内の不健康が体の不健康を招くように、
歯医者の不足が医療全体の不足を招くことがないことを願うばかりです。
以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
それではまた、次回お会いできれば嬉しいです。
いいなと思ったら応援しよう!
